目まいのする散歩 ＜中公文庫＞

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• 著者 武田泰淳 著
• 出版社 中央公論社
• ページ数 209p
• サイズ 15cm
• ISBN 4122005345
• 状態 良好
• 解説 送料込、書込ナシ、線引ナシ、カバー
  
  『目まいのする散歩』は、武田泰淳が晩年に発表したエッセイ集です。病による目まいに苦しみながらも、日常の散歩や旅先での出来事、過去の記憶などを綴っています。
  
  この作品の特徴は、体調の悪さからくる不安定な感覚と、それによって研ぎ澄まされた観察眼が織りなす独特の文体です。現実と幻想が曖昧になり、思考が奔放に展開される様子は、読者をも目眩のような感覚へと誘います。
  
  単なる散歩の記録にとどまらず、老いや死、生の意味といった普遍的なテーマが、ユーモアを交えながら深く掘り下げられています。妻である武田百合子の口述筆記による、飾らない率直な語り口も魅力の一つです。
  
  晩年の武田泰淳が、病と向き合いながら生を見つめた、味わい深い作品と言えるでしょう。
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マスターID：1257118
初版刊行年：1978.5
ISBN：4122005345