島尾敏雄・島尾ミホ・田畑英勝(奄美) ほか、角川書店、昭和52年(1977年)頃、10冊
函=(シミ変色)有り。 帯=無し。 月報など=無し。付図=有り。 小口=良好。 頁=「書込み無し」と査定。 旧各定価980円 / 大島・喜界・徳・永良部・与論と弓状に列なる奄美の島々。南の空と海の抜けるような青さの中で、島人たちは果たせぬ夢を自由奔放な伝承に昇華させ、ほんの戯れ心の結末を悲しみの物語として記憶にとどめてきた。嫉妬の渦に自ら命を絶った美人かんてぃみの怨念/与論一円に残る按司ニッチェー勇猛譚/正体不明の怪火ケンムンの嫁入り/愛すべき無法者ヤチャ坊/遥か都を恋いつつ朽ちた僧俊寛の墓/等々。伝説の妙味は、それが生まれた風土に接してはじめて実感される。奄美の伝説散歩とさし絵入りの伝説選をもって展開される本書はユニークなガイドとして旅の好伴侶となるにちがいない。-(23奄美の伝説函ウラ)より /第二期(全12巻)の内の10冊