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日本の古本屋メールマガジン その97 11月25日号

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☆INDEX☆
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  1. 『昔日の客』秘話 関口直人
  2. 『古本屋名簿―古通手帖2011』刊行  折付桂子
  3. ニッポン洋行御支度史(6) 旅行会話集   西出勇志

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━━━━━━━━━━【『昔日の客』秘話】━━━━━━━━━━

『昔日の客』秘話

              関口直人

 復刊された「昔日の客」(夏葉社)がご自宅に届いたであろうその
日に、紅野敏郎先生は亡くなられたそうです。その後間もなく、女
優の長岡輝子さんが百二歳の天寿を全うされました。長年「昔日の
客」でいらっしゃったお二人のご冥福を、心よりお祈り致します。
 
約三十三年前のことです。還暦を機に随筆集を出版しようと、父は
原稿を日夜推敲していました。しかし、殆ど完成した頃に、癌で余
命一、二ヶ月と宣告されてしまったのです。まだ数編書きたい話が
あると言う父に、病のことは知らせませんでした。私は祈りました。
せめて私の手帳の最後のページまで父を生かして下さい、と。フリ
ーのダイアリーには途中までしか日付を入れていなかったので、そ
れが何日となるかは分かりませんでした。父は五ヶ月近く延命でき、
その間にいろいろなことを語り合えました。山高登さんと本の装丁
や口絵の打ち合わせも出来たのです。そしてまさに、私の手帳のち
ょうど最後のページの日、父は五十九歳であの世に旅立ったのでし
た。
 
翌年、完成した「昔日の客」(三茶書房)を読んで下さった尾崎一
雄先生から、母は聞きました。日本エッセイスト・クラブ賞に推薦
して下さったと言うのです。残念ながら賞の規定で、作者は生きて
なければなりませんでした。ですが母は、先生が推薦して下さった
ことに感激し、嬉し涙が止まらなかったのです。その日、先生のお
住まいのある下曾我から国府津までを歩いている間ずっと、父の魂
が一緒にいるのを感じたと母は言っておりました。父もきっと嬉し
くて飛び回っていたに違いありません。
 
先日、駒場の日本近代文学館を夏葉社の島田さんと母と三人で訪ね
ました。父が寄贈した本達、上林暁文学書目と尾崎一雄文学書目に
登場した彼等と共に、焦茶色の「昔日の客」がひっそりと棚にあり
ました。嘗て父がこの地下室で彼等との再会を約束したのだと思う
と、感慨深い気持ちになりました。間もなく、その隣りに、新たに
寄贈された萌黄色の「昔日の客」が並ぶことでしょう。いつの日か、
息子達を連れて再訪したいものと思いながら、文学館の森を後にし
ました。

  『昔日の客』夏葉社刊・好評発売中
    http://natsuhasha.com/

━━━━━━━━【『古本屋名簿 古通手帖2010』】━━━━━━

街の古本屋さんを応援します!
―「古本屋名簿―古通手帖2011」刊行―

日本古書通信社編集部 折付桂子

あなたの街に古本屋さんはありますか?
古本屋巡りのガイドブックとして広く愛用していただいた「全国古
本屋地図」に代わり、このたび「古本屋名簿―古通手帖2011」を出
版いたしました。お散歩用「地図」ではなく、全国の古書組合加入
のお店2000余軒の基本情報をコンパクトにまとめたデータブックで
す。東京古書組合TKI運営部に基本データの提供を、各県組合に情
報確認のご協力をいただいた上で、できるだけ個々の書店にメール、
FAX、電話で直接取材しました。住所・電話番号・取扱分野などに加
え、店主のひとことPRには、ここにしかない生の声が入っています。

全国古書即売展ガイド・著名作家署名一覧など便利な付録も付けま
した。実は、今回の「名簿」の形にするまでには編集部も本当に悩
みました。本を取り巻く環境が大きく変わり、古本屋巡りをする方
は激減、商店街はさびれ新刊書店同様、古本屋さんも減ってきてい
ます。ネット販売に切り替えるお店も増え、駅ごとに散歩する従来
の「地図」のようなかたちでの紹介は難しくなってしまいました。

古本を検索するなら「日本の古本屋」というとっても便利なサイト
もあります。住所さえわかれば、PCでもケータイでも正確な地図を
得られます。一方、そんな中で、ネットでは情報が得難い小さな街
の古本屋さんがまだ頑張っている部分もあるのです。そこをなんと
かつなぎたい、便利なツールは利用しつつ、漏れてしまいがちなア
ナログな部分も掬い上げて使ってもらえる本にしたい、という思い
で作り上げた一冊です。「地図」はありませんが、現在の日本の古
本屋さんの情報が新書サイズにぎゅっと詰まっています。

店主のひとことPRとして、地域に根付いた「街の古本屋」であるこ
とを挙げる方が多かったことは大変印象的でした。その言葉が象徴
するものを大事にしてゆきたい、そしてそういう古本屋さんと読者
をつなぐ雑誌と本を出し続けたいと改めて思います。

