no-image

2011年9月26日 第107号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その107・9月26日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 岩波書店 『図書』  編集長 富田武子
  2. 『震災に負けない古書ふみくら』 佐藤 周一
  3.「江戸川乱歩と東京古典会」 小林光寿

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【編集長登場(4)】━━━━━━━━━━
  
  いつも本と人のあいだに――『図書』の役目

                    編集長 富田武子

 調べもののために、いま手元にはたまたま『図書』終刊号があり
ます(本誌の読者は「えっ、『図書』も(!)やめちゃうの」なん
て早とちりはなさらぬはず)。そう、終刊号とは昭和17(1942)年
12月5日発行の『図書』第83号です。定価5銭(送料1銭)と印刷され
た最終面(表4)には新刊広告もあり、岩波文庫が6点と『数値積
分法 下巻』(日高孝次著、A5判、305頁、クロース装、定価5円)
が掲げられています。文庫6点のうち泉鏡花『註文帳』は★(星1つ)。
これは昭和18年1月15日発行20銭とあり、当時の星単価が20銭と分
かります。

 続きはこちら
   http://www.kosho.ne.jp/melma/1109/index-1.html
 

岩波書店『図書』編集長 富田武子

岩波書店『図書』

http://www.iwanami.co.jp/tosho/

━━━━━━━━━━━【自著を語る(63)】━━━━━━━━━━

『震災に負けない古書ふみくら』
佐藤 周一

震災からもう半年が経ってしまった。此の間自分は何をしていたの
か、膨大な数の買入は、本来は古本屋としては喜ぶべき事なのに、
素直に喜べない。特に地震被害の大きかった須賀川地区(震度6強)
では首都圏から来たリサイクルショップ等のあくどい整理屋の跋扈。
片づけるには、これこれの費用がかかると言って、お金をもらって
品物を持ってゆく。あまりのひどさに博物館と教育委員会に呼びか
けて、出来るだけ整理する場合は博物館に相談してもらうように話
を進めた。

 3月11日午後2時46分。今でも夢ではないかと思うことがある。
いや夢であってほしいと言う思いがある。でも地震、津波、そして
原発の事故は現実である。須賀川の店は幸いにも半壊ですんだ。
店に張られた赤い通知書、大工さんには今度大きな余震が来れば危
ないと言われた。それでも中の本を黙々と片づけ、営業を少しずつ
でも再開してくれた娘には頭が下がる。多くのお客様からの励まし
の言葉にも感謝している。

 郡山市の駅前、当店が店を出した頃、27年前は十店舗ほどの地
元の新刊書店さんがあった。今駅前の路面店は間口一間半の当店だ
けが細々と営業を続けている。確かにまだ中央から来た大型店が3
店舗残っているが、それもこれ以上景気が悪くなったら、どういう
方向に向くかは解らない。

続きはこちら
  http://www.kosho.ne.jp/melma/1109/index-2.html

論創社
  http://www.ronso.co.jp/

━━━━━━━━【「江戸川乱歩と東京古典会」】━━━━━━━

「江戸川乱歩と東京古典会」

小林書房 小林 光寿

 来る10月2日(日)・3日(月)に、東京古典会創立100周年記念
「和本シンポジウム」が、東京古書会館にて行われます。とにかく
「和本」にスポットを当てたイベントで、地下ホールでは慶應大学
・立教大学・東京古典会がコラボし実現した貴重書展が、2Fでは
浮世絵版画の摺りの実演が、そして7FではTV等でも活躍中の、東
京大学大学院教授ロバート・キャンベル氏と、直木賞作家木内昇氏
のトークライブが行われます。

 その中でも、立教大学の協力で行われる地下ホールの貴重書展「
江戸川乱歩と東京古典会―購入記録にみる和本蒐集の軌跡」をご紹
介いたします。

続きはこちら
  http://www.kosho.ne.jp/melma/1109/index-3.html

詳しくは東京古典会ホームページをご覧下さい。

http://www.koten-kai.jp/

※東京古典会創立100周年記念「和本シンポジウム」は終了いたしました。

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

編集長登場 第五回
『読書人』編集長 明石健五
    http://www.dokushojin.co.jp/

自著を語る
   『必携 古典籍・古文書料紙事典』 宍倉佐敏著
(八木書店 定価10,500円(本体10,000円+税5%)好評発売中!
    http://www.books-yagi.co.jp/pub/index.htm

本と街の案内所とe読書ラボ 連想出版 青木 隆平
    http://edokusho.info/

━━━━━━━━【日本の古本屋からお知らせ】━━━━━━━━

 「日本の古本屋」では、携帯電話で※古書検索ができます。
ご利用下さい。
   ※古書検索のみで、ご注文はできません。
    お手数ですが、ご注文の際はパソコンをご利用下さい。  

 また、新たに新着情報ページを追加致しました。
  こちらは直近7日間の古書店別新着入荷情報一覧を随時
  更新しています。

  http://www.kosho.or.jp

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 9月~10月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

携帯電話からも見られるようになりました。。
⇒ http://www.kosho.or.jp/public/spotsale/mobileList.do

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年10月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその107 2011.9.26

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

no-image

2011年8月25日 第106号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その106・8月25日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 『書物奇縁』             久松 健一
  2. 『本の世界に生きて50年』      能勢 仁
  3. 古本屋ツアーインジャパン2011年前半  小山 力也

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【自著を語る(61)】━━━━━━━━━━

『書物奇縁』

                        久松 健一

 むかしから本が好きだった。わけても古書には愛着と執着がある。
浜松の高校に通っていたが、夏休みになると上京し、神田や本郷や
早稲田界隈をぐるぐるまわった。大きな鞄を背負い、両手に本をぶ
らさげて歩いた。
  そんな姿に同情されたのかもしれない。かき氷を古書店の店先で
馳走になった。また、若造には話がしやすかったからなのか、「ま
いってるんだ」と店主から人生相談を切りだされ慌てたこともある。
書籍は見知らぬ人との思わぬ出会いをつれてくる。

 この初エッセイ集を知人に配った。編集サイドでつきあいのある
方々にも、版元を通じて郵送いただいた。

 返事がもらえた数は、好調なイチローの打率をやや上回るくらい
だろうか。寡黙な友は「熟読、実に面白かったよ」と一行だけの葉
書をくれた。某出版社のご意見番からは「思わぬ躓きの石と感じた」
として、こなれていない箇所を指摘いただいた。直木賞作家のD氏は
「至福の時間を味わった」と筆書きの書状をくださった。ありがたい。

 簡易的とはいえ、今時、EX LIBRISを貼りつけた書物は珍しいは
ず。ページの余白をウイリアム・モリスが提唱した黄金比に仕立て
てもいる。そのためだろう、本の佇まいがよろしい、瀟酒である。
そんな声をいくつか頂戴した。こそばゆいものの、嬉しい。
  都合14編、書物を核とする小品を収めた。タイトルは、日本古書
通信社の樽見博さんがこれで行きましょうと決めてくださった。

 なお、本書のp.141には、佐藤泰志の文学を視野に入れながら、
現行の書物販売実数至上主義への疑義を記した。「いや違う、そう
ではない」とはじまる数行だが、そのまま自身の執筆活動の気宇で
ある。

『書物奇縁』 久松 健一著
  (日本古書通信社 税込1260円)好評発売中!
   http://www.kosho.co.jp/kotsu/

久松健一(ひさまつけんいち)

 昭和30年代、浅草に生まれる。明治大学商学部准教授。フラン
ス語ならびにフランス文学を講じる。
『携帯<万能>フランス語文法』や、フランスAssimil社とイスラ
エルKernerman社がコラボレーションした辞書<< JAPONAIS >>の編
集などで知られる。「遠藤周作蔵書目録・光の序曲」という手堅い
書誌も編んでいる。

━━━━━━━━━━━【自著を語る(62)】━━━━━━━━━━

「本の世界に生きて50年」 

                   ノセ事務所 能勢 仁

 この本は主役とインタビュアー小田光雄氏のコラボレーションに
よって出来た本です。主役は能勢仁です。自伝を書くのは恥ずかし
い気がしたが、こうしたインタビュー形式で応えてゆくと、何の抵
抗もなくペラペラしゃべってしまう。それが一冊の本となったので
す。小田光雄氏の質問の切り口が本の内容の良否?に関係してきま
す。よく整理された質問事項に敬服しています。
本書を読んでくださった方からの反応は、読みやすかったというこ
とでした。それは会話体になっているからではないでしょうか。

 主役は高度経済成長時代に青春時代を過しました。従ってサクセ
スストーリーになっていやしないかと心配しています。小田光雄氏
も言っておられますが、業界歴50年は珍しいことでありません。そ
の50年の中身が、書店、出版社、取次と、出版界でいう業界三者を
経験している人が少ないので、主役が登場したのでしょう。小生は
出版界五者、つまり出版社→取次→書店→読者→図書館と考えてい
ます。2011年3月に都立中央公共図書館スタッフの募集がありました。
早速応募し面接も受けましたが、採用通知は来ませんでした。
まだ主役の頭の中では全分野経験とは思っていません。

