デトレフ・ベルテルセン 著/石光泰夫, 石光輝子 訳、平凡社、1991年、277頁、B6判、1冊
カバー付 第2刷 経年によるヤケが多少見受けられますが概ね良好な商品です。
1929年から1982年まで53年間、精神分析の創始者ジークムントと娘アンナの二代にわたりフロイト家につかえた家政婦―パウラ・フィヒトル。本書は、一ジャーナリストが家政婦パウラに長時間インタヴューをおこない、加えて、一家と親交のあった人々の証言や膨大な数の書簡をもとにまとめあげた「回想」である。ここからは、従来の伝記に欠落していた父娘の素顔、フロイト家の「内幕」にとどまらず、一家と苦難をともにした家政婦が経験した〈20世紀〉が浮かび上がってくる。