是非、お手にとってご覧ください(なお、今回収録できなかった各
地域の特色や地域ならではの資料、催事などについての紹介を、一
部ではありますが「日本古書通信」12月号に特集いたします。また、
「古本屋名簿」出版までの苦労話は、小社HPの「古本屋名簿便り」
に掲載しています)。

 http://www.kosho.co.jp/kotsu/

「古本屋名簿―古通手帖2011」新書判 256頁 税込定価1260円
直接のご注文はこちらまで(メール便送料160円がかかります)
kotsu@kosho.co.jp

お近くの新刊書店やアマゾンでも購入できます。

━━━━━━━【読者プレゼント*終了しました】━━━━━━━

 日本古書通信社 『古本屋名簿 古通手帖2011』に
たくさんのご応募ありがとうございました。

  当選者は次号の日本の古本屋メールマガジンにて発表致します。

━━━━━━━━【ニッポン洋行御支度史(6)】━━━━━━━━━

「ニッポン洋行御支度史」旅行会話集

                        西出勇志

 曾我廼家五郎(1877~1948)をご存知だろうか?
曾我廼家十郎とともに、近代日本で最初の本格的喜劇団を創設、明
治、大正、昭和にかけて活躍し、日本の喜劇王と呼ばれた男である。
型破りな人物で、1914(大正三)年に突然、ヨーロッパへ出か
けてしまった。新派の川上音二郎一座のように海外公演をするため
ではない。西欧の演劇を見たいという思いはあったものの、当時で
は極めて珍しい、観光のための海外旅行なのである。

しかも「一言半言をも外国語を解さぬ」(「曾我廼家五郎洋行日記」
)のに、女優志願の愛人との二人旅。五郎はヨーロッパで第一次世
界大戦に巻き込まれるなど、波乱に満ちた日々を送った。親交のあ
った作家村上浪六は「曾我廼家五郎洋行日記」に寄せた一文で「世
界的の大戦争に出喰し、その渦中に生涯一度の転手古舞を演じ、西
に東に北に南に追われ逐われて、生命からがら遁げ帰りし」と書き、
五郎を「喜劇の主人公」そのものだと記している。
ドラマティックな滞欧の日々を過ごして帰国した五郎を神戸で出迎
えたのは、まだ子どもだった二代目渋谷天外。後に松竹新喜劇の創
設者となる喜劇役者、劇作家である。その天外は自らの回顧録で、
五郎の洋行について触れている。

大戦の最中、旅先で出会った欧州派遣将校、寺内寿一(後の元帥陸
軍大将)の上着をしっかり握ったまま放さなかったなどのエピソー
ドなど、大阪弁しかしゃべれない五郎のハチャメチャな旅を紹介し
た。その命綱は「会話のルビつき辞典二冊」だったらしい。つまり
旅行会話集である。

続きはこちら
   http://www.kosho.ne.jp/melma/1011/index-1.html

×        ×       ×
雑誌「ホテル・ジャンキーズ」65号(2007年12月刊)初出
に加筆

【プロフィール】にしで・たけし 1961年京都市生まれ。都内
の報道機関から東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)に出
向中。携行品を通した日本人の海外旅行史「モノ語り ニッポン洋
行御支度史」をホテル愛好者のための雑誌「ホテル・ジャンキーズ」
に連載中。

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

自著を語る
新曜社 『本は物である 装丁という仕事』桂川 潤 著

http://www.shin-yo-sha.co.jp/

http://www.asahi-net.or.jp/~pd4j-ktrg/

古本屋ツアーインジャパン1年を振り返って(仮題)
   小山力也
    http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

11月~12月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋メールマガジンその97 2010.11.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

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日本の古本屋メールマガジン その96 10月22日号

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☆INDEX☆
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1. 『「今泉棚」とリブロの時代』 今泉正光
2. 『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』
黒岩比佐子
3. 第51回 神田古本まつりのお知らせ

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━━━━━━━━━━━【自著を語る(44)】━━━━━━━━━━

『「今泉棚」とリブロの時代』
                        今泉正光

今回の出版は、私にとって全く思いがけないものでした。
友人から、パピルス出版の小田光雄さんが会いたがっている、と言
われたのです。
以前から彼の仕事「出版・書店論」は知っていたので、その関連で
リブロ池袋時代の話を聞きに来るのかと思い、長野で会ったのです。
ですから、事前の打ち合わせ・準備など無く、平安堂のカフェで論
創社の森下氏(初対面)を紹介され、4~5時間のインタビューを
受けた結果がこの本の成り立ちです。
今から思えば、もう少し書店の仕事や考え方を具体的かつ丁寧に話
をすれば良かったかも知れないと思います。
私はいつでも「同時代であること」をいかに表現するかを大切にし
てきました。
その手法として、「key word・person・book」があり陳列手法とし
て、アナロジー・シンメトリー・系譜学をテーマの広がりや深さに
よって、読者にアピールしようと思っていたのです。
それと、仲間達との交流についてもっと話したかったと思っています。
特に仕入担当者だった吉原君の存在は私にとって大きなものでした。
私は彼のことを「リブロのペトラルカ」と秘かに呼んでいて、吉原
君とペアを組めなかったら、私のリブロ時代は色あせたものになっ
ていただろうと思います。よく二人で吉本隆明さんや色々な著者に
会いに行きました。昼食時には、出版社の編集者や営業の人も交え
て、人文・文学だけでなくあらゆる分野について話し合い、それが
私の耳学問として大いに役立ち、次の企画のアイデアにつなっがて
いました。
先日、以前から計画されていた、岩手県一の関「JAZZ喫茶ベイシー」
でJAZZを聴く機会があり、ちぐさ正文館の古田君や情報センターの
北川君、新文化の面々と伝説のサウンドを全身で浴びてきました。
その後、元盛岡さわやの伊藤君の家で夜7時ごろから翌朝まで9時間
余り、「書店」について、皆はタバコもうもう、酒がぶがぶ、の中で
私はウーロン茶一本で話し続けました。40年前の若き日の生活が思
い起こされ、懐かしくもあり、楽しんできた所です。