『本の世界に生きて50年』 能勢 仁著
  (論創社 1600円 本体価格・税別)好評発売中!
   http://www.ronso.co.jp/

 

━━━━━━【古本屋ツアーインジャパン2011年前半】━━━━━

古本屋ツアー・イン・ジャパン2011前半を振り返って

            古本屋ツーリスト 小山力也

 今年で、ほぼ毎日のように古本屋を巡り始めて、四年目。私にと
って、人生の大部分を占めつつあり、生きるよすがともなった感の
あるこの『古本屋ツアー』と言う行為…楽しさと苦しさがないまぜ
になった、この私的調査的奇行…。もはやそこに確固たる理由は存
在せず、ただただ行動のみが熱い目的と化し、血眼になって古本を
売っている場所を探し求め、今日も都市の裏路地を徘徊し続けてい
るのである…。

 2011年の1月1日、私は神戸にいた。お正月から営業している古
本屋さんを訪ねての行動である。目的のお店は、残念ながらシャッ
ターを閉じていたが、別の営業中のお店を地下街で偶然発見し、ど
うにか幸先の良いツアーのスタートを切ることが出来た。しかし神
戸にはまだまだ訪ねるべきお店が多く、大阪・京都も含めた三都を、
これからの調査の大きな壁として実感することとなる。それからは
東京と関東近県を核にして、時たま地方都市を訪れるパターンを繰
り返す毎日。角田・福島・日立・蒲郡などの未知の土地に足を踏み
入れ、古本屋をひたすら踏破して行くイカれた日々……しかし、3
月11日に恐るべき“東日本大震災”が発生してしまう。

 続きはこちら
   http://www.kosho.ne.jp/melma/1108/index-1.html

小山力也

古本屋ツーリスト。全国の古本屋の調査踏破を目指すブログ『古本
屋ツアー・イン・ジャパン』管理人。お店をダッシュで巡ること、
多々あり。全国制覇の野望は大きいものの、現時点で何店の古本屋
を巡ったかを把握しておらず、この先訪ねるべきお店が何店あるの
かも判らない。まったくもって行き当たりばったりな状況だが、こ
の先もまだまだ旅は続いて行く。

古本屋ツアー・イン・ジャパン→ http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

『震災に負けない古書ふみくら』 佐藤 周一著
  (論創社)9月上旬発売予定
   http://www.ronso.co.jp/

編集長登場 第四回
岩波書店『図書』編集長 富田武子
    http://www.iwanami.co.jp/tosho/index.html

━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━

東京古書組合“古書の日”イベント開催

東京古典会創立100周年記念 和本シンポジウム

◆10月2日(日)12:00~18:00
    3日(月)11:00~16:30

◆会場 東京古書会館 入場無料 

◇貴重書展 ~和本の世界~ 
「斯道文庫蔵和漢古典籍集覧」協力:慶應義塾大学附属研究所斯道文庫
「江戸川乱歩と東京古典会-購入記録にみる和本蒐集の軌跡」協力:立教大学
「東京古典会創立100周年記念 古典籍展観大入札会 出品物プレビュー」

◇北斎の名作が現代に甦る!浮世絵版画 摺りの実演と体験
  協力:アダチ版画研究所

◇トークライブ ロバート・キャンベル×木内昇

10月3日(月)
◇古本屋になるには講座2011
詳細なお知らせ、募集開始は9月上旬~中旬頃を予定しております。

詳しくは http://www.koten-kai.jp

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 7月~8月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

携帯電話からも見られるようになりました。。
⇒ http://www.kosho.or.jp/public/spotsale/mobileList.do

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年9月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその106 2011.8.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

no-image

2011年7月25日 第105号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その105・7月25日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 自著を語る『えびな書店 店主の記』  蝦名 則
  2. 『和本への招待―日本人と書物の歴史』 橋口 候之介
  3. 「リブロが本屋であったころ」について 中村 文孝

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【自著を語る(58)】━━━━━━━━━━

自著を語る『えびな書店 店主の記』

                   えびな書店 蝦名 則

 いつからか自家目録「書架」にあとがきを書くようになった。
初めは格別に書きたい思いがあったに違いない。ところが注文葉書
の欄外に「あとがきを楽しみにしています」等と書かれると「書き
たい」より「続けなきゃ」の強迫観念にさいなまれて、交換会で買
った資料、海外での仕入の話、パリへの呪詛とベルリン讃歌、偏愛
する音楽家のこと、旅、そして尊敬する人の追悼文、愛する書画ま
で、「店主記」として休まず書き継ぐことになった。

 一方で知人の画家・牧野伊三夫さんが主宰する同人誌「四月と十
月」には長く「美術の本」という連載を続けてきたが、ある時「特
別寄稿」として「ピエロ・デッラ・フランチェスカの旅」を書かな
いかと誘いを受けた。ピエロと云えば早くに死んだ有元利夫が愛し
た画家だが、私も又魅せられて遂には「全作品鑑賞」の宿願を抱い
て旅を重ねていたのだった。その他、開業からある時点迄の歩みの
記録(本ではこれが巻頭に来ている)、雑誌社に頼まれた青山二郎
の装幀の歩み等で本書は構成されることになった。私のあとがきと
家内の「追い書き」は不要だったかも知れないが、「追い書き」は
案外に好評で、私も改めて読んでみると、つかず離れずながら見守
ってくれている様子が暗示されているのがいいらしい。

 判型は何というのだろう、文庫判を一回り大きくしたサイズで白
いカバーがついている。書名や著者名等はすべて牧野さんの書き文
字で、絵は我が家で食べた「にしん漬」という漬物を描いている。
昭和の匂いのする装幀である。出版後の現象で一番驚いたのは、神
保町の東京堂書店の週間ベストセラーでいきなり二位に入り、二週
目は一位になったこと。教えられて見に行くと一位の大きなプレー
トの陰に隠れるように展示されていたが、悪質な冗談なのではない
かと思った。それでも人間である。三週目もベストテンに残れるよ
うに祈願して、五冊自分の本を買った。(その甲斐あって五位を確
保!)

『えびな書店 店主の記』蝦名 則著 
  (港の人刊 1,200円本体価格・税別)好評発売中
    http://www.minatonohito.jp/products/111_01.html

━━━━━━━━━━━【自著を語る(59)】━━━━━━━━━━

『和本への招待―日本人と書物の歴史』

                       橋口 侯之介

 最近は書籍の電子化が話題になっている。もはや避けがたい勢い
だが、ひとつ気になることがある。それを進めようとする人も、抵
抗する人も、「本とは何か」を十分につきつめていない。議論が深
まらないまま、欧米の動きに翻弄されているだけである。

 便利になる側面を否定しないし、新しい知識の導入にもつながる
だろうから電子化にも良い側面はある。しかし、どこかで犠牲にな
ることもあるはずである。それが古書店にも影響を与える恐れもあ
るので、推移をよく注視しておくべきだろう。

続きはこちら
  http://www.kosho.ne.jp/melma/1107/index-1.html

『和本への招待』橋口 候之介著
  (角川学芸出版刊 定価(税込):1680円)好評発売中!
  http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201001000449
 

━━━━━━━━━━━【自著を語る(60)】━━━━━━━━━━

「リブロが本屋であったころ」について

                        中村 文孝

 それにしてもヒトの記憶(わたしだけのことなのでしょうが)と
いうものはいい加減なもので、自分に都合のいいようにしか覚えて
いないことがよくわかりました。
  刊行してから、幾人かの方から名前や、事実関係の一寸したこと
について「違うよ」とのご指摘を受けました。ただ指摘されたこと
が、こちらの記憶と照らし合わせても「そうだったのかなあ」とい
うのが正直なところで「そうじゃない」とはっきり言えないのもつ
らいところで、スマンスマンといって、詫びと言い訳にします。
  忘れてしまっていたものを脳みそのヒダを無理に広げて引き出す
のだから、若干無理からぬ部分があるにせよ、我ながら情けなく、
以後充分に年を重ねて、半ボケ状態であることを自覚することにし
ました。

続きはこちら
  http://www.kosho.ne.jp/melma/1107/index-2.html

 
『リブロが本屋であったころ 出版人に聞く4』 中村 文孝著
  (論創社刊、定価(税込):1,680円) 好評発売中
    http://www.ronso.co.jp/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

 小山 力也 
   古本屋ツアーインジャパン2011年前半を振り返って
    http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/

『本の世界に生きて50年』 能勢 仁著
  (論創社 1600円 本体価格・税別)好評発売中!
   http://www.ronso.co.jp/

『書物奇縁』久松 健一著
  (日本古書通信社 税込1260円)好評発売中!
     http://www.kosho.co.jp/kotsu/

━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━

本は崩れず 草森紳一写真展 開催

草森紳一が撮影した蔵書の写真などを中心に、その他テーマ別に
自身が整理していた箱を展示致します。

日時: 8月8日(月)~8月20日(土)まで
時間: 13時~20時(8月8日は18時30分まで)
定休日:日曜日
入場料:500円

場所:森岡書店
    東京都中央区日本橋茅場町2-17-13
      第2井上ビル 305号
Tel: 03-3249-3456

リンク: http://moriokashoten.com/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 7月~8月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

