近代ヨーロッパ史 : 世界を変えた19世紀 ＜ちくま学芸文庫 フ3-2＞

￥700

• 著者 福井憲彦 著
• 出版社 筑摩書房
• 刊行年 ２０１７年９月
• ページ数 284p
• サイズ 15cm
• ISBN 978-4-480-09299-1
• 状態 良好
• 解説 ５刷　 カバー付　 カバーヤケ無し　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好です。
  
  ヨーロッパの近代はその後の世界を決定づけた。現代の繁栄も混迷も、２１世紀になってなお世界が解決に苦闘する難題もここに源をもっている。近代ヨーロッパの重大事件、アメリカ合衆国の独立やフランス革命などは現代世界にどのような影響を与えているのだろうか。複雑な歴史を解き、近代ヨーロッパの意味と深さを考える。
  非常に丁寧でわかりやすい入門書。
  　著者も言う通り、ある切り口からの解説であり網羅的なものではありません。しかし、この手の本では珍しく、18世紀の啓蒙思想についても語られており、また農業の発達、科学技術、芸術分野まで非常に幅広く解説されており、非常に面白いと思います。なるほど、こういう切り口から見ると、また違った側面が見えてくるのだなあと感心しました。
  　個人的に面白かったのは総人口についての論考で、ジャガイモの導入とそのために起きたアイルランド飢饉についても触れられており、この手の本でここまで触れる本は少ないだろうなと思いました。
  　さて、全体としては、多発する革命、産業革命の勃興、植民地主義、世界大戦など、近代ヨーロッパを語る上で必須な出来事は当然解説されております。とにかくわかりやすいので、近代ヨーロッパを知りたければ、読んでもいい一冊だと思います。
  

マスターID：4272486
初版刊行年：2010.6
ISBN：978-4-480-09299-1