   論創社: http://www.ronso.co.jp/

━━━━━━━━━━━【自著を語る(45)】━━━━━━━━━━

『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』

黒岩 比佐子  

 「売文社」を知っているあなたは相当な歴史通です。この本に着
手した3年半前、マスコミ・出版関係者に聞いても、売文社を知ら
ない人が大半でした。いま、「売文」という言葉には悪いイメージ
がありますが、明治時代もそれは同じ。人々に顰蹙を買うような言
葉をあえて社名にし、100年前に日本初の編集プロダクション兼各
種外国語翻訳会社として「売文社」を創設したのが堺利彦です。

 堺利彦といえば、日露戦争に反対するために幸徳秋水と平民社を
創設し、『平民新聞』を創刊した社会主義者。これは日本史の教科
書にも載っている有名な話です。しかし、この平民社は2年で解散
しました。それに対して、1910(明治43)年12月に誕生した売文
社は8年3カ月継続し、社員には、大杉栄、荒畑寒村、山川均、高
畠素之のほか、のちに『人生劇場』を書く尾崎士郎もいました。

 堺利彦はなぜ売文社などという会社をつくったのでしょうか。大
逆事件(幸徳事件)が起こったのがこの1910年です。堺はその2
年前の事件で獄中にいたため、幸運にも命拾いをしましたが、盟友
の幸徳秋水ら社会主義者26人は大逆罪で起訴され、12人が1911年
1月に処刑されました。以後、日本の社会主義運動にとって暗く厳
しい「冬の時代」が到来します。堺利彦が売文社を創設したのは、
まさにこの「冬の時代」が始まる時期だったのです。

 売文社は、困窮する同志に生計を立てる手段を与え、各地に逃亡
した同志が連絡を取り合う情報センターの機能を果たし、夜は勉強
会を開いて若者を教育する場でもありました。シンボルマークは、
食パンに万年筆を突き刺した「パンとペン」。堺利彦はペンによっ
てパンを得ながら、再起の時機を待つのです。「日本一のユーモリ
スト」とも呼ばれた堺利彦。彼の『楽天囚人』は、獄中記の最高傑
作の1つだと思います。これまで書かれなかった堺利彦の真の姿を
知っていただければ、著者としてそれに優る喜びはありません。

講談社ホームページ

http://shop.kodansha.jp/bc/100/

著者のブログ「古書の森日記」

http://blog.livedoor.jp/hisako9618/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

『古本屋名簿 古通手帖2011』
  (新書版 250頁 定価1260円)10月28日発売予定
  日本古書通信社 「小社出版物ご案内」「古本屋名簿便り」
  http://www.kosho.co.jp/kotsu

  幻の名著復刊、伝説の古書店「山王書房」
  『昔日の客』関口良雄著(夏葉社刊、定価2310円、9月30日発売)
  解説:関口直人
  http://natsuhasha.com/

━━━━━━━━━━━【神田古本まつり】━━━━━━━━━━

昭和35年に初開催の『東京名物・神田古本まつり』も本年で第51回
になります。この間古書店街の最大行事として規模を拡大し続けて
います。読書週間に併せたこの催事には書物に関する様々なイベン
トを通じて、多くの読書人の期待に応え、東京の風物詩の一つに数
えられるようになり、全国さらには海外からも神田神保町を訪ねて
来られ、東京の名物行事にふさわしい催しと自負いたしております。

【名 称】第51回東京名物神田古本まつり

【会 期】本年は終了いたしました

【主 催】千代田区・神田古書店連盟

【会 場】神田神保町古書店街(靖国通り沿い・神田神保町交差点他)

【最寄りの交通機関】都営地下鉄・東京メトロ「神保町」駅

【参加規模】参加店 約100店舗 出品点数 のべ100万冊余

 BOOK TOWN じんぼうホームページ
   http://jimbou.info/news/furuhon_fes_index.html

神保町公式ガイドができました。好評発売中です。
  神田神保町周辺の古書店を、店主の写真付きで紹介しています。
  神保町を知り尽くした古書店主たちが、自らの店と街をご案内。 
 