携帯電話からも見られるようになりました。。
⇒ http://www.kosho.or.jp/public/spotsale/mobileList.do

━━━━━━━━【日本の古本屋からお知らせ】━━━━━━━━

 平素は「日本の古本屋」をご利用いただきまして、
  誠にありがとうございます。

 「日本の古本屋」では、8月11日頃から携帯電話で
  ※古書検索ができるようになります。ご利用下さい。

  ※古書検索のみで、ご注文はできません。
    お手数ですが、ご注文の際はパソコンをご利用下さい。  

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年8月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその105 2011.7.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

no-image

2011年6月24日 第104号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その104・6月24日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1. 出版梓会 『出版ダイジェスト』  編集長 黒田拓也
2. 上林曉傑作小説集『星を撒いた街』 善行堂 山本善行
3. 『編集者の食と酒と』       重金敦之

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【編集長登場(3)】━━━━━━━━━━

 出版梓会 『出版ダイジェスト』

                    編集長 黒田拓也

(社)出版梓会(以下、梓会)が発行する『出版ダイジェスト』は、
2011年6月11日現在、2225号となり、長年にわたって梓会会員社が
刊行する多様な出版物を紹介してきました。

 と、ここまでの説明ならば、業界団体の会報誌にもよくみられる
ものですが、『出版ダイジェスト』の特徴は、毎回ある特集テーマ
を1つたて、そのテーマにそった書籍をラインナップして一般読者、
図書館、書店の皆様にご提案するところにあります。

 この特集テーマは、会員社より編集、営業、宣伝等に従事する多
彩なメンバーを集めた「ダイジェスト委員会」で、メンバーそれぞ
れが、そのときどきの問題意識を反映した「企画」を提案し、議論
のうえ選定されます。
それだけでなくジュンク堂書店さんのご協力を得て、選定されたテ
ーマの吟味を行っていただき、さらに、その決定された特集テーマ
に該当する書籍を全国のジュンク堂書店さんの複数の店舗で1ヵ月
間ずつフェア展開してもらっています。

 したがって、テーマの選定は、つねに店頭にいらっしゃる読者の
方々を念頭に考えられていくことになります。

ご紹介したこの一連のプロセスを通じて、われわれ出版社の人間
は多くを学ぶことになります。まず、われわれが持つ問題意識が多
くの読者に伝わるかどうか、選書された書籍の構成のあり方は十分
かどうか、読者はどのような性格の書籍を購入するのか、地域によ
って関心の具合がどう違うのか等々、考え出すと注意すべき点がい
くつも出てきます。

 自社の書籍の出版の際も、当然そうしたことは熟慮されているは
ずですが、さまざまな特徴をもつ他社の書籍があるテーマのもとに
一堂に会し、それがどのように受け入れられるかを毎月違ったかた
ちで見ることができるのが『出版ダイジェスト』の稀有なところで
す。

 もちろん寄合所帯でつくるメディアですので、さまざまな制約も
多く、必ずしも委員会で考えられたことを十二分に表現できるわけ
ではありませんが、こうした取り組みは、難しい状況がつづく「出
版」のあり方を捉えなおすために重要な意味を持っているのではな
いかと考えています。その意味にあるひとつの答えを用意はできて
おりませんが、ぜひ多くの方に『出版ダイジェスト』やジュンク堂
書店さんの店頭で、われわれの問題意識を受けとめていただければ
幸いです。

  出版梓会 『出版ダイジェスト』(月3回発行)
     http://www.digest-pub.net/

━━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━━

 上林曉傑作小説集『星を撒いた街』を編んで

                        山本善行

 上林曉の小説を初めて読んだのは、多読乱読真っ最中の若い頃で
、とにかく一冊でも多く読みたかった。古本屋さんを廻っては、安
い文庫本を買い込み、窓のない下宿や、行きつけのジャズ喫茶に持
ち込み、まるで修行僧のように読んでいた。

 最初、新潮文庫の『聖ヨハネ病院にて』を読んだのだが、そのと
きは、他の本と同じように特別な感想を持つことなく、次の本へと
興味は移って行った。
ただ、乱読であっても、あるイメージは残る。私は、上林曉の小説
の味わいは、他の私小説とはちょっと違うなと感じたので、『ジョ
ン・クレアの詩集』とか『半ドンの記憶』とか、古本屋で安く見つ
けては、上林を買うようになった。
  そうして出会ったのが、教養文庫の『武蔵野』であった。私はこ
の中の「花の精」や「夏野」や「聖ヨハネ病院再訪」を読んで、こ
んなに心の中に滲み込んでくる文章は今までになかったと思い、深
く感動したのである。『武蔵野』との出会いは、私にとって、「上
林開眼」といっていい事件だった。

 不思議なことに、それ以後、上林のどの小説を読んでも、どのエ
ッセイを読んでも、直接上林曉に話しかけられているような、なん
とも幸福な読書ができるようになった。心底、上林曉こそ私のため
の作家だ、と思えたのだ。
  夏葉社版『星を撒いた街』を編むにあたっては、「花の精」と「
和日庵」を中心に、様々な上林の魅力を知ってもらおうと心がけた。
上林を初めて読む人にも、上林ファンの人にも、受け入れてもらえ
るように、心を込めて選んだ。

 このように、上林曉は、私が三十年ぐらい愛読してきた敬愛する
作家で、つらいときや心滅びる日には、その作品で、私を力づけて
くれた恩人でもある。

 優れた上林作品の中に入って、この作品にしよう、いやあれにし
ようと、迷いに迷った時間は、本当に夢のような時間であった。だ
から『星を撒いた街』は、夢の中で上林曉と相談しながら作り上げ
た、と言えるかも知れない。

上林曉傑作小説集『星を撒いた街』 6月25日刊行
    撰者・解説 古書店・善行堂 山本善行
      夏葉社刊 http://natsuhasha.com/ 

━━━━━━━━━━━【自著を語る(57)】━━━━━━━━━━

 『編集者の食と酒と』(左右社) 

                         重金敦之

編集者の仕事ほど、理解されない職業もないだろう。よく「縁の下
の力持ち」というけれども、その割には自己顕示欲が強い人もいて、
縁の下でじっと逼塞しているわけではない。もちろん個人差はある
が、本音は外へ出て名乗りを上げたいと思っている編集者も結構多
いのだ。

 版元は帯の惹句(じゃっく)に、私が立てた候補の中から、
「どうしても編集者になりたくなる本」
を選んでくれた。編集者志望の学生にターゲットを絞ったらしい。
早速、元同僚だった後輩や元編集者から、次のような反響があった。
<帯の惹句には思わずニヤリとしました。この業界は、本当は楽し
く面白くワクワクする素晴らしい世界であるのに、今やグチや文句
ばかり聞こえてくるのは、残念なことです。>(元大手出版社書籍
編集者)

<編集者って、なんて魅惑的な言葉でしょう。くるくると時計が戻
るなら、やはりあのころの編集者に戻りたい。心底楽しい仕事でし
た。>(元料理関係ムック編集長)

<編集者の「良き時代」の尻尾にかろうじて間に合ったと思ってい
る私としては、うなずく点が多々あり改めて勉強になりました。>
(元地域情報誌編集長)

 なるほど、もはや時は流れて、「編集者の時代」ではなくなった
のかもしれない。
  期待通りに、編集者の入門書として評価してくれた人もいる。
中小出版社の元社長だ。

<この本は編集者を目指す人、新人にとってはまたとない教科書で
す。しかし今の世の中にわれわれと同じような気持ちで編集者を目
指す若者が数多くいるのかどうか。>
まったくおっしゃる通りだ。本書でも触れたが、信じられないこと
に、「本を読まない編集者」が増えてきているらしい。小学校のク
ラスメートの女性からは、こんな感想をいただいた。
<私は、編集者になれそうにもありませんし、なりたくもありませ
ん。偉い作家先生の心を読んで、算盤(ソロバン)をはじくのは、
難行苦行ということがよくわかりました。>

 最後に、ある食品メーカーの元取締役の意見を紹介したい。
<編集者は本質的にプロデューサーですから、作品が生まれるまで
の全体を鳥瞰的に見通せなくてはできない商売でしょう。茶懐石の
亭主に近いかもしれません。>
そんなに大層な仕事ではないとは思うけれども、このような反響を
みると私と版元が企図したところは成功したのではないかと自負し
ている。姉妹書というべき同じ版元の『作家の食と酒と』(10年12
月刊)とも併せ読んで、「編集者志望」の若者がいささかでも刺激
を受けていただければ、こんなうれしいことはない。
やはり私も、冒頭に挙げた自己顕示欲の強い編集者の一人だったの
かもしれない。

