昭和恋々 : あのころ、こんな暮らしがあった : Photo essay
昭和恋々 : あのころ、こんな暮らしがあった : Photo essay 世の中の変化の速度が速くなった今、「十年ひと昔」という言葉ももはや廃れてしまったのだろうか。年号が昭和から平成へと変わって丸十年が過ぎた。改めて振り返ってみると、生活のなかで昭和を感じさせるものがだんだんと消え去っていることに気が付くはずだ。 作家の山本夏彦氏と、演出家で作家としても知られる久世光彦氏が、エッセイで昭和の暮らしをよみがえらせた。山本氏は「下宿屋」「髪床」「質屋」などを引き合いに戦前の東京の街を描き、久世氏は「入学式」「虫干し」「七輪」「障子洗い」といった季節の風物詩から戦中、戦後の庶民の生活ぶりを浮かび上がらせた。 久世氏の「汽車」という章にはこんな一節がある。「汽車にあって電車にないのは《未練》である。このまま行こうか戻ろうか。発車のベルが鳴っても、まだ間に合うのが汽車だった」。すべての章にタイトルに合うように「あのころ」の写真が添えられており、それが昭和への郷愁をいっそうかき立てる。 原っぱや露地では、べーごまやめんこ、あやとりや、ままごとで遊ぶ子どもたちの声が響き、家には夕餉の支度で忙しい割烹着姿の母親がいた…。名だたる名文家二人のエッセイと90余点の写真で、いま、鮮やかに甦る、昭和あのころ。
久世光彦 単行本コレクション (含む共著3冊。 仮題) 24冊
科学ペン 昭和14年6月(4巻6号)科学への道 内山孝一、坂田徳男、浦本政三郎、土井虎寿賀、M・フランク、向山幹夫、G・サートン、平野次郎、神保光太郎、宇野征夫、飯島茂、桜井秀、高木武、渋江周堂 浅野晃、尾山篤二郎、香取秀眞、中島利一郎、山本夏彦 他
週刊文春 昭和51年2/5号 表紙/三田佳子 巻頭口絵/モーレツ高校青森県松風塾高校の生徒たち、 西ドイツの元OL修行中、武者小路公秀 他 企業一族に射す影/ブリジストン、スズキ自動車、安宅産業、日本治金 日本人の自殺 連載/赤塚不二夫、東海林さだお、松本清張、柳田邦夫、渡辺淳一、藤本義一、五味康祐、田辺聖子、山本夏彦 他