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日本の古本屋メールマガジン その42 6月23日号

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     。.☆.:* その42・6月23日号 *:.☆. 。
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の古書籍データベースです。

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◆INDEX◆
1.自著を語るその17・『あなたがいたから僕がいた』 
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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「自著を語る」コーナー、今回は志賀浩二氏に「古本屋残酷物語」
(平安工房( http://www.heian-koubou.biz/ )
について語って頂きました。

■あなたがいたから僕がいた■

揚羽堂、啼く

小生、古本屋になって3年目、組合に入って2年目の、銭・車・店
舗・経験・知識・血筋…何も持たない最下層の古本屋【古書窟揚羽
堂】でございます。そんなやつがれの哀しい日記がこの4月に1冊
の本となって平安工房というところから出版されました。いったい
何処の誰が出してくれたのか?平安工房って何なのか?

古書わらべ、起つ

私が所属する東京古書組合・南部支部の同期に民俗学専門店【古書
わらべ】さんがいる。彼はなんと今年23歳!(小生、当年とって
37歳であるから、その年の差、実に14歳!)しかし、彼の本当
の恐るべきは若さではない。その行動力にある。自分の本を出して
みたい、と夢想した青年は、出版機関【平安工房】を立ち上げ、去
年の夏、すでに1冊、民俗学の叢書を出している。そして、次のス
テップとして自分の出版物を拡販しようと「地方・小出版流通セン
ター」に取引を依頼しに行った時、「一年で3冊以上、出版しない
とダメ」という規則があった為、とりあえず次の何かを出版しなけ
ればならない必要があった。そこで白羽の矢を立てたのが、小生が
楽天ブログで綴っていた「古本屋残酷物語」だったのである。彼の
審駄眼に大きく感謝!でも、内容的にほとんど古書の事が出てこな
いこの日記。まぁ、あんまり売れないだろう。

石神井書林、燃ゆ

しかし、せっかく本を出すのだから少しは彩りをつけたい。そこで
跋文(あとがき)を心・技・体、完全装備・近代詩のフルメタルジ
ャケット【石神井書林】の内堀さんにお願いした。その当時、内堀
さんと一度しかお会いした事が無かった私が何故、そんな図々しい
お願いを出来たかというと、実は内堀さんがボクの日記を密かに読
んで喜んでくれている、という仰天情報を【月の輪書林】さんから
入手していたからだ。お願いするにあたり月の輪さんも毛筆のお願
い状を書いて下さった。即、快諾の葉書を下さった内堀師匠。やは
りヒトカドの人物とはこういうものなのだ、と分不相応に感心する。
しかし、本当に感服するのはこれから。出来上がった、拙著の巻末
を彩る「吹きさらしの日々」と題された4Pの跋文。とにかく目玉
から心に風が吹き抜ける名文である。こんな素晴らしい跋文をいた
だいてしまい、小生の拙い2005年の生きザマを綴ったこの日記
が、ものすごくイイ物語になってしまった気がする。

そして今…

ソフトカバー、231Pの薄さで定価が二千円+税。決して妥当な
価格ではあるまい。にも関わらず、おかげさまで初版一刷り三〇〇
部は発売と同時に無くなり、今、二刷り(五〇〇部)が売られてい
る。版元わらべ氏も損をせずに済んだようだ。しかし、輝く星にも
寿命があるように、購買者数にも限りはあるだろう。ましてや冴え
ない古本屋の日記である。版元曰く、今現在、三刷りの考えはない、
という。今、世に散る八〇〇部がせいぜいイイ数字だろう、と分析
しておられる。ウゥム…流石、ホット&クールな青年実業家である。
私が覚えたての自慰に耽っていた頃に彼がオギャアと生まれた、と
いう14年間の年月にハンディキャップは不要なのだ。やはりヒト
カドの人物とはこういうものなのだ、と分不相応に感心する。
という訳で、「古本屋残酷物語」、ご購入をお考えなら早い方が宜
しいか、と思います。
最後に内堀師匠の跋文より、一行だけ抜粋。
「勘のいい古本好きならすぐに気づくはずだが、こういう本が将来
古本屋で高くなるのだ。」

■志賀浩二 しがこうじ■

昭和44年宮城県生まれ。
東北高校卒業。
34才の時、「古書窟揚羽堂」オープン。
1年で店舗販売に限界を感じ、ネット専門店に路線変更。
現在に至る。
趣味は飲酒。

■『古本屋残酷物語』■

著者:志賀浩二( http://plaza.rakuten.co.jp/agehado/ )
発行:平安工房( http://www.heian-koubou.biz/ )
   2006年4月発行
定価:2,100円(本体:2,000円)
ISBN:4-902817-01-2
判型:B6判
頁数:231ページ

☆次回のメルマガ『自著を語る』は、イラストルポライター・内澤
旬子さんの「センセイの書斎」(A5判 163頁 2,310円
発行:幻戯書房 http://www.genkishobou.com/ 発売中 )です。

ご期待下さい!

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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
氏名、電話番号を明記のうえ郵便にて下記までお申し込み下さい。

101-0052
東京都千代田区神田小川町3-22
東京古書組合・広報部 

まで。

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■日本の古本屋 即売展情報■

6月~8月の即売展情報

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

新宿展の日程が変更になっております。
最新情報をご確認下さい。

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次回は2006年7月下旬頃発行です。
お楽しみに!

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,400店加盟)の略称です

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日本の古本屋メールマガジンその42 2006.6.23

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
    東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
    E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
    URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
    広報部:中野照司 藤原栄志郎
    事業部:田中隆志
    TKI:岩森正文

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日本の古本屋メールマガジン その41 6月7日号

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◆INDEX◆
1.現代古本屋の研究 連載2「目録とネット販売の兼ね合い」
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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■お知らせ■

 この企画「現代古本屋の研究」は、古書と読者をつなぐ情報誌の
日本古書通信社が「今後の古本屋の在るべき姿を模索するために、
4つのテーマを決めて、全国の古書店主たちから、そのお考えを聞
く」ことを目的に同誌に掲載されました。
 その考えに共鳴して、全国の組合員の古書店主達が、お忙しい中
ご自分の経験をもとに、渾身の原稿を寄せて下さいました。
 今回のテーマは、「目録とネット販売の兼ね合い」で、9人の古
書店主の文章です。ぜひ、ご一読下さい。

・古書ふみくら  佐藤周一 
・林語堂     木村宏
・葦書房     宮徹男
・ポラン書房   石田智世子
・杉原書店    杉原靖
・文生書院    田中大介
・とらや書店   中川英治
・けやき書店   佐古田亮介
・とんぼ書林   藤原栄志郎
 (敬称略)   

「現代古本屋の研究」次号は7月上旬予定です。

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◇◆◇自らのHPを作る大切さ
              郡山・古書ふみくら 佐藤周一◇◆◇
 
 当店がネット販売を始めてから今年で七年目に入った。二〇〇〇
年の売上四三八万から二〇〇五年は一三三七万の売上と取り敢えず
は少しずつであれ、売上は伸びているが、その伸びは現在の所鈍化
している。今後ネット販売が果たして、古本業界の主流の販売形態
になるかと言うと、個人的にはいささか疑問を感じている。コスト
的には安価にはみえる。しかし、当店のような零細店でも、月々の
経費は五万円程かかるし、PCの切替等の費用を考えると決して安
価では無い。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=894

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇ペーパーとペーパーレス
                 青森・林語堂 木村 宏◇◆◇
 