『編集者の食と酒と』 重金敦之著(文芸ジャーナリスト)
   (左右社刊 定価:1,890円 好評発売中)
     http://sayusha.com/sayusha/903500621.html

━【『ミネルヴァ通信「究」』年間購読プレゼント当選者発表】━

  『ミネルヴァ通信「究」』年間購読プレゼント当選者は
    下記の方々です。

 新潟県 長岡様  福島県 鈴木様  京都府 佐々木様
  宮崎県 有川様  北海道 小竹様
 

                おめでとうございます。

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

『えびな書店 店主の記』蝦名 則著 
  (港の人刊 1,200円本体価格・税別)好評発売中
    http://www.minatonohito.jp/products/111_01.html

   出版記念トークイベント開催 7月16日(土)
     東京堂書店 神田神保町店
    http://tokyodoshoten.co.jp/blog/?cat=3

『和本への招待』橋口 候之介著
  (角川学芸出版刊 定価(税込):1680円)2011年6月25日発売
  http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201001000449

『リブロが本屋であったころ 出版人に聞く4』 中村 文孝著
  (論創社刊、定価(税込):1,680円) 好評発売中
    http://www.ronso.co.jp/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 6月~7月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

携帯電話からも見られるようになりました。。
⇒ http://www.kosho.or.jp/public/spotsale/mobileList.do

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年7月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその104 2011.6.24

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

no-image

2011年5月25日 第103号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その103・5月25日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 『筑摩書房 それからの四十年』  永江 朗
  2. 12人の優しい「書店人」      山本明文
  3. 古本屋慕情            中村靖則

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
━━━━━━━━━━━【自著を語る(54)】━━━━━━━━━━

『筑摩書房 それからの四十年』

    永江 朗

  『筑摩書房 それからの四十年』を書いていて、「この仕事、引き
受けるんじゃなかった」と後悔した瞬間があります。それは倒産の
いきさつについて調べていたとき。筑摩の倒産は私が大学2年生の
夏で、毎月『展望』を読んでいた者にとっては大ショックでした。
もしかしたら『展望』に論文が載るかもしれないといっていたサー
クルの先輩もいたのでなおさらです。

 筑摩は世間の軽薄化に負けた、と私は思っていた。当時は角川文
庫のメディアミックス戦略が話題で、悪玉=角川、善玉=筑摩とい
うイメージです。新聞なんかのトーンもそうだった。今回調べてい
ても、「良書の筑摩」ってフレーズがよく出てきましたから。
 でも事実は違うんですね。倒産の少し前の経営陣は総合出版社化
をもくろんだ。目指せ、講談社、っていうノリですよ。社員も増え
た、給料も上がった。医学ビデオをはじめ、いろんなことに手を出
した。でも失敗。

 失敗のツケを払うために筑摩がとった手段は紙型再版です。つま
り本のテキストはそのまま、見てくれとタイトルを変えて、まるで
別の本のように見せかけて売った。買い切り・高正味という条件も
フルに活用して。つまり創業以来コツコツつくってきた書店の信頼、
取次の信頼、そしてなにより読者の信頼を悪用してカネをつくろう
とした。

 まるで食品偽装と同じじゃないか、とこの本に書きましたが、私
の筑摩に対するイメージが変わってしまった。知らずにいたかった
と思いました。

 でも、いちど地に落ちたから、復興のあれこれを聞くのは楽しか
った。それまで社内の傍流だった人が、ヒットを次々と出すんです。
たとえば松田哲夫さんですね。

 最近の防災学の議論では、山火事は消さないほうがいいという意
見があるんだそうですね。山火事になることで、新しい木が育つ、
山の新陳代謝が進むのだそうです。木の中には、山火事のような高
温になって初めて実を落とすものもあるのだとか。ちょっと筑摩書
房の再生と似てるじゃん、と思いました。

『筑摩書房 それからの四十年』筑摩書房刊

http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480015174/

━━━━━━━━━━━【自著を語る(55)】━━━━━━━━━━

12人の優しい「書店人」   

                   山本明文

 書店業界で有名なスーパー書店員を取り上げよう。そんな意図で
始めたインタビューでしたが、どんな人に聞いてもぶつかってしま
うのが書籍流通の問題でした。ひと言では「出版不況」ということ
になるのでしょうが問題はそう単純ではないし、よく言われるよう
な取次悪者論で済ませられるわけでもない。

 本が売れないので、出版社は補うように出版点数を増やす。書店
は多すぎる新刊書籍に振り回され、本来の「魅力のある本を人に薦
めたい」という働く動機を忘れてしまう。これまでも多くの人が指
摘してきたことですが、本書ではそんな悪循環の真っ只中でも、歯
を食いしばって本来の仕事をやり遂げようと必死に働く人たちが登
場します。スーパー書店員とは確かに優れた能力を持つ人であるわ
けですが、目の前の複雑怪奇な問題に真正面から向き合い、地道に
解決を図る非常に忍耐強い人たちでもあるわけです。

 その方法は実に個性的です。POPを1日1枚必ず書き続ける、つまり
1日に必ず1冊読破する義務を自分に課したのが三省堂書店の内田剛
さんでした。古本を集めに集め、ついに50万冊に及んだというのが
谷口雅男さん、凄まじい人生です。仕事に向き合う姿を追いかけて
いるうちにインタビューは自然にその人の人生に踏み込んだ内容に
なりました。

 という経過で出来上がった本書なのですが、すでに読んでいただ
いた方のブログやツイッターを見ると、書店員養成のノウハウとし
て読んでいただける方がいれば、過酷な現場に驚く人、また、登場
人物の「名言集」を作ってくださった方もいます。みなさん本当に
ありがとうございます。

 原稿を書くのに1年かかりましたが、その間、時代は紙から電子
へと急激に動き、図らずも書店員がクローズアップされるようにな
りました。私は電子の時代だからこそ、玉石混交の情報の中で本当
に価値のあるものを見つけ、それを求める人のもとへ届ける。そん
な仕事がいっそう注目されると信じています。言うまでもなくその
能力を持つのが書店員です。

 みなさま、ぜひ、感想をお待ちしています。

『12人の優しい「書店人」』商業界刊

http://www.shogyokai.co.jp/shopping/view.php?type=shoseki&id=30000854

━━━━━━━━━━━【自著を語る(56)】━━━━━━━━━━

古本屋慕情

                     中村靖則

 作品は、作者の手を離れると、一人歩きするものだし、作者がど
うこう言っても作品そのものは、読んだ読者が判断するものだと思
います。それを前提に語らせていただきます。

 私が小説を書きたいと触発された作品がある。小山清の『朴歯の
下駄』と小沼丹の『村のエトランジェ』である。派手さはないが、
いぶし銀のような小説で、この小説を読み、いつかはこういう作品
をと思うのであるが、今まだ書けないでいる。

 さて私の古本屋慕情だが、全11編の収録作品は、同人誌『青梅文
学』に掲載されたものの内、古本屋をモデルにした作品を集めたも
のである。

「書痴」「ささやかな開店」「幻の蔵書」は、古本屋開業当時の四
苦八苦した顛末を書いた。「高円寺古本酒場」「安田のこと」は若
い古本屋の恋話、「天使」「金曜日」「螢」「吉祥寺南町」は、初
老の古本屋の恋話である。「キネマ通り界隈」は、青梅の織物景気
でにぎわっていた、青梅の花街が舞台で、小学校に転校してきた芸
者の娘との交流の日々を、織物業の衰退を絡めて振り返る淡い恋物
語で、「鳳仙花」も幼少期の青梅が舞台である。

 私は、毎年生きている証しとして書いてきたが、なかなか満足し
た作品が書けないでいる。先日、鎌倉に行った時にふと入った中華
料理店に、胡桃沢耕史の色紙が油にまみれて壁に貼られてあった。
そこに、「小説はインクの中に血と涙を混ぜて書く」としたためて
あった。私は、涙を混ぜた事はあるが、血は混ぜてない。これから、
そういう小説を書いてみたいと思っている。

『古本屋慕情』平安工房刊
    http://www.heian-koubou.biz/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

 編集長登場 第三回
  出版梓会 『出版ダイジェスト』(月3回発行)
     編集長 黒田拓也(東京大学出版会 営業局長)
      http://www.digest-pub.net/

 上林曉傑作小説集『星を撒いた街』 5月25日刊行
   撰者・解説 古書店・善行堂 山本善行
     夏葉社刊 http://natsuhasha.com/ 

 『編集者の食と酒と』 重金敦之著
  (左右社刊 定価:1,890円 好評発売中)
    http://sayusha.com/sayusha/903500621.html

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 5月~6月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

携帯電話からも見られるようになりました。。
⇒ http://www.kosho.or.jp/public/spotsale/mobileList.do

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年6月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその103 2011.5.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

no-image

2011年4月25日 第102号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その102・4月25日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 『再販/グーグル問題と流対協』論創社刊 高須次郎
  2. 『草森紳一が、いた。』 東海晴美
  3. ミネルヴァ書房『究』(きわめる)編集長 杉田啓三

