立花聡 森幸三、加西市教育委員会、2005-03-30、108p 図版43、30cm
序文
加西市は加古川中流域に位置する花と自然に恵まれた田
園都市であります。 また、 市域には数多くの指定文化財や
数百ヶ所におよぶ遺跡・古墳などの埋蔵文化財も遺されて
おり、歴史的文化遺産の宝庫といえます。 なかでも古墳時
代中期の玉丘古墳群は、県内でも有数の古墳群であり、 全
長109mの前方後円墳である玉丘古墳を含めた10基が史跡
指定を受けています。 現在、玉丘古墳の周囲は玉丘史跡公
園として整備されており、 市内外から多くの人々が訪れ、
歴史的な雰囲気を楽しまれています。
本書に掲載した玉丘古墳群内の亀山古墳は市指定文化財
であります。 発掘調査により埋葬施設、 墳丘施設の詳細な
データや埴輪、 鉄器などの遺物について、 多くの貴重な資
料が得られました。 これら資料の整理作業も終了し、ここ
に調査成果を報告することができました。
本書が、この地域に根ざしてきた先人の歴史を描き出す
一助になるとともに、今後、 古墳を歴史的文化遺産として
整備・活用していくための基礎資料として活用されること
を確信しております。
最後になりましたが、 発掘調査についてご理解をいただ
き、終始ご協力いただきました地元区長・地権者の皆様方
ならびに関係各位、 また、 発掘調査から報告書刊行までお
世話になりました京都府立大学の菱田哲郎先生と考古学研
究室の諸賢および調査・整理作業に際してのご指導・ご助
言をいただいた多くの方々に対し厚くお礼申しあげます。
平成17年3月
状態・良好