千里丘陵の須恵器 : 古代のハイテク工場 : 平成16年(2004年)度特別陳列

ハナ書房

￥1,500 （送料：￥270）

著者吹田市立博物館編
出版社吹田市立博物館
刊行年 2004-10
ページ数 42p
サイズ 30cm
状態中古品（良好）
解説はじめに
●土器の発明
粘土に強い熱気があたると変質して、水にあっても溶けない、耐熱性のある物質になる。
この性質を利用して作り出されたのが土器である。土器の発明は人類史に大きな影響を与えた。
煮ることで、繊維がやわらかくなり、毒やアクが消え、デンプンがα化されて消化が良くなる
ので、それまで利用が難しかった植物を食品リストに加えることができたからである。その結果、
食料供給量が飛躍的に増え、生活が安定し人口が増加した。
日本は土器が発明された候補地の一つである。 C14年代測定法によると、 16,000年前という世
界で最も古い土器が出ている。その後、日本では縄文時代という土器文化が花をひらき、その
伝統が弥生土器、土師器をへて現代にまで続いている。しかし、土器には、手触りがあらく、
壊れやすいなど多くの欠点があった。
新しい技術が日本にあらわれるのは、今からおよそ1,600年前である。密閉した穴のなかで焼
き高い温度を加えることのできる「窯」で、中国大陸ではじまり、朝鮮半島をへて日本に伝え
られたものである。従来の野焼きと比べると、品質の高い (堅く、割れにくい) 製品を、量産
できるという点で、窯業史のなかでは、素材を極限にまで純化することで創り出された現代の
ニューセラミックに匹敵する画期的な技術であった。
会期: 平成16年10月16日-11月28日
グラシン紙包装にてお届け致します。