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━【自著を語る(53)】━━━━━━━━━━━

『再販/グーグル問題と流対協』(論創社)

    高須次郎

 私が会長を務める出版流通対策協議会(流対協)は、中小零細出
版社97社で組織する出版業界団体である。1997年に公正取引委員会
が本の定価販売制度=再販売価格維持契約制度(再販制度)の見直
し発言を機に再販制度の擁護を掲げて発足した。大手取次店による
中小零細出版社に対する差別的取引の撤廃や言論出版の自由の課題
を加え、この3つの課題を中心に活動を続けてきた。

 発足以来33年以上が経つのに、その時々の業界紙誌での論文はあ
るもののまとまった本がなく、大手出版社の団体である日本書籍出
版協会(書協)とは立場を異にすることも多く、その辺も含め説明
をする必要があるとも考えていた。そんな矢先、論創社の森下さん
から「出版人シリーズ」の企画の話があって、良い機会と思ってこ
の本になった。インタビューアーの小田光雄さんは私の好きな著名
な出版評論家で、再販制度については全く見解を異にする点が、む
しろ刺激的でもあった。

 この本のポイントは、つぎの諸点にある。まず昔は本には奥付に
定価が記されていたが、なぜいつの間になくなってしまったのか、
また新刊書籍などはなぜ定価販売でなければならないのかを分かり
やすく説明した。また本の定価表示が外税表示になっているのは、
内税表示を推進した書協に対し、流対協が外税表示を主張、公取委
を訴えた消費税定価訴訟と消費税の値上げで流対協の主張通りの外
税表示となった顛末も明らかにした。

 再販制についてはコンパクトに歴史を辿った。オイルショックの
インフレで、出版社がシール張りによる定価の値上げや奥付定価を
止めたりしたため、公取委が定価販売の特権を濫用し消費者利益に
反すると批判し、これに対し流対協の結成などを含め出版界の再販
擁護の運動がおき、現行再販制度が成立するまでを第Ⅰ部で取り上
げた。皮肉にも消費税の導入により、奥付定価が事実上なくなって
しまった経緯なども明らかにした。

 その後、日米経済摩擦により、米国が再販制の廃止を要求、医薬
品などの指定再販制度が廃止されるだけでなく、著作物法定再販制
そのものの期限を区切っての廃止の要求がなされたため、新聞、出
版などの業界による再販制擁護運動が展開される。なんとか3年間
のモラトリアムになったが、その間に出版界では書協などが再販制
度を守るためとしてバーゲンブックなどの弾力運用を展開、内部か
ら崩れ始めるが、流対協は再販制度の擁護の姿勢を崩さなかった
(第Ⅱ部)。

 出版界では流対協そして新聞業界の再販制擁護の意思が堅く、20
01年に同制度の当面存置が決まるが、逆に再販制度の擁護の名目で
弾力運用が行われる。昨年になって、流対協の申入れに対し公取委
は再販制の見直しは行わないことを表明し、ようやく一件落着とな
る(第Ⅲ部)。

 グーグル問題についても書協は参加が得策としたが、流対協は出
版社の自殺行為としてこれに反対、グーグルに勝利するまでの顛末
が明らかにされる(第Ⅳ部)。
  小さな出版社団体が、さまざまな出版流通問題で決定的かつ重要
な役割を果たしていたことが分かっていただければと思う。

高須次郎(緑風出版代表)
    『再販制/グーグル問題と流対協』論創社刊
      http://www.ronso.co.jp
  緑風出版
     http://www.ryokufu.com/top.html

━━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━━

『草森紳一が、いた。 友人と仕事仲間たちによる回想集』  

  編集人 東海晴美

2008年3月末、自らを物書きと称した草森紳一が門前仲町の自宅マ
ンションで、蔵書の山の中で亡くなっているのが発見された。
数日前から、締め切りなのに連絡が取れないことを心配した編集者
たちが草森を探しまわっていた。電話は通じず、郵便受けをのぞい
ても取り出した様子はない。マンション7階の外階段に座ってじっ
と隅田川を眺めながら帰りを待っていた彼らが、ともに動き出した
のは何日からだったか。
草森の行きつけのコンビニや喫茶店で聞き込みを始め、行き倒れの
老人を見かけなかったかまで、尋ねたという。マンションの中は?
  本の洞窟と化した部屋の中は暗いばかりで見つからない。交代で
草森さんの帰宅を待とうと当番を決めた翌日、懐中電灯を持って入
った編集者に発見されたのだった。

死因は心不全で、本人も予期しないほど突然の出来事だったと思わ
れる。『本が崩れる』(文春新書)で予言されたかのような死。
4~5万冊と言われていた蔵書の山を前に呆然とするばかりの日々が
過ぎて、少しずつ少しずつ、遺族と有志たちによって本の整理と目
録の入力が行われていった。
その過程でみんなを驚嘆させたのは、マンガ本から和とじ本、漢籍、
豪華な美術書に至るまで細かい書き込みやチェックが入っていたこ
とだ。あらゆる本が、草森さんの血肉となっているのだった。

草森紳一の生きる凄みを知って、草森の人間像と仕事をもっと知り
たいと本書の制作を思い立った。歴代の担当編集者はもとより、居
酒屋の女将に至るまで78名もの人たちから愛にあふれた!回想文を
いただくことができた。
武田泰淳が草森の文章をほめた(村松友視)というけれど、サブカ
ルのみならず幕末、ナチス、文革など多岐にわたる仕事の全貌も伝
えたいと、全著作と連載リストも掲載した。
書物の受難の時代に、存分に読み、書いて、筆一本で生きた草森紳
一という物書きがいたことを、ぜひ知って下さい。

*取り扱い書店は、草森関連ブログで紹介しています。
晴美制作室 info@harumi-inc.comでも受付中です。

<草森紳一関連ブログ>
崩れた本の山の中から http://d.hatena.ne.jp/kusamori_lib/
その先は永代橋 http://d.hatena.ne.jp/s-kusamori/

━━━━━━━━━━━【編集長登場(2)】━━━━━━━━━━━

「『ミネルヴァ通信「究」』の創刊」

ミネルヴァ書房 代表取締役社長 杉田啓三 

 人文・社会科学の専門書を刊行する日本一の出版社になりたい。
そう思って30年間、編集者を続けてきた。
  入社したての昭和51年のわが社の新刊は60点余、それが今では年
間300点を超す。そのうち半分以上が専門書である。売れない本を出
してよくつぶれないでやっているネ、と周りの人から言われること
がある。

 しかし、専門書は儲からないのか?。そんなことはない。もとも
と小ロットの専門書は、不況と無縁であり、目に見える読者を対象
とすることで最も効率が良い。時代が変わっても研究者を主体とす
る読者は絶えず再生産されるのである。少なくとも、ベストセラー
と違って手堅くやれば出版社の土台をゆるぎなくする、そう確信し
て作りつづけてきた。

 東京では、出版不況のもと、益々本を読まない若い人が増えた、
と会えば口について出るのが、そういったグチである。確かに、数
字の上では、出版界全体としての「パイ」は年々小さくなってきた
が、果して「活字離れ」は進んでいるのか。
  私には、この業界が自分たちのよって立つ基盤である、若い読者
を本気で育ててきたのか疑問だ。高度成長の右肩上がりのときには、
浮かれ騒ぎ、不況の波に洗われると読者のせいにする。縮小再生産
の現状は地道に畑を耕すことを忘れたツケが回ってきた、としか考
えられない。

 昨年は「国民読書年」といわれながら、「電子書籍元年」の乱痴気
騒ぎに、主役の座を奪われてしまった。改めて「本」とは何かを問
い直してみる必要を痛感する。

 今度、小社では『ミネルヴァ通信「究」(きわめる)』を創刊し
た。小さな冊子だが、大切に育てていきたい。京都はわが国出版の
ルーツの地である。本づくりの原点に立ち帰って、今一度じっくり
と読者の掘り起こしを行っていこうと思う。
  是非、『究』を手に取って、ミネルヴァ書房の長年の専門書づく
りの「魂」を感じていただきたい。

『ミネルヴァ通信「究」』
   http://www.minervashobo.co.jp/book/b88376.html
   毎月1日発行/A5判64頁
   定価315円(税・送料共)/年間購読料3780円(税・送料共)
*定期購読のお申し込みは、小社営業部へお願いいたします
  TEL075-581-0296 FAX075-581-0589
  E-mail eigyo@minervashobo.co.jp

  ミネルヴァ書房  http://www.minervashobo.co.jp/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

『筑摩書房 それからの四十年 1970-2010』 永江朗著 
   (筑摩書房刊、定価(税込)1,890円)好評発売中
    http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480015174/

『12人の優しい「書店人」』 山本明文著
   (商業界刊、定価(税込)1,470円)好評発売中
  http://www.shogyokai.co.jp/shopping/

