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- 中村智志/著 草思社 新宿駅西口地下。都庁へ向かう人の流れのかたわらに、段ボールのかたまりがいくつも並んでいる。通称「段ボールハウス」、ここに暮らすホームレスたちの住処である。二十代の青年、元ゲイバーのバーテン、寿司屋の職人、元タクシーの運転手、大学中退の読書家…。ホームレスという一言ではくくりきれないほど多様な人びとが、ここで奇妙に自由で気ままな暮らしを営んでいる。彼ら一人一人の日常生活を見つめつつ、その喪われた過去の人生と、いま彼らが向き合っている冷徹な現実の肌ざわりまでを描写する。 〈プロローグ〉真冬の段ボールハウス 〈第一話〉柱の向こう側 〈第二話〉幻の家族 〈第三話〉一滴の酒 〈第四話〉恋 〈第五話〉奇妙なバイト 〈第六話〉段ボールサロン 〈第七話〉料理番 〈第八話〉ホームレス体験 〈第九話〉戻れぬ理由 〈第十話〉軽い命 〈第十一話〉強制撤去 〈エピローグ〉東京都新宿区西新宿１の１の１ あとがき
- 段ボールハウスで見る夢 新宿ホームレス物語