  A4フルカラー・224ページ 定価1200円
  2010年9月24日より全国書店にて発売。
  神保町内においては、「本と街の案内所」および、一部の古書店
でも購入できます。
 
  http://www.navi-bura.com/special/jimboucho_guide.html

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

10月~11月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋メールマガジンその96 2010.10.22

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日本の古本屋メールマガジン その95 9月24日号

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☆INDEX☆
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  1. 『書肆紅屋の本』 空想書店 書肆紅屋
  2. 映画「森崎書店の日々」について  映画監督 日向朝子
  3. ニッポン洋行御支度史(5) ガイドブック4   西出勇志
  4. 東京古書会館で豆本三昧    田中栞
  5. 『そのまま豆本』(河出書房新社)   赤井都

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━━━━━━━━━━━【自著を語る(43)】━━━━━━━━━━

『書肆紅屋の本―2007年8月~2009年12月』(論創社)

空想書店 書肆紅屋

「空想書店 書肆紅屋」とは、2007年8月6日に開始したブログ名で
ある。本屋の屋号をブログ名にしたいと思って考えついたのが
「書肆紅屋」になる。「紅屋」は、祖父が創業した和菓子屋の屋号
である。実在する書店ではないことに示すために「空想書店」と前
に入れることにした。

 とにかく小さいころから本が好きでよく読んではいたが、高校、
大学時代に約6年間、書店でアルバイトをするようになってから一
気に加速した。取次の日本出版販売に就職をして社会人となってブ
レーキが効かなくなった。3年ほどしてから出版社に転職して営業
に5年、編集に9年ほど在籍した。最後は雑誌のモバイルサイトの
運営までこなした。しかも小学生の時から近所の古書店の店頭均一
を漁り、大学に入ってから古書展にも行くようになっていた。こと
本については、新刊、古本とも精通していると自負していた。
 
ところが、外から客観的に出版業界を眺めるようになってみると、
今までとはまたちがった、もどかしいような気持ちが湧いてきた。
だから、読者の視点に立って本についての情報発信をしようとブロ
グを始めたのだが、今回、書籍化する話をいただいて振り返ってみ
ると、昨年12月末までに800日以上更新していた。あまりにも膨大な
量になっていたので自分でも茫然としたものがある。書籍にまとめ
るにあたっては、好きな書き手のトークショーの詳細なレポート、
古本フリマとも言うべき一箱古本市やみちくさ市での古本の販売、
古本を求めて年に数度訪れた京都遠征を三本柱にした。
合わせて出版業界の動きが伝わってくるようなものをセレクション
した。330ページあまりにぎっちりと詰め込みました。

 本を買って、読んで、売る。その生活を記録したものだが、これ
は多分、死ぬまで治らない、全治一生だろう。

『書肆紅屋の本―2007年8月~2009年12月』(論創社)
    http://www.ronso.co.jp/

━━━━━━━━━━━【森崎書店の日々】━━━━━━━━━━

映画「森崎書店の日々」について

                    映画監督 日向朝子

 昨年の秋、神田神保町の古書店街で映画を撮りました。
題名は「森崎書店の日々」。夏から冬へと移り変わる神田神保町と、
その街にある古書店”森崎書店” を舞台に、一人の女の子のささ
やかな成長を描いた作品です。森崎書店は主人公(女の子)の叔父
さんが開いているお店。すずらん通りの一本裏の通りに佇む、 小
さな、近代文学が専門の古書店です。主人公はしばらくお店の二階
に身を寄せ、時を過ごします。そしてお店を手伝いながら、世界中
を旅して神保町に帰って きた叔父さんや、お話好きの常連さん、
三十年続く喫茶店のマスター、本好きの大学院生といった神保町の
人々に出会っていきます。

 この作品は、神保町を撮りたいと思って始めた作品でした。懐か
しさが漂う風景と、そこに少しずつ入ってきている新しい風。ふた
つが混在している今の神保 町を、どうしてか映画の中に残しておき
たいと思いました。それはそこに、常に変化の中にある”東京”を
感じたからだと思います。自分が育った東京という所 の、失われる
もの、新しく芽吹くもの、その変化そのものを、神保町という街を
通して写すことで、忘れないでおきたかったのだと思います。

 主人公は街の人々にも出会いますが、本にも出会います。埋もれ
ていた本の中からふと一冊選び、開いてみたことで、読書の愉しみ
を知り、世界もだんだんと 広がっていきます。そして彼女自身も
少しずつ変化していきます。何かのきっかけというのは、ごく身近
なところにあったりするものだと思います。自分で思ってもみなか
った小さなことだったり、本をぱらりと開いてみるくらいのことだ
ったり。この映画も、何か小さなきっかけにでもなってくれたらと
思います。