『古本屋慕情』青梅多摩書房 中村靖則著
(平安工房刊、定価(税込み) 1,575円)好評発売中

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 4月~5月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

携帯電話からも見られるようになりました。。
⇒ http://www.kosho.or.jp/public/spotsale/mobileList.do

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年5月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその102 2011.4.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

no-image

2011年3月25日 第101号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その101・3月25日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 1. 編集長登場番外編 夏葉社 島田潤一郎
 2. ドン・ザッキーとは誰か?  青木正美
 3. 満鉄図書館史 村上美代治
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━【編集長登場番外編】━━━━━━━━━━

『関口良雄さんを憶う』の出版について

                    夏葉社 島田潤一郎

出版し、まったく売れなくても後悔しない本をつくりたい、とずっ
と思っています。貯金をはたき、借金をして、一人でやっている出
版社ですから、そういう気持ちがないと、恐くてやっていけません。
普段は、古本屋で800円くらいの本を見ても、高いなあ、などと
思ってしまいます。それが、本の出版となると、百万円以上のお金
が出ていきます。ATMの画面を押す指が震えてきます。

『昔日の客』は、そういう思いでつくった2冊目の本です。昨年の
6月に初めて読み、感動して、すぐに復刊に取りかかりました。売
れたらいいなと思っていましたが、実はつくることに精いっぱいで、
販売のことを考える余裕はあまりありませんでした。印刷所に入稿
したあと、なんとか時間をつくって、お世話になっている書店をま
わるくらいしか出来ませんでした。

しかし、復刊した『昔日の客』は、こちらが想像していた以上に好
評でした。3年で売り切ろうと思っていた冊数が、およそ1ヵ月で
無くなりました。ブログやツイッターなどで、書評家、書店主、読
者の皆さんが、積極的に取り上げてくれたからだと思います。毎日
のように書きこまれる本の感想を読み、関口良雄さんの奥様、ご子
息の直人さんと、ともに喜んでいました。こんな経験はもう二度と
出来ないと思います。

先月復刻した『関口良雄さんを憶う』は、その感謝の気持ちを込め
てつくりました。税込で、840円です。
本の復刊を喜んでもらえたとき、私は出版社を立ち上げて良かった
と、心から思います。そればかりでなく、生まれてきてよかった、
とも思います。

今後も、営利主義に陥ることなく、復刊をコツコツと続けていきた
いです。

  夏葉社 http://natsuhasha.com/

━━━━━━━━━━【自著を語る(51)】━━━━━━━━━━━

ドン・ザッキーとは誰か?
                      青木正美

 私の今度の本『ある「詩人古本屋」伝-風雲児ドン・ザッキーを
探せ』は筑摩書房から出版された。

 私は五十歳の時『古本屋三十年』なる本を出し、貸本屋時代のこ
とにも触れたのである。その資料として使ったのが都崎友雄『新貸
本開業の手引』という小冊子。私が都崎に著書を贈ると、その手引
きを分けて下さらんかとの、都崎の電話。私は引用のお礼にと、そ
れを送る。都崎は私の参加している古書展に訪ねて来たりした。そ
の後私は都崎が古い同業で、戦後長く組合の『古書月報』を編集し
たり、貸本組合初代理事長としても活躍した人だったと知る。

 意外な展開を見せるのは、私が古書市場で仕入れた大正十四年一
年間を書き切った一冊の日記帳との出会いだった。日記の主は神田
・冨山房に勤める十七歳の少年で、詩にこっているのが見つかり、
首を告げられてしまう。帰る故郷もない少年は、徒弟になりたいと
詩人達へ手紙を出す。唯一店へ訪ねてきたのがドン・ザッキーとい
う詩人。少年はそこへ転がり込み、詩誌『世界詩人』の編集、詩稿
集めに従事、それを克明に日記に記し続けた。

 少年はドンの破天荒な行動に翻弄される。時あたかも大正ダダイ
ズムの青春群像が、疾風怒濤の如く駆け抜けた時代であった。日記
で少年は、時々ドンが都崎姓であることも書く。読み進めた私は、
いつかあの都崎老人のことを思い出し、「もしや?」と思った。

 結局私は、ドン・ザッキーがあの『日本近代文学大事典』にも載
る詩人で都崎は「ド、ザキ」をもじって詩人名としたものだったこ
とを知る。ただここには、「その後市井に隠れた存在」とも書かれ
ていた。私はまるで、運命に突き動かされるように諸文献を漁り、
御子息達にも取材し、その生涯を明らかにした。
 是非お読み頂けたら幸いです。

 
『ある「詩人古本屋」伝-風雲児ドン・ザッキーを探せ』
筑摩書房刊
  http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480816702/

━━━━━━━━━━【自著を語る(52)】━━━━━━━━━━━

『満鉄図書館史』の出版について

                    村上美代治

日露戦争後の満洲統治策として、また国内の閉塞状況を打破するた
めに国策会社として設立されたのが南満洲鉄道株式会社(以下、満
鉄)です。満鉄は会社業務の遂行のために1907年に調査部図書
室(後の大連図書館)を設置、続いて1910年11月に鉄道沿線
主要地に社員・その家族及び在留日本人向けの図書館として図書閲
覧場(後に簡易図書館、図書館に改称)を設置しました。大連図書
館、奉天図書館、哈爾濱図書館の3つの参考図書館と多くの通俗図
書館を沿線各地に設置することによって、点と線で結ばれた図書館
網を構築することができ、幅広い図書館活動を展開しました。

ここに日本国内には見られなかった非常にユニークな図書館活動を
展開することが可能となりました。この活動が満鉄図書館の名を内
外に知らしめることになり、2度にわたって図書館大会(日本図書
館協会主催)を満洲の地で開催するまでに成長しました。

本書は2010年に図書閲覧場(後に簡易図書館、図書館に改称)
が設置されて100年の節目に当たることから、誕生から消滅に至
るまでの満鉄図書館の活動を総合的に理解することを目的として刊
行しました。外地図書館のなかで一番活発に展開した満鉄図書館を
図書館史のなかで論じることによって、図書館の理念や哲学を見出
すことを試みました。これから図書館史を学ぼうとする方はもちろ
ん、満鉄・メディアにご関心のある方も手にとって頂きたいと思い
ます。入手先は次のとおりです。

申込先  
           *村上美代治(e-mail: murakami@ad.ryukoku.ac.jp)
頒  価:2,500円(送料は別に350円を要します。)
支払方法:郵便振替(困難の場合は銀行振込)
*東京堂書店神田本店3階にて好評発売中

http://www.tokyodoshoten.co.jp/

━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━
 出久根達郎さんが講演を行います。
 
  「本の数だけ学校がある」

 3月27日(日)13時~15時 中央区佃 相生の里

 詳細、予約方法は下記ホームページにて。
 http://aioibooklabo.blog.shinobi.jp/Entry/6/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━
自著を語る(53)
高須次郎(緑風出版代表)
   『再販制/グーグル問題と流対協』論創社刊
     http://www.ronso.co.jp
 緑風出版
     http://www.ryokufu.com/top.html

自著を語る番外編
 晴美制作室(株) 東海晴美
  『草森紳一が、いた。』
   http://d.hatena.ne.jp/s-kusamori/
   崩れた本の山の中から
   草森紳一 蔵書整理プロジェクト
   http://d.hatena.ne.jp/kusamori_lib/

編集長登場 第二回
ミネルヴァ書房『究』(きわめる)編集長 杉田啓三
  http://www.minervashobo.co.jp/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 3月~4月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

携帯電話からも見られるようになりました。
⇒ http://www.kosho.or.jp/public/spotsale/mobileList.do

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年3月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその100 2011.2.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

no-image

2011年2月25日 第100号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その100・2月25日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 『戦後出版史』 塩澤実信
  2.『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』 鈴木俊幸
  3. 『出版のこころ 布川角左衛門の遺業』 小林恒也

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━【自著を語る(48)】━━━━━━━━

『戦後出版史』論創社刊
  塩澤実信(出版ジャーナリスト)

『戦後出版史』刊行の経緯は、編者・小田光雄氏の「まえがき」に
余すところがない。深刻化する出版業界の危機に犀利な分析をつづ
けていた少壮評論家が「出版史を振り返り、その歴史に学ぶことに
よって、現在の危機を打開するための視点を模索すべき・・・」と、
手頃の関連本を探ったことから、スタートしている。

 しかし、再販売委託制下の戦後出版史のコンパクトな一冊は見つ
からず、そこで思い浮んだのが、私の戦後出版界を綴った著作の数
々だった。
 氏は、私の三十冊に余る出版関係の拙著を素材にして抜粋構成の
手法で『戦後出版史』の編纂を考え、論創社の森下紀夫社長を通じ
承諾を求めてきたのである。

