金環食の影飾り 現実と歌舞伎の物語が交錯する二重構造悲劇 綾野姚子という無名で、しかも故人による新作歌舞伎『大内御所花闇菱』が上演される。妹で新劇女優である綾野曙子は、その当日、劇場内で死んだはずの姉の姚子とよく似た女性を見かけるが、彼女は何者かに刺されてしまう。 曙子は何者かがその女性を刺す時、「死んだんじゃなかったのか」とつぶやくのを聞く。見えない何かに導かれるように姉の秘密を探るうち、曙子は京都『早蕨』の門前で四つの風鈴に出会う。物語に出て来る風鈴……。 山科の山中の窯で風鈴を焼く青年を訪ねる曙子を、妖しい運命が待ち受ける。現実と併行して展開する新作歌舞伎の物語という、著者面目躍如の妖艶にして耽美的な直木賞候補作。
金環食の影飾り 嫋嫋たる<闇日輪>の笛の音に展開される歌舞伎劇と、それに掛り合う二人の姉妹の、妖しい官能のゆらめき。‥‥古典と現代ロマンの見事な結合。
鬼恋童 萩焼の窯元に代々秘蔵されてきた、古萩「白虎」。凶々しい伝説に包まれた名器が歴史の闇から浮かび上がった時、惨劇は始まった。表題作「鬼恋童」の焼物、「阿修羅花伝」の能面、「炎帝よ叫べ」の隈取り――伝統の美に囚われた人たちは、官能の暗い情動のままに破滅への道をひた走る。耽美派の鬼才が描く妖美世界。めくるめく伝奇ロマン、赤江文学の傑作5編。
蝶の骨 大学生の健康な男たち二人に陵辱された屈辱的な女性の悲劇的物語。女性誌に連載したのは?年の前の作品とは思えない瑞々しさ。
十二宮の夜 内容紹介. 占星術が誘いおこした美と幻想の秘密世界.新婚夫婦の寝室に運びこまれたガラス工芸の屏風には,十二宮の星座が精密彫刻されていた.屏風の美にとらわれた新妻は ...
十二宮の夜 内容紹介. 占星術が誘いおこした美と幻想の秘密世界.新婚夫婦の寝室に運びこまれたガラス工芸の屏風には,十二宮の星座が精密彫刻されていた.屏風の美にとらわれた新妻は ...
花夜叉殺し <光文社文庫 赤江瀑短編傑作選 / 赤江瀑 著 幻想編>
オルフェの水鏡 : 赤江瀑エッセイ鈔 妖しい、絢爛たる文体で魔性の世界を描く著者が歌舞伎、能、演劇、城、庭園、旅など初めて赤江文学の本質に触れた注目作!“赤江美学”の原点。初のエッセイ集。
オルフェの水鏡 : 赤江瀑エッセイ鈔 妖しい、絢爛たる文体で魔性の世界を描く著者が歌舞伎、能、演劇、城、庭園、旅など初めて赤江文学の本質に触れた注目作!“赤江美学”の原点。初のエッセイ集。