巖谷小波 イラストに「古崖」の名(田代古崖か)、吉田書店出版部 小波お伽全集刊行会、昭和9、1冊
天地26.5㎝×左右19.8㎝ほど 函 カラー1枚絵8葉 ほかに1色イラスト 当世少年気質、暑中休暇、黒大将、羊太鼓、三々が九太郎、梅島先生、金の桃泥の桃、日の丸太郎、何でも三郎、雷神丸、突飛勇士 函底に「第十七回配本」と印刷されています。「昨昭和八年の五月、小波お伽全集普及版の第一回を発行致しましてから、連続十有五ヶ月、?に漸く予定の編集を了り、首尾完成を告ぐるに当りて(中略)初め著者小波先生は、過ぐる昭和三年の春より、独力全集の出版を企画せられ、不肖の私が其当事者として、専ら経営の任に担りました。然るに当時出版の十二巻は、先生の趣味の趣く所と、又私の性癖の致す所として、所謂豪華版の極致を発揮し、為に其価も稍不廉の嫌が有り、随つて多方面に行き渡らぬ遺憾もありましたー尤も之には、宣伝の力も足りませんでしたがー そこで先生の意見として、少くとも此の際価を半減し、贅沢な部分を省き、実用本位のものとして、廣く内外に徹底させようとの事でありました。勿論之を実行するには、有力且理解ある出版者と提携するのが、最も捷徑だと思ふ折から、吉田百邦君の悃望あるに委せ、即ち同君に其経営を委囑し、同時に巻数をも十五巻と定め、新たに三冊を増して美装を凝し、再び市に発售する手順を定めたのであります。かくして漸く之が第四回配本の頃から、図らずも先生は病床に伏され、而も其経過宜しからず、不幸にも事業未だ半途に至らずして、溘焉御逝去なされました。(後略)再び勇気を振起し、遺業を継承して追加三冊の編纂に努め、約一年を経過して、?に完成を見ることゝなりました。」(編集 木村小舟 終刊の辞 より)
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