すべての鳥を放つ 大学入学早々、セクトの活動家と間違えられたことから、自分の分身のようなその男の存在を意識しながら生きてきた瀬能。死んでも自分の残像は永久に残ると語っていた女と彼は再会するが、しかし彼女はすでに死んでいた。東京を離れ、パリ、アフリカと流浪する瀬能の魂は果たして解放されるのか。著者が初めて挑んだ小説。
ハイスクール1968 相次ぐ大学封鎖に揺れる1968年の東京。高まる反体制運動の機運のなか、時を同じくして到来した若者文化の波は、進学校の雄「教駒」に進んだ15歳の少年を瞬時に捉えた。ビートルズ、ゴダール、吉本隆明など、あらゆる価値観を熱狂と混沌に導く新しい表現者たちに、感じやすい心は何を見たのか。同時代の文化状況を仔細に再現・検討し、自ら身を投じた文化的洗礼の意味を問う批評的自伝!
日本映画のラディカルな意志 日本の映画は現在、新しい才能のある若い映画作家の台頭と国際的な映画界での高い評価によって表されています。この本は、北野貴之、石井石井荒郷、水園の水を水鹿野、水園会、紫陽一、河瀨直美の監督に焦点を当てています。必読本です。