 公開は今年の秋。ちょうど神田古本まつりの頃です。見て頂けた
ら嬉しいです。

映画「森崎書店の日々」

10月23日(土)より神保町シアター、シネセゾン渋谷他にて
全国順次公開

http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/morisakishoten.html

公式サイト:http://www.morisaki-syoten.com/

━━━━━━━━━【ニッポン洋行御支度史(5)】━━━━━━━━

「ニッポン洋行御支度史」ガイドブック4

  西出勇志

ガイドブックは海外旅行の必携品。観光名所からホテル、レストラ
ン、交通機関まで幅広い情報をカバーし、現地語の簡単な会話集も
ついている。詳細な歴史解説など、その国・地域の総合案内と呼べ
るほどの旅行ガイドもある。一つの趣味に絞り込んだものも数多く
出回るようになったが、特化したガイドブックとして意外に昔から
あるのが男と女をめぐる案内書。今回は、戦前の洋行ブームと呼ば
れた昭和初期に刊行されたこの種の旅行ガイドをみてみよう。

1929(昭和四)年に出た「夜の倫敦巴里紐育」(欧米旅行案内
社)は、ずばり、欧米でのナイトライフに焦点を絞った本である。
冒頭に「倫敦巴里紐育は刺激の三大都市である」とあり、「甘かる
べき筈の刺激を辛く錯覚して、宝の山に入り宝珠を拾いながら我が
物とし得ない不感性の間抜(け)洋行者が少なくない」と意味深に
言う。その上で「世界刺激の三大都に於ける夜の刺激と昼の刺激と
を説いて洋行者の実用便宜に供する」と頼もしく宣言する。さらに
同書は「無責任な漫談式のもので無く、洋行者が必ず経験する刺激
に就いての有りのままの予備的説明」とも述べている。

 続きはこちら
   http://www.kosho.ne.jp/melma/1009/index-1.html

雑誌「ホテルジャンキーズ」78号・79号(2010年2月・4
月刊)に加筆

【プロフィール】にしで・たけし 1961年京都市生まれ。都内
の報道機関から東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)に出向。
バッグや衣類、ガイドブックなど携行品を通した日本人の海外旅行
史「モノ語り ニッポン洋行御支度史」を「ホテルジャンキーズ」
誌に連載中。
共著に「アジア戦時留学生」「TVドラマ“ギフト”の問題」など

━━━━━━━━━【東京古書会館で豆本三昧】━━━━━━━━

東京古書会館で豆本三昧   田中栞

昭和の時代、豆本といえば全国各地に版元があり、蒐集家はそれぞ
れに会員登録をしてコレクションに励んだものでした。
豆本コレクターとしても名高い今井田勲さんの『私の稀覯本』(丸
の内出版、昭和51年)を見ると、みちのく豆本、かながわ豆本、九
州豆本、胡蝶豆本、緑の笛豆本など、シリーズで発刊されていたも
ののほかに、単発でそれぞれに趣向を凝らした豆本が多数作られて
いたことがわかります。

愛書家が豆本蒐集の道に入るのは、普通サイズの本を買いすぎて置
き場所に困り、「小さな本なら、たいして場所を取らないだろう」
と、家人への負い目から始めることが多いようです。もっとも、豆
本も油断すると数が増え、収納場所が際限なく必要になります。私
は何人もの豆本コレクターの家を訪れ、コレクションを見せてもら
っていますが、豆本を買いすぎて、自宅の他に、収蔵のためのマン
ションを借りている人を知っています。

続きはこちら
   http://www.kosho.ne.jp/melma/1009/index-2.html

古書の日2010イベント

豆本カーニバル

http://mame-carnival.net/

日時 2010年10月11日(月・祝)10:30~17:00
会場 東京古書会館・地下1階大ホール
*入場の際、カラー・パンフレット(500円)をご購入いただき
ます。
*先着50名様に「とじ郎倶楽部」特製豆本キット・田中栞『豆本
づくり七転八倒』をプレゼント!

主催 豆本カーニバル事務局(代表・田中栞)
後援 東京古書組合、本の手帳社
協賛 日本古書通信社、とじ郎倶楽部、きらら舎

*ワークショップ予約など問合せ
田中栞
koubaido@cam.hi-ho.ne.jp
電話045-431-1260

━━━━━━━━━━━【そのまま豆本】━━━━━━━━━━━

『そのまま豆本』(河出書房新社)

赤井都

 小説家をめざす建築学生だった。『すばる』で最終候補になった
頃、友人がSFの絶版文庫を貸してくれた。光瀬龍、川又千秋、半村
良など。それからスタージョン、ルグヴィン、ダンセイニ、稲垣足
穂など読み進め、新人文学賞募集にある「現代の混迷をえぐる」方
向から外れていった。
  幻想的な超短編小説を書き溜めて、一冊400円の個人誌にしてみた。
紙の本になったら、インターネット上に作品を置いて「全世界に公
開」していた時よりむしろ読者が増えた。増刷をしたり、一行詩を
載せた「ミニ掛け軸」栞を作ったり、手を広げた。SFを貸してくれ
た友人は「赤井さんが傘はり浪人のようになって」と心配をした。
その頃、小さな虫籠を手に入れて、中に小さな本を入れた。羽の折
れた鳥族の女性の話で、読者の一人から、木口木版の挿画が届いた。
その版画につりあうよう、本を独学でハードカバーに仕立て直し、
2006年、アメリカを本拠地とするミニチュアブック協会の国際的な
豆本コンテストに応募した。中村高之との共同制作である、この
『籠込鳥 Caged』は、日本人初受賞のグランプリとなり、限定20部
は一年以内に完売した。個人活版印刷家との出会いなどで、翌2007年
制作の『雲捕獲記録 Dancing on the Cloud』で再びグランプリを
連続受賞した。この道に呼ばれていると感じた。小さいものに私は
必要とされている。自分の才能が、まさか豆本にあるとは思いもよ
らなかった。