 既刊の拙著の中には、『出版社の運命を決めた一冊の本』(流動
出版刊)を 嚆矢に、『雑誌記者 池島信平』(文藝春秋刊)、『
古田晁伝説』(河出書房新社刊)、『出版社大全』(論創社刊)な
ど、多少は書評にとりあげられ、話題になったものもあった。
 前身に、四半世紀各社を転々とした編集者だったので、体験を下
敷きしてフィールド・ワークの手法でまとめた拙著だった。

 編者の小田氏は、非才の執筆姿勢を生かし「塩澤の視点から見た
戦後出版に関する長編ドラマのように」仕上げてくれた。
 その結果、膨大な文献資料を集めて、註釈・注解する類のデスク・
ワークの所作とは一線を画したA5判、四百五十ページの浩瀚な
一冊となった。

 半生を雑誌・書籍づくりで過し、出版ほど人間くさい仕事はない
と確信しているだけに、小田光雄氏の精緻な恪勤によって編みあげ
られたヒューマン・ドキュメント風な『戦後出版史』に感謝あるの
みである。

 『戦後出版史』論創社刊
    http://www.ronso.co.jp/index.html

━━━━━━━━━━━【自著を語る(49)】━━━━━━━━━━

『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』

                鈴木俊幸(中央大学文学部教授)

この本は、私の趣味の産物である。

 かなり以前から、江戸時代の本屋を全国規模で把握してみようと
心懸けていた。研究に必要な作業であった。資料を、いやひょっと
したら資料になるかもしれないものを、古書店、古書会館等の即売
会、またネットオークションなどで物色しつつ、各地の図書館や文
書館でちゃんとした(してそうな)資料を漁ってきた。それが次第
に明治前半期くらいまで収集範囲が広がっていった(捨て置きがた
く手に入れてしまったものたちのせいでもある)。

出版などを行っていないような小さな本屋、これまで誰も知らなか
ったような店を見つけると嬉しくてたまらない。絵草紙屋など大御
馳走である。もはや、どこまでが研究でどこからが趣味なのか。

 またこの本は、私の性癖の産物でもある。

 ちっぽけなもの、取るに足らないくだらないものが気になってし
かたがない。それらの感触を確かめつつ、低い視点から時代を眺め
てみたい。理屈をつければ、こうも言えようか。その時代に生きた
人々は、当然時代の変化とともにあったが、それよりも、変わらぬ
日常、普通の中で生きていたはずである。

草紙の文化は、時代の日常にとけこみ、彼らのプライベートな空間
に息づいていた。草紙類の流通最末端である絵草紙屋の店先からは、
彼らのささやかで豊かな生活、時代の実相が見えてくるような気が
するのである。

 『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』 平凡社刊
 『江戸の本づくし 黄表紙で読む江戸の出版事情』平凡社刊

http://www.heibonsha.co.jp/

━━━━━━━━━━━【自著を語る(50)】━━━━━━━━━━

『出版のこころ 布川角左衛門の遺業』

                小林恒也(こばやし・つねや)

 本書は、二十世紀を通じて出版界、出版業界に偉大な足跡を遺し
た布川角左衛門の生涯と業績をたどり、「出版のこころ」を探ろう
とするものである。

 布川角左衛門は、戦後から平成の初めにかけて出版界、出版関連
業界に関係した人にとって、その名前はよく知られた偉大な出版人
であるが、その活躍の範囲が多岐にわたっているところから、これ
まで全容は意外に捉えられていない。

 布川角左衛門は、一九〇一年に新潟県に生まれ、関東大震災後の
法政大学在学中に岩波書店店主岩波茂雄の知遇を得て、卒業後岩波
書店に入店し、岩波茂雄の薫陶を受け、戦前戦後に数々の名著の編
集に携わり、いわゆる「岩波文化」を築いた編集者の一人である。

 岩波書店退職後は、文部省著作権審議会委員、日本書籍出版協会
相談役、出版倫理協議会議長など多くの重責を担い、出版の自由を
守り、出版文化の向上に多大な貢献をした出版人である。
 この間、『日本出版百年史年表』の編纂に編集長として刊行にた
ずさわり、その功績により一九六八年菊池寛賞を受賞した。

 さらに、一九六九年日本出版学会の設立に参画し、出版・編集の
研究、情報収集等を推進し、出版・編集教育にも大きく貢献した。
 一九七九年には、筑摩書房の管財人・代表取締役社長に就任し、
およそ七年三か月以上にわたり、同社の再建に尽力されたことはい
まだに記憶に新しい。

 出版界が変革期を迎えている今日、本書を通じて、改めて”出版
とは何か”出版の将来を考える一助となれば、という願いでの刊行
である。

 布川角左衛門の業績は多岐にわたり数え上げるときりがないが、
岩波書店退職後に「布川出版研究室」を主宰し、出版・編集教育、
出版研究、出版情報の収集など、出版界のために幅広く貢献した。
 この間に『岩波書店五十年』『日本出版百年史年表』『出版事典』
などの編集に関係し、その必要から収集・保存した近代出版史資料
が「布川文庫」と呼ばれた。その後も生涯にわたって布川が収集・
保存した出版資料約2万点は国立国会図書館に寄贈された。
 現在この「布川文庫・近代出版史資料」は国立国会図書館東京本
館に収蔵され、日本の貴重な「出版史資料」として、多くの出版研
究者、教育関係者などに広く利用されている。

 『出版のこころ 布川角左衛門の遺業』展望社刊

http://tembo-books.jp/

━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━

 古本屋ツアーインジャパンの小山力也さんが西荻ブックマーク
 に出演! 

 3月19日(土)に岡崎武志さんと対談をします。

 詳しくは下記ホームページまで。
 http://nishiogi-bookmark.org/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

 編集長登場番外編
  夏葉社編集長 島田潤一郎
   『関口良雄さんを憶う』復刻版について
    http://natsuhasha.com/

 青木正美著
 『ある「詩人古本屋」伝 ─風雲児ドン・ザッキーを探せ』
  筑摩書房刊
   http://www.chikumashobo.co.jp/author/001695/

村上美代治著 『満鉄図書館史』

━━━【月刊『ちくま』年間購読プレゼント当選者発表】━━━━

 月刊『ちくま』年間購読プレゼント当選者は下記の方々です。

 北海道 笠井様  東京都 観音様  千葉県 橋本様
 奈良県 駒田様  埼玉県 高木様  広島県 篠田様
 茨城県 上原様  大阪府 艾原様  三重県 鈴木様
 埼玉県 大崎様
        
                おめでとうございました。

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年3月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその100 2011.2.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

no-image

2011年1月25日 第99号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その99・1月25日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 古本好きに「ちくま」 青木 真次
  2.「江戸の板本」新装版  中野 三敏
  3. 次回予告

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━【シリーズ編集長登場(1)】━━━━━━━━

古本好きに「ちくま」
             月刊『ちくま』編集長 青木 真次

出版社の倉庫の薄暗い片隅には、古い絶版本が人知れず眠っている
ことがある……。知人から何度か聞かれたことがあります。古本好
きなら誰でもそんな空想をすることでしょう。残念ながらそんなこ
とはまずあり得ません。
と、いきなり、皆さんの夢をぶち壊すようなことから始めてしまい
ましたが、創業70年を迎えた筑摩書房の倉庫にも、貴重な絶版本
が転がっていたりはしませんが、PR誌「ちくま」を古本好きの人た
ちにお勧めしたいと思います。

新年号の目次には、坪内祐三「探訪記者・松崎天民」、鹿島茂「神
田神保町書肆街考」、荻原魚雷「魚雷の眼」など、古本の香りのす
る連載が並んでいます。また、昨年までの表紙は林哲夫さんの本を
テーマにした絵でしたが、新年号からは小沢昭一さんの昭和の風景
写真です。こちらもどことなく古本ぽい雰囲気です。もちろん、出
版社のPR誌ですから、自社刊行物の紹介や刊行情報も詰まっていま
す。

世は挙って電子出版話で湧きあがっていますが、紙のPR誌で本の面
白さを伝えようとすれば、おのずと古臭くなるのかもしれません。
でも、それでいいじゃないですか……。
ほかには、佐野眞一、鈴木理生、斎藤美奈子、中野翠、与那原恵、
前田英樹、小林信彦、古田博司、岸本佐知子、なだいなだ、保坂和志、
沖浦和光、小路幸也といった連載があります。ノンフィクション、
小説、エッセイ、時評などわずか80頁の中に満載です。それと、
なかなか「ちくま」が手に入らないといわれますが、ぜひ定期購読
をお願いします。

今年元旦に逝去された「彷書月刊」編集長の田村治芳さんが、昨年
8月号から10月号には同誌の思い出を書いています。田村さんは
「ちくま」に目を通しては、「あの連載はおもしろい」などと一声
かけてくれていました。あの世でも田村さんが読んでくれるような
誌面を目指していきたいと思います。皆さんのご愛読お願いいたし
ます。