 紙の目録は十七年前からやっています。その当時からのおつきあ
いのお客様もいらっしゃいます。一時は売上げが激減して止めよう
かと思いましたが、なんとか部数を減らしても、いまでは毎月発行
しています。それまでは、目録を印刷するためだけに、ワープロで
データを作成していましたが、いまは、ネットにアップするデータ
をそのまま紙の目録の印刷版下にするだけで、そう手間はかかりま
せん。ネットをやるようになったのが八年前で、「日本の古本屋」
には、初期の頃に入ってやっていました。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=896

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇目録とネット販売は水と油か
                 福岡・葦書房 宮 徹男◇◆◇

 「見開きに値札の糊跡が付いているので返品します」「送って来
た本を見たら小口が焼けているので返品します」。このように従来
の古本販売を行ってきた常識からすると考えられない事が、次々と
飛び出して来るのがネット販売では常態と言える。さて、ここで
「古本を買うのにそんな小さなことを言う人は買う資格が無い」、
と言ってネット販売と決別するか、多勢に無勢とおとなしく従うか
の岐路である。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=898

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇ネット担当古本屋の女房
            練馬区・ポラン書房 石田 智世子◇◆◇

 ネット販売を始めたのは二〇〇一年九月です。店売りも悲劇的な
ほどには落ち込んでいなかったので、まず、ホームページを作りま
した。そこにはエッセイを載せたり、掲示板を作ったり、希望に満
ちた出発でした。もちろん、管理人は私ではなく長女で、設定から
全てをしてくれました。私のしたことは、本を選んで、打ち込むこ
とと企画することでした。次はホームページ掲載の本を、日本の古
本屋にアップしました。月3回の更新。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=900

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇ネットと目録の有効な使い分け
                本郷・杉原書店 杉原 靖◇◆◇

 私共の店は最初から店売りでなく目録による通信販売を主体に商
売をしてきたので、インターネットが発達してきた時から、目録に
変わる大きな宣伝手段が現れたと考えていました。目録とネットを
対比して考えてみた場合、利便性ではネットの方が数段優れていま
す。古書業界にとってコスト面、及び商品情報の速い伝達という点
においてネットが目録より効率が良いことは感じています。またお
客様も、知っている本を手に入れる場合、ネットを利用する方が楽
だと認識しておられます。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=902

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◇◆◇ネットで基盤を、目録で展開を
              本郷・文生書院 田中 大介◇◆◇

 文生書院で目録とネットのデータ登録を担当しております。以下
は一社員として日頃考えていることです。まずは目録の方から話を
進めましょう。ご存知の向きも多いでしょうが、うちの目録は厚い。
営業に出向くと「ああ、あの厚い目録の古書店さんね」といわれる
ことが多いそうです。厚いだけで他に特徴がないという意味で、最
初は嫌みでそういわれているのかと思っていましたが、案外そうで
もないらしい。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=904

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇地方古書店からみた目録とネット販売
              水戸市・とらや書店 中川英治◇◆◇

 古書はネット販売に向いているものだ、というのが今の私の率直
な感想です。私の店がある通りは、水戸駅前で以前は最も繁華な商
店街でした。昨今、どこの地方都市でも最大の問題である中心市街
地空洞化の波に揉まれて通行人は数分の一になってしまいました。
私が目録販売を始めたのは30年前、ネット販売は「日本の古本
屋」が誕生してすぐに入会させて頂いたので約10年になります。
この二つが無ければすでに閉店していたと思います。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=906

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇ネット販売と目録販売何が変ったの
              神田・けやき書店 佐古田亮介◇◆◇

 古本の売買は、ずっと古本屋が中心にあり、お客様は、売るにも
買うにも、古本屋を通してしか売買の方法はなかった(一部に愛好
家による交換会もあるが)。ところが、PCの普及により、多少古
本の知識があってPCを使えば、誰でもネットで古本を販売できる
ようになった。革命的な事である。一口にネット販売といっても、
ホームページあり、オークションあり、サイトに参加してなど様々
だ。しかし、売るのは誰でもできるのであるが、仕入はどうする。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=894

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◇◆◇インターネット「日本の古本屋」の現状
             杉並・とんぼ書林 藤原栄志郎◇◆◇

 以下は、昨年十月九日に、「古書の日」(10/4)記念イベン
トとして開催された・古本屋になるには一日講座・での藤原氏のお
話。「東京古書組合月報」二〇〇六年二月号からの再録です。とん
ぼ書林はネットでやっているのですが、扱っている分野が、自称日
本初の女性問題専門のネット古書店とうたっています。自分自身の
こだわりで出版や映画など、いくつかやっています。

続きはこちらへ→ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=908

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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、・郵便番号・住所
・氏名・電話番号を明記し、郵便にて下記までお申し込み下さい。

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東京都千代田区神田小川町3-22
東京古書組合・広報部 

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■日本の古本屋 即売展情報■
6月~8月の即売展情報

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

新宿展の日程が変更になっております。
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日本の古本屋メールマガジンその41 2006.6.7

【発行】 東京都古書籍商業協同組合 広報部・事業部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail: melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL: http://www.kosho.or.jp/

【発行者】広報部:中野照司 藤原栄志郎
     事業部:田中隆志
     TKI:岩森正文

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日本の古本屋メールマガジン その40 5月24日号

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◆INDEX◆
1.自著を語るその16・『物語のある店番』 
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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「自著を語る」コーナー、今回は向井透史氏に「早稲田古本屋日録」
(右文書院( http://www.yubun-shoin.co.jp/ )
について語って頂きました。

■物語のある店番■

 今年の2月に、『早稲田古本屋日録』という本を出しました。自
分の店である「古書現世」の帳場から見てきた、印象に残る出来事
やお客様たち、そして文字通り日々の日記を書きとめたものです。
これらは、自分の店の古書目録の裏面に書いてきたものなのですが、
思えば10年以上も書き続けてきたことになります。

 父親が開いた店を手伝うようになって、約15年となりました。
15年。短くない年月です。で、私の現在の年齢はいくつかと言え
ば、33歳。古本屋を継ぐ決意をしたのが高校を卒業してすぐ。ま
だ18歳でした。上記の古書目録を作り始めたのが19歳のころ。
文章を書き始めたのも、それが最初でした。当時は古書目録の最盛
期とも言えるころで、ある常連さんに「古本屋の日常でも書いて特
徴を出せ。じゃなきゃ生き残れない」なんて脅されて(笑)、言わ
れるがまま。目録製作の少し前に出あった、雪の日の焼き芋屋さん
との一コマを書いたのが最初となりました。ある大雪の降る日。遅
くまで仕事をしていた時に、「誰もでてきやしねぇ」と店に焼き芋
を押し売りに入ってきたおじさんとのやりとりを書いたものです。
この作品は、この本の一番最初に「大雪の夜」として収録していま
す。

 読み返してみると、恥ずかしいこともたくさんありました。「睡
魔」という作品では、お客様のご自宅に買い物にいきながら、つい
居眠りをしてしまったり(しかも起きたらタオルケットが身体に・
・・)、あまりに「うちは貧乏なので」というので、同じ貧乏同士
かと思って気軽にご自宅を訪れたら豪邸だったり(「貧乏談義」)。
そんな中、印象に残っているのが「書物の記憶」という一篇です。
早稲田大学の在学中に集めた古本を、一度実家である福島へ戻って
も、再度東京へ戻ってきても持ち続けていた方が、父親の病気で再
度実家に戻らなければならなくなった方の蔵書を買う話。もう東京
には戻れない、という決意で、本を処分されたのです。私はその時、
この方の早稲田での記憶そのものを買うという気分になったのでし
た。こんな、出来事たちが、第一部の「日々の帳場から」に収めら
れています。

