飛族 <谷崎潤一郎賞受賞> 日本海のはずれ、朝鮮との国境に浮か養生島。 かつては漁業で栄えていた離島で暮らす三人の老女のうち、ナオの死で、いまはイオとソメ子のふたりが取り残されている。 九十二歳でひとり暮らしのイオの娘、ウメ子も六十五歳になった。 イオは海女をなりわいとして、八十五歳までアワビを獲るほど、心身ともに丈夫ではあるけれど、娘のウメ子としては心配でならない。 二十五年前の海難事故で命を落とした夫を供養するイオとソメ子。 異国からの密漁船による侵略や、地球温暖化など、不吉な未来を予感しながら、泰然と暮らしを守り続ける老女たち。 そんな島に、おそろしい台風が近づいてきて……。 名作映画「八月の鯨」のように、海辺での厳しい暮らしとシンプルに生きようとする姿に胸を打たれる。 いまの時代こそ、こんな世界に浸りたくなる。谷崎潤一郎賞受賞作品。解説・桐野夏生
文学批評「叙説」 第10号 特集:近代日本の偶像(アイドル)
異性文学論 : 愛があるのに <ミネルヴァ評論叢書〈文学の在り処〉 3>
季刊銀花 第121号 2000年春 <特集①捨てない。 ; 特集②ひたすらに津軽 ; 特集③緑の米、米の紙>
保田與重郎 吾が民族ノ永遠ヲ信ズル故ニ <ミネルヴァ日本評伝選>
二宮尊徳 : 財の生命は徳を生かすにあり <ミネルヴァ日本評伝選>
犬養毅(つよし) : 党派に殉ぜず、国家に殉ず <ミネルヴァ日本評伝選>
懐良親王 : 日にそへてのかれんとのみ思ふ身に <ミネルヴァ日本評伝選>
光格天皇 : 自身を後にし天下万民を先とし <ミネルヴァ日本評伝選>
ニコライ 価値があるのは、他を憐れむ心だけだ <ミネルヴァ日本評伝選>