 月刊『ちくま』
  http://www.chikumashobo.co.jp/blog/pr_chikuma/

━━━━━━━━━━━【自著を語る(47)】━━━━━━━━━━

「江戸の板本」新装版
                     中野 三敏

 執筆にとりかかったのは、丁度、年号が平成となる頃だった。
「新日本古典文学大系」の月報に連載する為だったのである。きっ
かけは「板本」(はんぽん)という用語そのものが、かなり詳しい説
明をしないと通用しなくなりかけていることに気がついた所から、
その取り扱い方についてきちんとした書誌学的な事柄を、自分の経
験に基いて出来るだけ具体的に書いてみようと思ったからである。
 従来、書誌学といえば江戸以前の古写本時代を中心に述べられる
ものが殆んどであり、板本などは珍らしくも何ともないものなので、
そんな必要はないと考えられていたからでもある。その為、対象と
した読者も、せいぜい研究者の卵向けにというつもりだったことは
間違いない。

 しかし、それからもはや二十年ほども過ぎた今、明治以来の日本
人の江戸離れは予想外に加速してしまった。今や板本どころか、そ
の最も基本的な構成要素である変体仮名と草書体漢字を読む能力の
保有者そのものが、せいぜい三千から五千人ほどの人数になってい
るのではないか。そのくせ、昨今の風潮は妙に江戸が話題になるこ
とが目立つ。その最たるものが所謂「エコ」なる語彙の濫発である。
恐らく未熟な近代主義の行き詰りが、このような風潮の引き金にな
っているのであろう。

 とすれば江戸専門の研究者としては、初めて社会の御役に立つべ
く要請を受けたことになる。ならばやはり出来るだけ正確な情報の
発信に心がけねばなるまい。江戸に関する知見は基本的に文字情報
に依らざるを得まい。それは書物として存在する。そして江戸の書
物の最も特徴的な存在は、木版印刷された板本である。
 かくして吾が「江戸の版本」新装版は、その刊行理由を確かに保
証されることになった。めでたしめでたし。

中野三敏『書誌学談義 江戸の板本』岩波書店
   定価 2,940円(税込み)(好評発売中)

http://www.iwanami.co.jp/

中野三敏『古文書入門 くずし字で「百人一首」を楽しむ』角川書店
  定価 2,100円(税込み) (好評発売中)

http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=200910000146

━━━━━━━【日本の古本屋 かべ新聞発行】━━━━━━━━━

東京古書組合発 かべ新聞発行しました。

東京古書組合では、今年からかべ新聞を発行いたします。古本に関す
る話題や、対談などを中心に、隔月で2年間発行する予定です。
かべ新聞は全国古書籍商組合連合会加盟店にてご覧頂けます。

第1回は国立国会図書館の長尾真館長と東京古書組合の小沼良成理事長
が対談しました。

詳しくはこちら http://www.kosho.ne.jp

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━
 
塩沢実信
  『戦後出版史』論創社刊 

http://www.ronso.co.jp/

鈴木俊幸
  『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』 平凡社刊

http://www.heibonsha.co.jp/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 1月~2月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年2月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその99 2011.1.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

no-image

日本の古本屋メールマガジン その98 12月24日号

■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■
  。*..*.:☆.:*・日本の古本屋メールマガジン・*:.☆.:*..*。
      。.☆.:* その98・12月24日号 *:.☆. 。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このメールは「日本の古本屋会員」の方で、メールマガジンの配信
を希望された方にお送りしています。
ご不要な方の解除方法はメール下部をご覧下さい。
【日本の古本屋】は全国900書店参加、データ約600万点掲載
の古書籍データベースです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 「物である本」のインフラの危機 桂川 潤
  2. 古本屋ツアー・イン・ジャパン2010を振り返って 小山力也
  3. 「古本屋名簿 古通手帖2011」当選者発表

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【自著を語る(46)】━━━━━━━━━━

「物である本」のインフラの危機

           桂川 潤(かつらがわ・じゅん 装丁家)

 書籍全文を検索対象とする「グーグル・ブックス」の始動をはじ
め、書籍電子化の動きは着々と進みつつある。iPadを愛用している
わたしは、けっして電子書籍全面否定論者ではない。しかし書籍電
子化が進めば、いずれ「物である本」が存亡の危機に瀕するという
強い危機感を抱いている。「電子書籍と紙の本が共存すればいい」
と多くの人が楽観的に考えているが、本づくりの最前線から見ると、
出版・流通という「上部構造」以上に、いま危機に直面しているの
が、薄利多売で「紙の本」を支えている「下部構造」だ。すなわち
製紙・印刷・製本といったインフラ=製造業は、おそらく「紙の本」
が半減してしまえば立ち行かなくなる。

 拙著『本は物である』の第二章で詳述したように、「物である本」
は「生態系」とも形容すべき精妙な連携によって支えられている。
そんな製造業の現場では、「職人技の継承」と同時に、それを下支
えする「機械の維持」が切実な問題だ。だが、そんな本づくりのイ
ンフラすべてが、今まさに危機に瀕している。わたしが「物である
本」を強調するのは、単なる「懐古趣味」からではない。「読書」
は、人間の「歴史」と「身体性」に深く根ざす営みだ。「読書」は
本文のテクストtextを視覚的に追うだけの行為にとどまらず、自身
を鳥瞰しながらコンテクストcontext(状況・文脈・背景)を五感
で感受し、自己編集(松岡正剛)していく行為なのだ。

 本書は、テクストを「物質=書物」として立ち上げていく「装丁」
というプロセスを切り口に、「物である本」をさまざまな角度から
分析し、書籍電子化を見据えた書物論、出版文化論を試みたもので
ある。「本」や「読書」の「これから」を案ずる方々に、ぜひ手に
とっていただければと願う。

ブログ
  http://www.asahi-net.or.jp/~pd4j-ktrg/

『本は物である』桂川 潤 著 新曜社発行(好評発売中)

http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1210-8.htm

━━━━━━━【『古本屋ツアーインジャパン2010』】━━━━━

古本屋ツアー・イン・ジャパン2010を振り返って

                古本屋ツーリスト 小山力也

 今年も後少しで終わりとなってしまったが、一年を改めて振り返
ってみると、やはり古本屋に始まり古本屋に終わる一年であった。

 ブログ更新のために訪ねたお店(基本的に新規である)は、12/15
現在で307店、各お店で買った本は598冊。そして調査のために文庫
サイズのノートを七冊使い切った…。このように己の行動を数値化
して見てみると、常識の範囲を大きく逸脱していることが、身に染
みて良く理解出来る。そしてそのツアー先はと言えば、仕事による
出張が少なくなったため、あまり遠くまで足を延ばせなくなってし
まった。一番の遠隔地は北海道・札幌で、南は山口・岩国が限界
(これは両方とも、その少ない仕事での移動である)。その上、四国
・山陰・九州には一歩も踏み込めない体たらく。と言うわけで春先頃
から、自身の力で動くツアーへとシフトしたのだが、やはり中々遠
くには行けず、ブログ名にある“イン・ジャパン”が“イン・関東”
になりつつあったことを、自虐的に自覚しながら、脱却への道を模
索する日々を送っていた…。

 ツアーは今年三年目。正確な数は把握していないが、今まででお
よそ千店は訪ねていようか。当然巡れば巡る程、訪ねるべきお店の
数は少なくなって行く。東京在住の私にとっては、その周辺のお店
が一番訪ねやすく、経済的にも負担が少ない。が、神保町・早稲田
・本郷三丁目の古本街を残し、あらかたツアーしてしまった感があ
るので、自然と足を遠くへ向けることが多くなって行くのは必然で
あった。

続きはこちら
    http://www.kosho.ne.jp/melma/1012/index-1.html

古本屋ツアー・イン・ジャパン http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/

━━━━【「古本屋名簿 古通手帖2011」当選者発表】━━━━━━

 日本古書通信社 『古本屋名簿 古通手帖2011』プレゼント
  当選者は下記の方々です。

  新潟県 小林様  千葉県 沢株様  神奈川県 尾関様
  福岡県 内倉様  東京都 川本様  北海道 近藤様
  静岡県 西山様  三重県 鈴木様  徳島県 木村様
  大阪府 塩谷様

              おめでとうございました。

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━
 
自著を語る(47)
中野三敏『書誌学談義 江戸の板本』岩波書店
   定価 2,940円(税込み)(好評発売中)
   http://www.iwanami.co.jp/

 編集長登場 第一回 月刊『ちくま』編集長 青木真次
   http://www.chikumashobo.co.jp/blog/pr_chikuma/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 12月~1月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

見逃したメールマガジンはここからチェック!
  【バックナンバーコーナー】
  ⇒ http://www.kosho.ne.jp/melma/

┌─────────────────────────┐
  次回は2011年1月下旬頃発行です。お楽しみに!
└─────────────────────────┘

*゜*.:*☆ 本を売るときは、全古書連加盟の古書店で ☆*.:*゜*
全古書連は全国古書籍商組合連合会(2,300店加盟)の略称です

http://www.kosho.or.jp/public/buyer/search.do

==============================

日本の古本屋メールマガジンその98 2010.12.24

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

==============================

Just another WordPress site