 第二部はまさしく日記です。毎年10月に開催される早稲田最大
のイベント「早稲田青空古本祭」へと向かう、6月から古本祭最終
日までの日記になっています。業界全体からみれば、ただひとつの
古本市ですが、地域最大のイベントへ古本屋がどんな気持ちで向か
っているのか、書いてみました。

 この本には古本の薀蓄や、稀覯本の話は出てきません。むしろ
「古本」についてではなく「人」について書いたつもりです。まず
は人ありき。これからも、古本を通じてお客さんと物語を作れるよ
うな、そんな店番を続けていきたいと思います。

 この本をまとめていて、やっぱり自分はこう思っていたのだな、
と思ったことがあります。その一言は、本編(第二部の日記)の一
番最後の行に、そっと添えました。手にとってご覧いただけました
ら幸いです。

■向井透史 むかいとうし■

1972年早稲田生まれ。早稲田の古書店、「古書現世」二代目。
月刊「WiLL」( http://web-will.jp/ )にて〈早稲田古本
劇場〉を連載中。
2006年秋には、未來社のPR誌「未来」
( http://www.miraisha.co.jp/mirai/mirai.html )
で連載していた早稲田の古書店主たちの開店するまでの
エピソードの聞き書きを大幅加筆して同社より刊行予定。
ブログ「古書現世店番日記」( http://d.hatena.ne.jp/sedoro/ )

■『早稲田古本屋日録』■

著者:向井透史
発行:右文書院( http://www.yubun-shoin.co.jp/ )
   2006年2月発行
定価:1,575円(本体:1,500円)
ISBN:4-8421-0066-4
判型:四六判
ページ数:199ページ

☆次回のメルマガ『自著を語る』は、古書窟揚羽堂・志賀浩二さん
の「古本屋残酷物語」(B6判 232頁 2,100円 発行:
平安工房 http://www.heian-koubou.biz/ 発売中 )です。

ご期待下さい!

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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
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■日本の古本屋 即売展情報■

5月~8月の即売展情報

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

新宿展の日程が変更になっております。
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日本の古本屋メールマガジンその40 2006.5.24

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
    東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
    E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
    URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
    広報部:中野照司 藤原栄志郎
    事業部:田中隆志
    TKI:岩森正文

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 いたします。担当が違いますので、ご質問にお答え出来ない場合、
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。.:*゜・*v 日本の古本屋☆イベント&古書店情報 v.:*・*:.。

◇◆◇「日本と世界の蔵書票展」と蔵書票イベント
  --美しき蔵書票の世界-- ◇◆◇

「蔵書票」は「自分が所蔵する本であること」を示すための小紙片
で、愛蔵書の見返しに貼ります。日本でも明治33年の昔から人気
版画家たちが作り始め、その美しさゆえに「紙の宝石」と呼ばれて
蒐集対象になっています。

 このたびの展示では、蔵書票愛好家たちの交流団体、日本書票協
会が所蔵する膨大な蔵書票の中から、逸品を数百点展示することに
なりました。武井武雄、川上澄生、前川千帆といった著名版画家の
作品はもちろん、坂東壮一、アルフォンス井上、杉本一文、山高登
ら現代人気版画家の美しく味わい深い作品や、東欧版画家の細密蔵
書票も一堂に会します。

 蔵書票の版木や珍しい土鈴蔵書票、新進女性版画家たちの工夫に
満ちた手づくり蔵書票集、そして古書店主の蔵書票や古書価値の高
い蔵書票集なども展示します。さらには型染蔵書票の制作実演やけ
しゴム版画で蔵書票を作るワークショップや製本教室、版画家座談
会など盛りだくさんの内容です。ぜひお越し下さい。

(田中栞・日本書票協会編集顧問)

♪イベントについてのお問い合わせは、田中栞までお気軽にどうぞ♪
田中栞 TEL&FAX 045-431-1260
E-Mail  koubaido@cam.hi-ho.ne.jp

日にち/ 2006年6月2日(金)~6日(火)
場 所/ 東京古書会館2階ギャラリー(入場は無料です)
時 間/ 10:00~18:00
主 催/ 日本書票協会 
     千代田区内神田1-5-11セントラル大手町ビル301
TEL/ 03-3291-5519
E-Mail/ exlibris@oregano.ocn.ne.jp
後 援/ 東京都古書籍商業協同組合

期間内に多数イベントがございます。 詳細は、

◇◆◇アンダーグラウンド・ブック・カフェ
  (6月4日~6日 東京古書会館地下ホールにて開催)◇◆◇

ホームページ内でご確認ください。  
URL  http://underg.cocolog-nifty.com/tikasitu

皆様のお越しをお待ちしております!

日本の古本屋メールマガジン  その39 5月2日号

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    。.☆.:*  その39・5月2日号  *:.☆. 。
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【日本の古本屋】は全国730書店参加、データ442万点掲載
の古書籍データベースです。

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◆INDEX◆
1.現代古本屋の研究 連載1「理想の立地とディスプレイ」
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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■お知らせ■

 この企画「現代古本屋の研究」は、古書と読者をつなぐ情報誌の
日本古書通信社が「今後の古本屋の在るべき姿を模索するために、
4つのテーマを決めて、全国の古書店主たちから、そのお考えを聞
く」ことを目的に同誌に掲載されました。
 その考えに共鳴して、全国の組合員の古書店主達が、お忙しい中
ご自分の経験をもとに、渾身の原稿を寄せて下さいました。
 今回のテーマは、「理想の立地とディスプレイ」で、10人の古
書店主の文章です。ぜひ、ご一読下さい。次号は6月上旬予定です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇原点に帰る懐かしい古本屋 
                浜松・時代舎 田村和典◇◆◇

 この15年で地方の古本屋の風景は変わった。「まだこんな店が
残っていたのですね」客からこんな声をかけられる事がふえた。先
日、地元のミニコミ誌「浜松百撰」から懐かしい店の特集で取材を
受けた。刷り上がってきた雑誌を見ると、特集は消えゆく職業とな
っていた。店売りにこだわって30年、昔ながらの古本屋が、珍し
がられる時代になった。それでも、客から一日中いたいとか、ここ
に来るとホッとすると言われると、嬉しい。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=871

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇現代古本屋考 
              吉祥寺・よみた屋 澄田喜広◇◆◇

 商店のはずれ、ほとんど住宅地に半分入り込むようにして営業し
ている古本屋がよくある。こんなところで経営が成り立つのだろう
かと思ったことはないだろうか。古本屋も物販の一種、他の小売店
と同じで、人通りの多いところで、営業するに越したことはない。
しかし、どんな商売でも可能なところは家賃も高い。高い家賃を支
払えるほどの売れ筋品をコンスタントに仕入れるのは大変むずかし
いし、古本屋の品物は一点限りだから、売れた分だけ同じものを仕
入れられる商売と同じような意味で回転率を上げることもできない。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=873

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇店売り主体を選んだ側から 
               川崎・近代書房 山本豊彦◇◆◇

 二月某日の市場の日、同業4人での昼食の折りに、ネット販売も
古書展等の外売もせずに、店売りだけで生計を立てている店の割合
という話題になった時、ネット、外売も併用している麒麟堂さんと
なぎさ書房さんが口を揃えて「1割あるかないかでしょう」という
ご意見でした。私(52才)と同年の長倉屋書店さんは共にネット、
外売はせず、支店1軒を持ちそれぞれ4人の従業員に助けられて夫
婦で働き家族5人の生計を立てている似た者同志。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=875

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇ゆっくり時が流れる店 
                目黒・流浪堂 二見 彰◇◆◇