 続きはこちら
   http://www.kosho.ne.jp/melma/1009/index-3.html

『そのまま豆本』2010年9月16日発売
ISBN 978-4-309-27206-1  本体価格1400円
河出書房新社 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309272061
赤井都  http://miyako.cool.ne.jp/kototsubo/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

今泉正光著『「今泉棚」とリブロの時代』(論創社・好評発売中)
論創社: http://www.ronso.co.jp/

黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』
       講談社 10月7日刊行予定
        http://blog.livedoor.jp/hisako9618/

━━━━━━━━━━━【11月予告】━━━━━━━━━━━━

 幻の名著復刊、伝説の古書店「山王書房」
  『昔日の客』関口良雄著(夏葉社刊、定価2310円、9月30日発売)
  解説:関口直人

  http://natsuhasha.com/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

9月~10月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋メールマガジンその95 2010.9.24

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
     広報部:西村康樹
編集長:藤原栄志郎

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日本の古本屋メールマガジン その94 8月25日号

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☆INDEX☆
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  1. 浪華の古本屋 ぎっこんばったん  さかもと けんいち
  2. 『彷書月刊』300号について   田村七痴庵
  3. 次回予告

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【自著を語る(42)】━━━━━━━━━━

浪華の古本屋 ぎっこんばったん

さかもと けんいち(青空書房)

 大阪の小さな古本屋が生涯はじめて本を出しました。表題の「ぎ
っこんばったん」とはシーソーのことです。『天に昇れば、ぎっこ
ん。地に足つけば、ばったん。商いつねにくりかえし。いつも誰か
とにらめっこ』。開業以来六十三年ぼつぼつ書き溜めたものの中か
ら選びました。ごった煮みたいなエッセイ集です。

 古本屋ですから勿論、本のことが一杯(いっぱい)出てきますけれ
ど、ここには掘り出し物や儲け話は一切載っていません。その代り
本が好きで好きで仕方のない男が耽溺しまくった小説や文学、それ
に惚れ抜いた画家の話ならふんだんに出てきます。この本を製(つく)
ってくれたのは、五十八年間蔭で支え、この二月に逝った最愛の女
房です。夢ばかり追って「大阪一商売下手やで」と威張っている変
な亭主を盲愛し、したいまま私に路地裏やお地蔵さんの探索を許し
てくれ、何ひとつ求めなかった妻ありてこそです。

 妻逝きて私は既に八十七才。余命と云う言葉は嫌いです。「余白」
なら好き。死ぬまで現役、死ぬまで青春です。嬉しいこと、私の店
には若い人が蝟集(いしゅう)しています。文学の話を聞くためです。
人生の疑問を語り合うためです。時に中国やインド、カナダの青年
まで加わります。商いにはなりませんが、ここには燃えるエネルギー
や自国への愛があります。私の本をつくった第二の力、ヤングパワー
です。「今どきの若いもの」なんて口が裂けても云えません。何し
ろ私が今どきの若いものなのですから。

 敗戦後、焼跡闇市のなか、私たち日本人は電気も点(つ)かずガス
水道もなく、まして食糧のない中から立ち上がって、今日に辿りつ
きました。戦争の悲惨さ愚かしさを忘れてほしくありません。私は
もともと苦学生。蒟蒻だけで昼飯(ひるめし)済(す)まし、本を買い
ました。だから今でも学ぶ人に安く売ります。山本一力先生が私の
拙い文を激賞し序文と帯を、滞在の紐育(ニューヨーク)から寄せて
頂きました。有難いことです。   御一読下さい。

『浪華の古本屋 ぎっこんばったん』(SIC社・好評発売中)

http://www.sic-japan.com/books/

━━━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━

『彷書月刊』300号について

田村七痴庵

<日本の古本屋>のご利用ありがとうございます。
ならびに、メルマガ配信のご登録まことにありがとうございます。
古書組合広報部より、『彷書月刊』についての原稿提出を依頼され
た折、会員数ってんですか配信数ってんですか、が13万人と聞い
て、古本好きがそんなにいらっしゃるものかと、頭の古い古本屋に
はどうもぴんとこない。

しかし、ありがたいものですなあ。わたくし『彷書月刊』という雑
誌をだしております彷徨舎の田村と申します。いささか、雑古書も
扱っております、古本屋の店名を、なないろ文庫ふしぎ堂と申しま
して、古本屋と編集者のふたまたこうやくを貼っております。
こういうごあいさつも、今年の9月25日、『彷書月刊』が10月
号、300号をもちまして、休刊と相成りますので、もうしばらく
でございます。
もうしばらく、となったので、こういうご依頼もいただけることと
なり、<最後の授業>ならぬ、<最後に近くなる宣伝>をさせてい
ただきます。

