日本における「文」と「ブンガク」（アジア遊学162）

￥2,480

• 著者 河野貴美子　ほか
• 出版社 勉誠出版
• 刊行年 2013年3月
• ページ数 255ｐ
• サイズ A5判
• ISBN 9784585226284
• 状態 中古品
• 解説 小口に汚れ
  「文」という概念は、東アジアの文化史において特別に重要な意味をもち、また実に多様な役割を果たしてきた。
  古代日本においても、中国の「文」に関する複層的な概念が早くから受容されたが、明治期になると、それ以前の「文」の概念は大きく様相を変え、「ブンガク（bungaku）」ということばはヨーロッパの「literature」等の訳語として現れ、現在に至るまでそれら欧米に傾倒した「文学（ブンガク（bungaku））」の意味によってまずは捉えられるという状況が続いている。
  しかし、「文」の意義と歴史を考えてみるとき、東アジアに特有の意義をもって形成、継承されてきた伝統的な「文」の概念への問題意識なくしては、日本、そして東アジアの文化の本質に迫ることは不可能なのではないか。
  近代以降隠蔽されてしまった「文」の概念の文化的意味と意義を再び発掘し、21世紀の現代に続く「文」の意味と意義を捉え直してみたい。
  これが本書『日本における「文」と「ブンガク（bungaku）」』の出発点である。