 店探しをしている時、僕の頭にあったのは、「多数ある立地条件
をあれこれ考えるより、その場所を自分は好きか、その場所に自分
は愛着が持てるか。」と言うことであった。計算や計画をすること
が苦手で合理的に物事を考えられない僕は、観念的に物事を進める
しかなく、「たとえその場所が好条件の立地であっても、そこに愛
情がなければどんな商売をやってもダメだ。一度惚れたらその場所
と心中するぐらいの覚悟がなきゃな。」と考えていた。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=877

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇ターゲットは古本屋を知らない本好き 
              八重洲・金井書店 花井敏夫◇◆◇

 新刊書店を利用する読者の内、古書店を利用する読者はどの位い
るのでしょうか?調査資料がないので誰も予想しかできないと思い
ますが、私は一割、無理矢理大きく見積もっても三割でしょうか。
新古書店の利用者はもう少し上回ることでしょう。逆に、古書店し
か利用しない読者はまずいらっしゃらないと想像します。つまり、
開拓の余地は充分にあると思います。金井書店が八重洲地下街に出
店した動機は、「人の集まるところでは商いが成立する」事でした。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=879

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇渋谷繁華街で再生・フライングブックス 
              渋谷・古書サンエー 山路茂◇◆◇

 戦後昭和22年に渋谷で創業、昭和47年渋谷古書センターを創
立、平成15年には、長男(三代目)がフライングブックス(ブッ
ク・カフェ&イベントスペース)を仲間の協力を得て、手づくりで
改装開店した。以上が当店の60年間の簡単なながれである。フラ
イングブックス誕生は店の売り上げ低迷や人材の老齢化等の理由に
加え、数年前から長男の計画を聞かされていた。折りしもセンター
最後のテナント古書店ふづき書店さんが退店を申し入れてきたので、
スムーズに実現に到った。不景気が思い切らせたとも言える。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=881

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◇◆◇背水の陣の心構え 
               神田・虔十書林 多田一久◇◆◇

 二十七才で埼玉のかすみ書房に入り、六年ほど修行したが、その
間何軒もの支店の立ち上げに関わってきた。もう二十年前の話であ
る。立ち上げ後の売上はほぼ予想通りであった。客としての対象が
小中学生や高校生だから、立地条件はやはり学校の近辺、そして駅
の近くであった。三十四才で東京板橋区の蓮根で独立開店した時、
余りの条件の悪さに友人や同僚は開店に反対したものであった。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=883

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇明るく開放的で清潔に 
              神田・かげろう文庫 佐藤龍◇◆◇

 私が独立開業を計画していた際、営業形態を店舗中心で行うと決
定して後、都内の相当数の店舗物件を探しました。事務所での目録
販売等ではなく店舗での売上を頼りにする訳ですから、当然その立
地条件が最重要と考えて物件を探しました。私の店舗探しの条件は
1階であること。交通機関の利便性が良く、人通りが多くて、かつ
それほど喧噪では無く、周辺の雰囲気共に良好である事。店頭での
買取が少しでも見込める所。出来る限り賃貸料が安い事。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=885

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇「立地条件」と言うよりも 
               神田・@ワンダー 鈴木宏◇◆◇

 すでに「立地条件」は古本屋にとってさほど重要ではなくなった
と考えています。無論、人の濃いエリアに立地すべき事は言うまで
もありません。また神田神保町や中野ブロードウェイなどの特徴の
あるエリアも重要な立地ではあると思います。しかし「ネット販売」
がここまで行き渡った今、「仕入れと基本売り上げ」の確保ができ
るならば「店舗」の立地は決定的な意味を持たなくなったのではな
いでしょうか。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=888

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◇◆◇小さな古書店と大きな古書店 
            郡山・古書てんとうふ 熊谷鶴三◇◆◇

 このようなお題を頂戴してから、冷静沈着に過去二十一年間の当
店の歩を振り返る事が出来ました。当初、この忙しさでは文章など
書ける暇が無いのではないかと思っておりました。現に昭和59年
にオープン致しました駅前店の移転がこの3月3日に終了・開店と
めまぐるしい日々を送っていました。年の割には体のリバウンドも
無くお陰様で「これからの古書店」の布石になってくれるのではな
いかと自画自賛しております。
続きはこちらへ /wppost/plg_WpPost_post.php?postid=890

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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
氏名、電話番号を明記のうえ郵便にて下記までお申し込み下さい。

101-0052
東京都千代田区神田小川町3-22
東京古書組合・広報部 

まで。

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■日本の古本屋 即売展情報■

5月~6月の即売展情報

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

新宿展の日程が変更になっております。
最新情報をご確認下さい。

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日本の古本屋バックナンバーは以下のURLからご覧いただけます。
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【バックナンバーコーナー】

http://www.kosho.ne.jp/melma/

次回は2006年5月下旬頃発行です。
お楽しみに!

: ゜・☆ * ゜本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ゜* ☆・゜:
     全古書連は全国古書籍商組合連合会の略称です

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日本の古本屋メールマガジンその39 2006.5.2

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
    東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
    E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
    URL  http://www.kosho.or.jp/
【発行者】
    広報部:中野照司 藤原栄志郎
    事業部:田中隆志
    TKI:岩森正文

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日本の古本屋メールマガジン その38 4月24日号

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◆INDEX◆
1.自著を語るその15・『古本は奥深く、あくまで楽しい』 
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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「自著を語る」コーナー、今回は樽見博氏に「古本通 市場・探索
・蔵書の魅力」
(平凡社刊:http://www.heibonsha.co.jp/ )
について語って頂きました。

樽見氏は日本古書通信社に勤務する編集者です。古書業界誌のベテ
ラン編集者が語る、古書業界の仕組み、古本探索の楽しさ、蔵書処
分法まで、古本の魅力が満載の1冊です。

■古本は奥深く、あくまで楽しい■
 
 この度、平凡社新書の一冊として「古本通ー市場・探索・蔵書の
魅力」(本体700円)を刊行させて頂きました。「古本通」とは
いささか面映いのですが、内容的には「古本との上手な付き合い方」
といったほうが適切かと思います。

 「日本古書通信」の編集に携わるようになって、いつの間にか二
十六年が過ぎてしまいました。私は昭和二十九年生まれで現在五十
一歳、これまでの人生の半分以上を古本の世界で生きてきたことに
なります。東京の古書業界では、けやき書店の佐古田亮介さん、石
神井書林の内堀弘さん、朝日書林の荒川義雄さんなどがほぼ同年齢
です。彼らも二十代前半は神保町の古書店に勤めていたのですが、
みんな歳をとってきました。それにしてもあっというまの二十六年
でした。それほど古本の世界は奥深く、知れば知るほど面白い世界
です。何年この世界にいても毎日のように未知の古本に出会える、
それが古本の世界です。

 私がこの業界に入った頃から比べると、古本屋を取り巻く状況は
大きく変化しました。一番大きな違いは、マスコミに取り上げられ
る頻度のような気がします。古本屋の認知度は上がったのです。か
つての暗い汚い胡散臭いといったイメージは無くなりました。しか
し、最近ショックを受けたことがあります。息子のアパートを探し
た時なのですが、不動産屋のお兄さんが、ある部屋を勧めるのに、
ここはTSUTAYAにもブックオフにも歩いて三分で行けます、
と言ったのです。若い人たちにとって古本屋はすでにブックオフに
象徴されるものになっているのでしょう。現にそのブックオフより
も近い所に、従来の街の古本屋が盛業しているのですから、そんな
ものだろうとは思いながらも衝撃でした。