で、『彷書月刊』をご存じなお客様には、現在発売中の8月号を是
非ともみていただきたい。<川崎長太郎の歌が聞こえる>と題され
た特集は、川崎長太郎ファンならずとも、古書好きならばウナると
思いマス。なんだヨ自画自賛かよ。いや、実は、奥付には、編集兼
発行人・田村治芳とゴザイマスケレドモ。たとえば、本日これを執
筆しております8月10日現在、ワタシの身は、都内某所にアル野
戦病院入院病棟の一室であります。病名は、食道癌上大静脈症候群
デアリマス。一昨年の10月、食道癌になりましてからのてんまつ
は、『彷書月刊』誌に「ナナフシの散歩道」と題したエッセイを田
村七痴庵名で執筆いたしております。つまりワタシは、食道癌の患
者で、このほぼ2年『彷書月刊』をつくっておりますのは、副編集
長の皆川秀と、編集の目時美穂の二名でアリマス。彼等のガンバリ
のオカゲで300号もむかえられますわけで、マコトにアリガタイ。

続きはこちら
  http://www.kosho.ne.jp/melma/1008/index.html

彷書月刊
   http://www3.tky.3web.ne.jp/~honnoumi/

西荻ブックマーク
   http://nishiogi-bookmark.org/

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━
 
   新刊『書肆紅屋の本』 (論創社 好評発売中)
    http://www.ronso.co.jp/

   空想書店 書肆紅屋
    http://d.hatena.ne.jp/beniya/

    映画「森崎書店の日々」について 
        監督 日向朝子さんのご寄稿
    http://www.morisaki-syoten.com/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

8月~9月の即売展情報
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日本の古本屋メールマガジンその94 2010.8.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
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【発行者】
     広報部:早川多摩雄
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日本の古本屋メールマガジン その93 7月27日号

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☆INDEX☆
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  1. 自著を語る(41) 荻原 魚雷 著 『活字と自活』
  2. 第四十回記念 熊本古書籍即売展講演録
  3. ニッポン洋行御支度史(4) ガイドブック3  西出勇志

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━━━━━━━━━━━【自著を語る(41)】━━━━━━━━━━

『活字と自活』(本の雑誌社)
                       荻原魚雷

 中央線の高円寺に移り住んで二十年。月末の家賃や食費の心配を
しながら、古本屋と中古レコード屋をまわる。大学を中退して、フ
リーライターになって、渡りに船、綱渡りの日々も続けているうち
に、そうした生活も日常になる。まあ、さえない日常なわけだが。

 そうした不安定な暮らしにたいする心がまえや自活の術を知りた
くて本を読んだ。いっぽう、どんな世の中になっても、生きのびて
いけるような処世術や思想のようなものも身につけたいともおもう
ようになった。
  『活字と自活』は、読書と生活を両立していく上での試行錯誤を
つづったコラムとエッセイを集めた本といえるかもしれない。食う
に困ってあれこれ試行錯誤しながら身につけた技術がおもいのほか
役に立つこともある。本やCDの売り方やなるべくお金をつかわな
い遊び方などがそうだ。
  表題作「活字の自活」は「十年前」というタイトルでブログに数
回にわたって連載した文章が元になっている。

〈古本屋通いをするために、就職しなかったといっても過言ではない。
しかし文章を書く仕事をしている人間が、本を読んでいるのは、
当り前の話である〉(「活字と自活」より)

 表紙は『コーヒーもう一杯』などの漫画で知られる山川直人さん。
山川さんの作品には、古本屋がよく登場する。
  デザイナーの中嶋大介さんには、昔の雑誌風の本に仕上げてもらった。
本文レイアウトも三段、二段、一段になっていて、写真(十年前の
高円寺風景)やカットもはいっている。

 尾崎一雄、中村光夫、鮎川信夫、トキワ荘、アメリカの
コラムニスト……。

 紹介している本のテーマはバラバラだけど、生活を立て直したり、
気持を荒ませないためのヒントになるようなことをすこしは書けたと
おもう。

 どこからでも読めるような本になっているとおもうで、気が向いた
ところから頁をめくってもらえたら嬉しいです。

※朝日新聞(2010年7月25日朝刊の読書欄)に荻原魚雷氏の
インタビュー記事が、掲載されています。

  ブログ 文壇高円寺
     http://gyorai.blogspot.com/

本の雑誌社 『活字と自活』

http://www.webdoku.jp/kanko/2010/#003419

━━━━━【第四十回記念 熊本古書籍即売展講演録】━━━━━

昭和45年より毎年秋に催される熊本の鶴屋百貨店での古書即売展
も昨年で40年目を迎えた。区切りの年でもあり、何か行おうと組
合員一同で話し合った結果、講演会を行うこととなった。

