猫がドアをノックする

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• 著者 岡野薫子/著　草思社　子猫のホシは、ひとり、階段を昇ってやってくる。まるで、この私だけが頼りだというふうにー。そんなホシを、私は見捨てるわけにいかなかった。ドアを境に、けじめをつけながら、私は食べものの余りを分けてやった。外で出会うと、ホシは、ごろりとひっくり返ってみせる。そうして、ごろりごろり、ひっくり返ってはまたはね起きて、私のあとをついてくる。こんなところを、もし、マンションの住人に見られたら困るなと、私はあたりに気を配る。マンションには動物嫌いの人たちもいたからだ。…ホシとのあいだに、親密な関係が生まれ、私は自分でも気がつかないうちに、猫の世界に深入りしていったのだった。（本文より）
• 刊行年 ’92
• 冊数 1
• 状態 中古品
• 解説 B6版　318頁　第2刷　カバースレ　天地小口少点シミ有　経年並本
• 販売条件等 20250222SH6＜K-188＞