 年間の新刊点数が七万点を超える今日、書物一般の物質的な希少
性は無くなりました。書物はあふれています。加えてインターネッ
トの普及で知識情報の伝達は書物や雑誌に頼らないでも可能になり
ました。古本屋が歴史上もっとも活躍したのは、関東大震災と第二
次世界大戦後の復興期、つまり書物がなかなか得られない時代でし
た。今は古本屋にとって難しい時代です。そうした中で、新古本業
が、あふれる新刊書のリサイクルを主とする仕事であれば、従来の
古書業界の使命は千年を超える日本の書物の歴史の中で価値のある
ものを後世に残し伝えていくことにあります。簡単に言えば、本を
見る目をもったプロが、膨大な古本の海から価値あるものを見つけ
出し、必要な人に手渡して行くことです。しかもその価値あるとい
うことが一元的でなく多様化しているので、なおのこと難しいので
す。

 私が今度の本で伝えたかったこと、広く一般の方に知って頂きた
いと思ったのは、我々古書業界が長年にわたって築いてきた古書市
場の優れた機能、つまり効率よく古書を流通させ、古書価の相場を
作り、またプロの古本屋を養成していく仕組みについてでした。マ
スコミはやはり表面の現象を追うだけで、そこまでは伝えてくれま
せん。また個性的な愛書家・蔵書家たちの生きざま、古本を集め物
事を調べていく楽しさについてでした。集めるだけでは古本の楽し
さは半分です。優れた収集家はまた優秀な考証家でもある場合が多
いのです。

 私の師匠八木福次郎は昭和十二年以来「日本古書通信」の編集に
従事、今も現役ですが、自らを編集者とは言わずに本屋の主といっ
ています。私自身も主ではありませんが、やはり本屋だと思ってい
ます。この本も古本が大好きな本屋として書きました。担当の編集
者が大の古本好き、心強く書くことが出来ました。同好の方々が読
んでくださり、もっと古本を好きになって頂ければこれ以上の幸せ
はありません。

■樽見博 たるみひろし■
昭和29年茨城県生まれ。
法政大学法学部卒業。
昭和54年日本古書通信社入社。以後「日本古書通信」の編集、
「全国古本屋地図」の編纂などに従事。
平成16年1月、私家版「古本ずき」を刊行。

■『古本通 市場・探索・蔵書の魅力』■
著者:樽見 博
発行:平凡社(http://www.heibonsha.co.jp/)
   2006年4月発行
定価:735円(本体:700円)
ISBN:4-582-85318-8
判型:新書判
ページ数:208ページ

■月刊誌「日本古書通信」をプレゼントいたします■
前回(2月)好評につき、引き続き、日本古書通信社
(URL:http://www.kosho.co.jp/kotsu/
メール: kotsu@kosho.co.jp)さんのご好意で、メルマガの読者の
皆様に「日本古書通信」(B5・約64頁)の見本誌を先着100
名様に無料で差し上げます。
(号数はこちらで決めさせていただきますのでご承知下さい) 
お名前・郵便番号・ご住所・お電話番号を明記して、メールにて
お申し込み下さい。

次回のメルマガは、早稲田の古書現世・向井透史さんの「早稲田
古本屋日録」(B6判200頁 1,575円 発行:右文書院

http://yubun-shoin.co.jp/top.htm 発売中)です。

ご期待下さい!

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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
氏名、電話番号を明記のうえ郵便にて下記までお申し込み下さい。

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東京都千代田区神田小川町3-22
東京古書組合・広報部 

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■日本の古本屋 即売展情報■
4月~6月の即売展情報

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

新宿展の日程が変更になっております。
最新情報をご確認下さい。

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次回は2006年5月下旬頃発行です。
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日本の古本屋メールマガジンその38 2006.4.24

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
    東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
    E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
    URL  http://www.kosho.or.jp/
【発行者】
    広報部:中野照司 藤原栄志郎
    事業部:田中隆志
    TKI:岩森正文

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日本の古本屋メールマガジン その37 3月24日号

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◆INDEX◆
1.自著を語るその14・
  自分史にもなっている『気まぐれ古書店紀行』 
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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「自著を語る」コーナー、今回は岡崎武志氏に「気まぐれ古書店
紀行」(工作舎刊: http://www.kousakusha.co.jp/ )
について語って頂きました。

古書関連も含め幅広い執筆活動を続ける岡崎武志さんが、月に1回
これまで行ったことのない古書店を目指して、全国の古本屋さんを
巡ります。1998年から2005年までの『彷書月刊』誌、人気
連載の集大成です。( http://www3.tky.3web.ne.jp/~honnoumi/ )

■自分史にもなっている『気まぐれ古書店紀行』■

 このたび、工作舎さんより『気まぐれ古書店紀行』を出させても
らった。「彷書月刊」に現在も連載中の「均一小僧の気まぐれ古書
店紀行」の八年分がとりあえずまとまることになった。開始は一九
九八年の一月号。栄えある第一回目の訪問は、東京・大森の「天誠
書林さん」。以来、毎月、北は北海道・札幌から南は九州・熊本ま
で、日本全国の古書店を訪ね歩いては報告してきた。この本の最後
は二OO五年の十二月号で、仙台・萬葉堂書店を取り上げている。

 本にしてもらうことが決まるまで、自分の連載原稿を読み返すこ
もなかった。ゲラになったものを通読して、我ながら、なんて面白
いんだと驚いた。つまり、この本には、古書や古書店のことだけで
なく、私のライター人生の八年間が集約されている。自分史にもな
っているのだ。そこが自分にとって「面白い」。これまで十冊以上
の本を出してきたが、こんなことは初めてだった。

 昭和三十年親書ブーム、大阪モダニズム、日本に帰化した建築家
ヴォーリズ、ユーモア小説、NHK「とんち教室」、山の本、リチ
ャード・ブローティガン熱など、そのときどきにマイブームについ
ても、この本のなかで紹介されている。それもいまでは懐かしい。

 一回、四百字約五枚という枚数を、古書店訪問だけではとても埋
まらない。第一、店主には基本的に取材だと断らず、一般の客とし
て訪れようと決めて始めた連載なので、どうしても店以外の話で埋
める必要が出てくる。店の客と店主とのやりとり、あるいは家族旅
行を犠牲にしての我が古本馬鹿ぶり、古い建物や鉄道廃線跡探訪な
ど、あの手この手が使われている。たぶん、「古書店紀行」という
だけじゃ、百回近くも続かなかっただろうと思う。そのあたりを汲
み取って、読んでいただけるとありがたい。

 また、単行本化の際に「彷書月刊」編集部で、本に登場する古書
店約三百数十店を最終チェックしてもらったところ、一割から二割
がすでに廃業、あるいは移転、ネットへ移行など、原稿掲載時とは
変わってしまっていることがわかった。この八年の、古書業界の栄
枯盛衰がそこに映し出されている。甲府・城北書房、吉祥寺・火守
文庫、神戸・黒木書店、川越・ぎやまん堂(廃業)など、いまは無
き店舗の写真も含め、本書が日本の古書業界の一つの記録性を持つ
ことは、少しだけ誇っていいのではないか。

 今回の本にはあれこれ仕掛けのあることも特徴の一つ。カバーの
袖に自筆の四コママンガがあったり、本文には、これまた自筆その
ままの傍線や書き込みがされてある。古書にはよく前の持ち主が傍
線を引いたり、落書きをしているが、それを著者がやってしまおう
というのである。遊び心のあふれたこの本を、どうぞ楽しんでくだ
さい。

■岡崎武志 おかざきたけし■
1957年大阪府枚方市生まれ。ライター、編集者。
「均一小僧」「文庫王」「神保町ライター」のニックネームをもつ。
立命館大学を卒業後、国語教師を7年間勤めた後、90年に東京に
移住。
以後、新聞・雑誌などで書評を中心に執筆活動を続ける一方、ラジ
オ番組、大学講座などでも活躍。書物ミニコミ誌『sumus』同人。
古本では私小説、ユーモア小説、演芸、出版マスコミなどの分野を
収集する。
著者に『文庫本雑学ノート』(ダイヤモンド社)、『古本病のかか
り方』(東京書籍)、『古本でお散歩』『古本極楽ガイド』『古本
生活読本』(以上ちくま文庫)、角田光代氏との共著『古本道場』
(ポプラ社)などがある。

■『気まぐれ古書店紀行』■
著者:岡崎武志
発行:工作舎( http://www.kousakusha.co.jp/ )
   2006年2月発行
定価:2,415円(本体:2,300円)
ISBN:4-87502-391
判型:四六判
ページ数:432ページ

次回のメルマガは日本古書通信社、樽見博さんの
「古本通-市場・探索・蔵書の魅力」
(平凡社 http://www.heibonsha.co.jp/ 
2006年4月10日発売 定価700円 208ページ)です。 

ご期待下さい!

