エーリッヒ・ブランデンブルク、1937
8vo, 254pp, original blue cloth binding with original dust jacket, jacket partly torn and foxing, title lettered in gilt to spine, gilt illustration on spine and front cover, top edge brown
中東欧での覇権確立よりも、イギリスと同盟して「有色人種との闘争」で白人の優位を保障するドイツの権力国家を目指すべきと説いた、ライプツィヒ大学近代史教授ブランデンブルクの著作。彼自身は国民社会主義ドイツ労働者党(ナチ党:NSDAP)に属してはいなかったが、ヒトラーの進める対外侵略政策を歴史専門家として政治評論擁護を通じて度々擁護していた。イギリスとの連携を説いたという点ではヒトラー(我が闘争)の初期の政治プログラムと類似性があった。
邦訳が1943年に冨山房から西洋史学者:西村貞二訳と創元社から西洋史学者:井上智勇訳(1944年再版)で刊行され、大学図書館に所蔵も多いことから日本でも広く読まれていた書籍。