徳岡神泉展

￥1,800

• 著者 トクオカ シンセン テン
• 出版社 日本橋白木屋
• 刊行年 1963
• ページ数 43ｐ
• サイズ 26ｃｍ
• 解説 ことば
  沈静にして甘美な画境をもって知られる徳岡神泉画伯は 現代日本
  画壇の最高水準を示す作家の一人として貴重な存在であります
  戦後の美術界に発表された「鯉」「池」 「流れ」などから近年の「刈
  田」「仔鹿」などにいたる一群の力作は年々その年の秀作として
  多くの人々の脳裏から去らないところでありましょう
  画伯の作品のすべてに滲みでている深く美しい情感は幽玄華麗な
  日本の古仏教芸術の流れにつながるものがあるとさえ言われていま
  すこのような日本の美の伝統をおのずからに溶かしこんで集中
  度の高い静穏無類の新風を熟させているのが画伯の芸術であります
  このたび朝日新聞社では初期から現在にいたる画伯の代表作を集
  めまして 神泉芸術の全貌を示す展覧会を催すことになりました
  従来清純な画生活をひとすじに堅持していたずらに作品を誇示す
  ることを望まれなかった画伯としては はじめての回顧でありそ
  の意味からもきわめて意義深いものと確信しております
  画伯の芸術をさらに多くの方々に紹介するとともに 多忙な現代人
  のための静かな良き糧となることを願うものであります
  この展覧会のために各ご所蔵家ならびに関係者の絶大なご援助を頂
  きましたことを深謝いたします
  朝日新聞社
  少ヤケ