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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
氏名、電話番号を明記のうえ郵便にて下記までお申し込み下さい。

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東京都千代田区神田小川町3-22
東京古書組合・広報部 

まで。

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■日本の古本屋 即売展情報■

3月~6月の即売展情報。

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

新宿展の日程が変更になっております。
最新情報をご確認下さい。

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日本の古本屋バックナンバーは以下のURLからご覧いただけます。
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http://www.kosho.ne.jp/melma/

次回は2006年4月下旬頃発行。
お楽しみに!

:*゜・☆*゜本を売るときは、全古書連加盟の古書店で。☆*.:*゜*
    *全古書連は全国古書籍商組合連合会の略称です。

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日本の古本屋メールマガジンその37 2006.3.24
【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/
【発行者】
広報部:中野照司 藤原栄志郎
事業部:田中隆志
TKI:岩森正文

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日本の古本屋メールマガジン 番外編 3月13日号


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 。.:*゜・☆*゜日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
     。.:*゜・☆*番外編・3月13日号・*:.☆.
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希望された方にお送りしています。
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の古書籍データベースです。

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◆INDEX◆
1.自著を語る 番外編・「古書と芝居と・・・」
2.日本の古本屋即売展情報

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今回は番外編として、劇団昴公演『チャリング・クロス街84番地』
について、演出家の松本永実子さんに語って頂きました。

■古書と芝居と・・・■

 この度、劇団昴では「チャリング・クロス街84番地」という
お芝居を、東京都古書籍商業協同組合の温かいバック・アップの
もと、上演する運びとなりました。

 物語は、ロンドンの古書店の店員フランク・ドエルとニューヨー
クの売れない女流作家ヘレーン・ハンフの間に20年にわたって交
わされた、本の注文とその返事・・・という書簡を元にしています。
この、書物を愛する全ての人に捧げられたかのような物語、”日本
の古本屋”会員の皆さんの中にはご存じの方もいらっしゃるかも知
れませんね。

 二人の古書に対するひたむきな愛が鎹となり、大西洋を越えて、
二人の人間が繋がりあうという、おとぎ話のような実話です。ロン
ドンの古書街チャリング・クロスの一画には、マークス&コーエン
社という古書店が70年代初頭までそこにはあったことを記念する
丸い銅プレートが大理石の壁に埋め込まれています。そこには、ヘ
レーンがフランクとの書簡集を出版したおかげで世界中にこの本の
ファンができ、この店が有名になった、という意味のことが彫って
あります。

 先日、「市場」と呼ばれる古書のセリを見学させていただきまし
た。会場に入った途端、ほんとうは部外者禁制の重要な場なのだと
いうことがすぐに感じられました。皆さん和やかな表情ですが、場
の空気は相当に張り詰めています。売る側も買う側も、さりげなく、
しかし真剣な眼差しで、遠巻きにチラッチラッと商品である古書に
視線を送っておられます。

 それは、どこかわたしども芝居の世界の人間のまなざしと似てい
るような気がしました。営業目的は厳然として存在する、しかし、
商品に対する限りない愛着と愛情が土台となっている・・・だから
きっと、時には利益を度外視してしまうこともあるのではないか・
・・芝居の現場に例えれば、舞台稽古開始直前、演出者とスタッフ
が観客のいない客席で、これから始まる舞台を期待と不安をもって
みつめる空気、とでも言いましょうか・・・?そこには、役者に対
する愛情や装置・照明・音響に対する想いが無言の内に漂っていま
す。どうぞ最大限の力を発揮してくれ、との祈りにも似た想いです。

 神保町のように、古書店がこんなに多数軒を連ねる土地は、世界
中、東京だけだろうと思います。つまり東京は大変な文化財産を抱
えた大都市で、江戸っ子のわたしの最大の誇りです。学生時代から
大変お世話になったこの街に、この芝居を以って恩返しができたら
と思っております。ぜひ、ご来場下さい。


■松本永実子 まつもとえみこ■
日米の大学・大学院で英米文学・演技・演出・舞台芸術の実技から
演劇史・演劇理論に至るまで幅広く演劇を学ぶ。
昴での初仕事は『クリスマス・キャロル』初演(91)の翻訳。
米国から帰国後も劇団昴の演出通訳や演出補など務める。
また、『マーヴィンの部屋』(97)の翻訳・演出、『クリスマス・
キャロル』(99~02)の翻訳・脚本・演出、『ジュリエットたち』
(04)はじめ座内勉強会など多数の舞台の演出を手がける。
劇団昴の俳優養成所でも教務主任として教鞭を取りながら、各地の
市民ワークショップや専門学校講師などを務め、演劇教育にも情熱
を燃やしている。最近はオムスク国立大学での講義など、日露の
演劇交流にも貢献している。


■劇団昴公演『チャリング・クロス街84番地』■
原作/ヘレーン・ハンフ 
演出/松本永実子
出演/望木祐子、牛山茂 ほか


公演/3月30日(木)~4月9日(日)
料金/一般4,900円→”日本の古本屋”会員の方は、
電話予約の際に「”日本の古本屋”の会員」と
おっしゃっていただくと4,400円に割引になります!
予約/昴チケットコール 03-3944-7071
場所/神保町から電車で10分!都営三田線千石駅近く(徒歩1分)
にある三百人劇場です。


詳細はホームページをご覧下さい。
(http://www.bekkoame.ne.jp/~darts)

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■日本の古本屋 即売展情報■
3月~6月の即売展情報。

http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

新宿展の日程が変更になっております。
最新情報をご確認下さい。

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次回は2006年3月下旬頃発行。
お楽しみに!

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     *全古書連は全国古書籍商組合連合会の略称です。

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日本の古本屋メールマガジン 2006.3.13
【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/
【発行者】
広報部:中野照司 藤原栄志郎
事業部:田中隆志
TKI:岩森正文

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日本の古本屋メールマガジン その36 2月24日号


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◆INDEX◆
1.自著を語るその13・
  『古書の街神保町の生き字引き 八木福次郎さんの新刊』 
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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「自著を語る」コーナー、今回は八木福次郎氏に「書痴斎藤昌三と
 書物展望社」
(平凡社刊:http://www.heibonsha.co.jp/)
について語って頂きました。


神保町は古書の街です。この街で長年古書と人を見続けて70年。
古書店と読者をつなぐ情報誌「日本古書通信」(月刊 B5判 約
64頁)を発行して71年。八木福次郎さんが、新刊「書痴斎藤
昌三と書物展望社」を出版しました。今回の書痴という言葉はこの
人のためにあるのではないかと思える、斎藤昌三のことを語って
もらいました。


