アルベルト・フックス/青山孝徳・訳、昭和堂、2019年
初版 404頁+索引10頁 カバー -崩壊と希望の予感が産み出す精神のエネルギー マッハやフロイト、クリムトにシュトラウス、シュニッツラー・・・錚錚たる才能が交錯した世紀末オーストリア・ウィーン。時代を駆け抜けた一青年の目が、時代の陰翳を鮮やかに蘇らせる。(帯文) -ウィーンを中心として史上まれにみる文化の爛熟を示した19世紀末オーストリア。その社会ではどんな生き様や思想が交錯したのか。当時の知的交流の世界を活写する、パノラマ思想史。当時ブルジョワの家に生まれ、爛熟した文化の世界に生きたアルベルト・フックスの自伝とともに、内側からみた世紀末オーストリアの文化的息づかいが蘇る。(紹介文) 2部構成 -八木紀一郎「孤独な亡命者が描いた世紀末ウィーンの思想的パノラマ」/フリードリヒ・ヘール「序文」/第1部 自伝 アルベルト・フックス(1905年10月25日~1946年11月29日) 父の肖像(ウィーンのブルジョア家庭1910年、変転)、神秘主義(現実の世界、過ぎ行く年月)/第2部 世紀末オーストリア1867~1918 よみがえる思想のパノラマ(自由主義、カトリック主義、労働運動、社会改良(急進主義)(社会政策家、女性運動、成人教育者、倫理運動)、ドイツ民族主義、観念論哲学、精神分析、平和主義)/原註、訳者解説/索引