東京おぼえ帳　　＜ウェッジ文庫＞ ＜ウェッジ文庫 ひ015-1＞

￥400

• 著者 平山蘆江 著
• 出版社 ウェッジ
• 刊行年 ２００９年４月
• ページ数 364p
• サイズ 16cm
• ISBN 978-4-86310-040-4
• 状態 中古品（美）
• 解説 １刷　 カバー付　 カバーヤケ無し　本体三方ヤケ無し　線引き無し　書き込み無し　保存状態良好です。
  
  歌舞伎などは見ていると（ＴＶでだが）５分と持たないのだが、江戸来の芸能文化を身につけたいわゆる正統派（？）芸能人の行動言動実に面白い。
  
  考えてみれば当時、映画もテレビもない時代、今のわれわれがいわゆる芸能ネタ（ゴシップ）に夢中になるのと変わりはないのかも知れない。
  
  文体からこの著者は生粋の江戸っ子なのかと思っていると、神戸生まれである。江戸文化より文明開化の明治の空気をより濃く呼吸してきたのだろう。
  
  「江戸がる」などという言葉（が当時からあった）なんていうのは初耳で、今でも江戸がっている人は、マスコミ界はおろか、そこら中にいる。
  
  彼らを粋でイナセだなんていわずに軽くいなしてしまうのも小気味いい。その挙句、彼ら江戸っ子自慢のこだわりの蕎麦談義を見事に粉砕してしまう。
  
  この文庫で復刻されたこの作者の「怪談」は綺堂や百けんとも一味違い、かなり怖い。こちらもお勧めです。

マスターID：4058546
初版刊行年：2009.2
ISBN：978-4-86310-040-4