■古書の街神保町の生き字引き 八木福次郎さんの新刊■

 平成十五年一月号から十六年二月号にかけて私は、「日本古書
通信」に「少雨叟斎藤昌三翁 人と仕事」を十三回にわたって連
載した。それが平凡社編集部の首藤さんの目にとまって、少し手
を入れて本にしないか、という話があったのは、昨年五月頃だっ
た。少し手を入れたぐらいで本になるなら、と軽い気持ちでお願
いすることにした。しかし手を入れはじめると、あれもこれもと
書き加えたり直したくなる、雑誌の連載と単行本では違うことは
始めからわかってはいたが、結局大分書き改めることになった。
始めから全体的に書き直していたら恐らくまだ本にはなっていな
いだろう。八十八歳の米寿の時、「書国彷徨」(日本古書通信社
刊)をだし、今回この「書痴斎藤昌三と書物展望社」は卆寿の記
念にと、自分なりに考えていたので、この四月には九十一歳にな
ってしまうので、何とかそれまでに本にしたかった。大分手は入
れたが、全面的な書き下ろしとはほど遠いながら、一月十一日に
発行できた。
 
 書物展望社があった新富町や木挽町へはよく夕方からでかけた。
当時顔を合わせた火金会の人達の多くは過去の人になってしまっ
って当時のことを聞くにも殆んどいなくなってしまった。斎藤翁
逝いて四十五年という歳月を、改めて思い知らされたのであった。
 私は昭和十年に初めて斎藤さんにお会いして、二十六年間のお
付き合いであったが、知らない時代のことは、古くは「おいら」
「いもづる」や「愛書趣味」「書物展望」の斎藤さんの書かれた
編集雑記や随筆などである程度は知ることができた。
 斎藤さんは古書業界にもいろいろと貢献されている。デパート
古書展の最初は昭和七年一月、斎藤さんの奔走で日本橋白木屋で
開らかれた東西連合古書展で、その後ほかのデパートでも開かれ
るようになった。

 最近、芳林文庫さんから、小栗虫太郎の「爆撃鑑査写眞七号」
という本について、その本の奥付に、発行者大信田金生、刊行先
不盡書院、発売所書物展望社、昭和十三年一月発行、という本に
ついて、斎藤昌三との関係などを聞かれた。大信田金生の住所が
当時の書物展望社と同じ京橋区新富町三ノ七となっている。大信
田金生は恐らく本名金次郎、号は落花、啄木と「小天地」をだし
た人と考えて間違いないと思う。金次郎は昭和の初め頃、斎藤さ
んのところへ転がりこんできて、斎藤さんは事務所のあった相馬
ビルに住まわせて仕事を手伝わせていた、と書いている。

 日本古書通信社が小川町小学校(現在広場)の前にあった頃、
斎藤さんも金次郎氏もよく事務所に見えたが、不盡書院や小栗虫
太郎の本についてはついぞ聞いたことはなかった。私が兄の仕事
を手伝うようになったばかりの頃で、今にして思うと、こうした
人にもっといろいろなことを聞いておけばよかったと、思うこと
しきりである。この本は書物展望社発行書目には入れていない。


■八木福次郎 やぎふくじろう■
1915年兵庫県明石市生まれ。
33年旧制加古川中学校卒業後、上京して古今書院に入社。
36年より『日本古書通信』の編集に携わる。
63年日本古書通信社代表取締役となり、今日にいたる。
主な著書に『著者別書目集覧』(川島五三郎共著、六甲書房)、
『小型本雑話』(こつう豆本)、『古本屋の手帖』『古本便利帖』
『古本屋の回想』(以上、東京堂出版)、『書国彷徨』(日本古書
通信社)、『私の見てきた古本界70年』(スムース文庫)など
多数。


■『書痴斎藤昌三と書物展望社』
著者:八木福次郎
発行:平凡社(http://www.heibonsha.co.jp/)
   2006年1月発行
定価:2,940円(本体:2800円)
ISBN:4-582-83313-6
判型:四六判
ページ数:200ページ


■月刊誌「日本古書通信」をプレゼントいたします■
今回、日本古書通信社(URL:http://www.kosho.co.jp/kotsu/
メール: kotsu@kosho.co.jp)さんのご好意で、メルマガの読者の方
に「日本古書通信」(B5・約64頁)の見本誌を先着100名様
に無料で差し上げます。
(号数はこちらで決めさせていただきますのでご承知下さい) 
お名前・郵便番号・ご住所・お電話番号を明記して、メールにて
お申し込み下さい。


次回のメルマガは、岡崎武志さんの「気まぐれ古書店紀行」
(四六判 432項 2,415円 発行:工作舎

http://www.kousakusha.co.jp/ 発売中)です。

ご期待下さい。


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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
氏名、電話番号を明記のうえ郵便にて下記までお申し込み下さい。

101-0052
東京都千代田区神田小川町3-22
東京古書組合・広報部 

まで。

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■日本の古本屋 即売展情報■
2月~6月の即売展情報。

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日本の古本屋メールマガジンその36 2006.2.24
【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
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【発行者】
広報部:中野照司 藤原栄志郎
事業部:田中隆志
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日本の古本屋メールマガジン その35 1月25日号


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◆INDEX◆
1.自著を語るその12・『三田平凡寺を拝む』 
2.「古本屋が書いた本」展目録
3.日本の古本屋即売展情報

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自著を語る」コーナー、今回は高橋徹氏に「月の輪書林それから」
(晶文社刊: http://www.shobunsha.co.jp/)
について語って頂きました。


高橋氏は大田区東矢口にある、古書目録による古書店「月の輪書林」
の店主です。7年前の「古本屋 月の輪書林」(晶文社)の続刊が
登場。明治・大正期の趣味人、三田平凡寺など、多くの忘れられた
人たちを再発見していきます。


 ■三田平凡寺を拝む■
         
 お正月、川崎大師で、凶をひきあてました。想えば昨年も凶でし
た。今日は、凶でも狂でもなく、一目録屋の今日についてお話しさ
せていただきます。
 私は目下、三田平凡寺(1876~1960)という明治大正期
の趣味人を追いかけています。この男、一筋縄ではいかぬ、世でい
う奇人変人の一人。追いかけても追いかけても本性がいまだつかめ
ない謎の男です。
 分からないから知りたい、恋の道とどこか似ておりますが、この
平凡寺なる男の旧蔵書を買ったのは、一昨年の秋の明治古典会での
こと、かれこれ一年半になりますか、ホント、日々の過ぎゆく早さ
は恐るべきものがありますね(ちなみに私、年男の四十八歳とあい
なりました)。

 それはさて、熱に浮かされ買ったものの、平凡寺旧蔵生資料の迫
力といいますか、その得体の知れない不気味さに心底ビビったこと
を懐かしく思い出します。この資料を扱うのはホントに私でよかっ
たのでしょうか、と思わず手をあわせて拝んだものでした。桁違い
のものを目の当たりにすると人は謙虚になれるのですね。不思議な
体験でありました。
 さて、前置きが長くなりましたが、ビビっていては埒が明かない
ので、次の日から市場で、平凡寺の“眼”になって蒐書に励み始め
ました。
 本のジャンルでいうと、狂詩、狂歌、古川柳、郷土玩具、変態性
欲もの(エロ・グロ)。
 人物では、まず平凡寺と同い年(明治九年生まれ)の人たち、野
口英世、石川三四郎、西川光二郎、相馬黒光、伊藤証信に注目しま
した。それから若き日の“情歌”仲間であった小山内薫、市川左団
次(二代目)、大石誠之助(ひいては大逆事件)。また師匠筋の人
たち、情歌の鶯亭金升、狂詩の真木痴嚢、狂歌の野崎左文、古川柳
研究家の飯島花月、絵を習ったという小林清親。そして本流の趣味
人のネットワーク“我楽他宗”にまつわる人々、淡島寒月、斎藤昌
三、宮武外骨、お礼博士のスタール、建築家のレーモンド、宗員の
文珠寺(松平康荘)、玩狐寺(有坂与太郎)、女弄寺(河村目呂二)
、竜駒寺(板愈良)等々。
 
 こう書き写しているだけで、眼がクラクラするほど魅力的な登場
人物です。昨年は、ちょっと平凡寺の華麗?な交遊にふりまわされ
た感がいなめませんでした。ですから、今年は、平凡寺が生まれた
一八七六年を基点にして向こう側へ歩をすすめてみようと思ってい
ます。平凡寺はこちら側で八十五歳まで生きましたから、向こう側
へ逆上ると着地点は一七九二年(寛政四年)となります。
 平凡寺は、突然変異でこの世に舞い下りた訳ではありませんから、
向こう側へ歩をすすめるとは、平凡寺の母胎をさぐる旅ということ
になるかと思います。
 具体的には、一月三十一日から東京古典会へ本を買いに行こうと
思います。実は、誠心堂書店・橋口侯之介さんの近著『和本入門』
【平凡社刊】(目を開かれました)を昨夜読んで思いたったばかり
ですが。
 平凡寺のような趣味人に、いっぱい出会えたらいいなと今は夢想
します。


■高橋徹 たかはしとおる■
1958年岡山県生まれ。日本大学芸術学部を2ヶ月で中退。
映画制作に関わり、87年に古本屋の店員になる。
3年半の修行の後、古本屋「月の輪書林」を開く。
著書に『古本屋 月の輪書林』がある。


■『月の輪書林それから』■
著者:高橋徹
発行:晶文社(http://www.shobunsha.co.jp/)
   2005年10月発行
定価:2,310円(本体:2,200円)
ISBN:4-7949-6685-7C0095
判型:四六判 
ページ数:315ページ


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八木福次郎氏の「書痴 斎藤昌三と書物展望社」(平凡社)です。
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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。

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B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、
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■日本の古本屋 即売展情報■
2月~4月の即売展情報。

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日本の古本屋メールマガジンその35 2006.1.25
【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
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日本の古本屋メールマガジン その34 12月22日号


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◆INDEX◆
1.自著を語るその11・『追悼雑誌あれこれ』余話 
 -有馬記念の有馬頼寧(ありまよりやす)-
2.日本の古本屋・年末年始のお知らせ
3.日本の古本屋即売展情報
4.「古本屋が書いた本」展目録

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「自著を語る」コーナー、
今回は大屋幸世氏に「追悼雑誌あれこれ」
(日本古書通信社刊: http://www.kosho.co.jp/kotsu/)
について語って頂きました。

「蒐書日誌」でも知られる大屋幸世鶴見大学教授が、長年に
わたって蒐集した追悼雑誌を通し、近現代を生きた27名の
生涯の意味を問うた一冊です。


■『追悼雑誌あれこれ』余話
-有馬記念の有馬頼寧(ありまよりやす)-■


毎年の最年末、千葉県船橋市の中山競馬場で開催される重賞
レース、有馬記念レースについては、競馬ファンでなくても、
その名を耳にしているに違いない。私も船橋に住んで長く、
また家が中山競馬場に近いので、馬券は買わないが、何度か
有馬記念レースを見に行っている。だが、有馬記念の〈有馬〉
が何をさすのか、気にしていなかった。競馬ファンにあって
もそうではないか。有馬記念の〈有馬〉はそもそも人名なの
か、人名とすれば、それはだれなのか、多分それを知ってい
る人はめったになかろう。

 ところで私は、ある古書展示即売会で、縦長で短冊のよう
な小雑誌「ひとりごと」を手に入れた。それは昭和32年4
月17日発行の第19号で、表紙には、有馬頼寧主宰、「追
悼号」とある。私はちょうど、「日本古書通信」に、追悼雑
誌などをとりあげ、紹介する文を連載していた。これはと思
った。有馬頼寧と言えば、戦前農林大臣をやった人で、砂子
屋書房などともかかわりを持ち、農民文学にも一定の理解を
持っていた人、あるいは戦後の直木賞作家有馬頼義の父、と
いうようなことは私の知識にはあった。目次を開いてみると、
この雑誌の主宰者である有馬頼寧の追悼号で、有馬頼義をは
じめ、多くの人が追悼文を寄せている。もちろん求めた。帰
宅後、この追悼雑誌を読んでみると、有馬頼寧は貴族(久留
米藩主の子孫)であって、若き日、労働組合運動などにもか
かわり、ために貴族院議員になるのもすんなりいかなかった
というような経緯があったり、あれこれ人物像がわかって面
白い。読んで行くと、戦後日本競馬会の理事長をやり、中山
競馬場の改築などいろいろ功績があったことが記されていた。
私はこれを読んで、中山競馬場の有馬記念の〈有馬〉は有馬
頼寧のことだろうと、ようやく気がついた。そこで、「日本
古書通信」で有馬寧頼追悼雑誌「ひとりごと」を紹介しよう
と思った。有馬記念の〈有馬〉が有馬頼寧であることは当然
書きたかったが、その確証が欲しい。そこで私は、雑誌編集
者になりすまし、中山競馬場に電話をし、広報の人を出して
もらい、たずねたのだ。広報の人はすぐ答えることはできず、
しばらく待って欲しいと言って、7、8分後ようやく、〈有
馬〉は有馬頼寧にまちがいないと返事があった。中山競馬場
の広報の人もすぐに答えられないほど、遠い昔のことになっ
ていたのだ。私は早速筆を執った。

 このような人物に対する追悼雑誌などを紹介した連載もの
を本にまとめたのが、『追悼雑誌あれこれ』である。27名
の人達をとり上げた。なかには斎藤昌三や中山正善などもあ
る。しかし、『小島の春』の小川正子、『獄中の記』の斎藤
瀏、そして『原爆詩集』の峠三吉などなど、あまり広く知ら
れていない追悼雑誌にも触れてみた。人物像を拡げてみよう
と、手にとって下されば幸いである。


■大屋 幸世(おおや ゆきよ)■
1942年(昭和17年)前橋市に生まれる。早稲田大学大学院
文学研究科博士課程修了。現在鶴見大学文学部教授。
著書に『鴎外への視角』(有精堂出版,1984年)
『書物周游』(朝日書林03-3292-0508 、1991年)
『蒐書日誌』1~4(晧星社、2001年)などがある。

■『追悼雑誌あれこれ』■
著書 大屋 幸世
発行:日本古書通信社
判型:B6判
ページ数:240ページ
定価:1,680円(本体:1,600円)
 ISBN4-88914-023-9
 日本古書通信社

http://www.kosho.co.jp/kotsu/

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■日本の古本屋・年末年始のお知らせ■
日本の古本屋サイトは12月28日(水)から1月5日(木)
までの期間、事務局のみ冬季休暇とさせていただきます。
(日本の古本屋は通常通りお使い頂けます。)
この間お問い合せ頂きましたメールは1月6日(金)より
順次返答させていただきます。
お問い合せによりましてはお時間をいただく場合がござい
ますので、ご了承下さい。
なお、古書店よりの返事がない場合などは第一報メールを
ご参照の上、直接古書店にお問い合せ下さい。

古書店の休業期間につきましては、日本の古本屋の古書店
情報欄をご参照ください。

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■日本の古本屋 即売展情報■
1月~2月の即売展情報。

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■「古本屋が書いた本」展目録■

2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて行われました
「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行いたしました。

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B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、
本代500円+送料210円合計710円分の切手を同封のうえ、
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日本の古本屋メールマガジンその34 2005.12.22
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