当初、常日頃お世話になっている先生お一人にお願いしようとした
が、話が膨らみ毎日行うこととなった。組合員から2人、他の4日
間は先生達の都合を聞きながら日程を詰めていった。全国的にも有
名な渡辺京二先生にも講演を依頼したところ快諾を得て嬉しかった。

渡辺先生は、地元では講演をしない先生で有名だからだ。先生曰く
「古本屋さんの頼みごとを断ると、僕が行くところがなくなるから
ね。」と言われた。先生の講演のテープがうまく採れていず、先生
にその旨話したら、すぐに原稿を起こして店まで持ってきてくれた。
本を読むスピードも驚かされるが、原稿の早さにも驚いてしまった。

折角行った講演会であるので、聴きに来られなかった方々の為にも、
また、将来にこの講演会を残す意味に於いても上梓した。巻末に
「即売展四十年概史」として目録から四十年を回顧した。詳しくは、
下記の通り。

A5判 95頁 売価1,575円(送料100円)

中村青史(熊本八雲会会長・草枕交流館館長)
昔、古書店様々、今、素通り

橋本 博(キララ文庫店主)
マンガと共に六十年―戦後漫画私史

渡辺京二(思想史家)
書物という宇宙

井上智重(熊本日日新聞編集委員)
私の古本屋地図

徳永 洋(横井小楠研究家)
古書で出会った横井小楠

河島一夫(舒文堂河島書店社長)
古書店入門―古本屋を始めたい方々へ―

発行元「熊本県古書籍商組合」

発売は、熊本の組合店各店で取り扱っています。

お問い合わせ先
(有)舒文堂河島書店
     Tel:096-352-1701 Fax:096-359-7617
     URL:http://www2d.biglobe.ne.jp/~jobundou/

━━━━━━━━━【ニッポン洋行御支度史(4)】━━━━━━━━

「ニッポン洋行御支度史」ガイドブック3

   西出勇志

今回は、1960年代半ばの空江さん一家の「外国旅行」について書
こうと思う。

50代半ばの空江伸平さんは、東西商事の調査部長で定年を迎えた。
幸いなことに子会社の顧問就任も決まり、出社までの数ヶ月間を利用
して妻のミチ子さんと海外へ出掛けることを計画する。飛行機で香港
からバンコク、インド、エジプトなどを経て欧州各国を訪問、北欧を
経由して帰国する旅だ。貿易会社で社長秘書を務める娘のアツ子さん
も加わり、45日間の外国旅行が始まった-。空江さん一家は実在の
家族ではない。映画や小説のキャラクターでもない。彼らは、実業之
日本社が60年代半ばに刊行を始めた旅行案内書シリーズ、ブルーガ
イド海外版の「海外旅行 空の旅」の主人公なのである。なぜ、旅行
ガイドブックが物語仕立てになっているのか。それには時代背景の説
明が少々いるだろう。

続きはこちら

http://www.kosho.ne.jp/melma/1007/index.html

【プロフィール】にしで・たけし 1961年京都市生まれ。都内
の報道機関から東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO M
X)に出向中。携行品を通した日本人の海外旅行史「モノ語り ニ
ッポン洋行御支度史」を「ホテルジャンキーズ」誌に連載している
(現在21回目)。共著に「アジア戦時留学生」「TVドラマ“ギ
フト”の問題」など。

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

次回の自著を語るは さかもとけんいちさん の
『浪華の古本屋 ぎっこんばったん』(SIC社・7月7日発売)

http://www.sic-japan.com/books/

 彷書月刊編集長 田村治芳さん の寄稿を掲載

http://www3.tky.3web.ne.jp/~honnoumi/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

7月~8月の即売展情報
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日本の古本屋メールマガジンその93 2010.7.27

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
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日本の古本屋メールマガジン その92 6月25日号

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  1. 自著を語る(40) 黒岩比佐子著 『古書の森 逍遙』
  2. 次回予告
  3. 日本の古本屋即売展情報

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【自著を語る(40)】━━━━━━━━━━

『古書の森 逍遙』

黒岩 比佐子  

 「古書の森」というのは、私が2004年の秋から書いているブログ
のタイトルである。その年、『「食道楽」の人 村井弦斎』(岩波
書店)という評伝を上梓したが、本には書けなかったことや使わな
かった資料もたくさんあった。せっかくなので忘れないうちにどこ
かにメモしておこう、と思ったのがきっかけで、次第に、ほぼ毎週
通っている古書展で購入した本の雑感を書くようになった。

 工作舎のIさんから、このブログを本にしたいというお話をいた
だいたとき最初に思ったのは、誰でも無料で読めるブログをそのま
ま本にしても売れないだろう、ということだった。しかし、気がつ
けば6年間で約770冊の古書・雑書について書いている。これをパソ
コン画面で全部読むのはつらい。しかも、ブログでは買った本をそ
の時点で取り上げているので、順不同に並んでいるだけだ。

 出来上がってみれば、『古書の森 逍遙』は著者の私が驚くほど
ブログとは違うものになった。Iさんが770冊から220冊を選び、そ
れを出版年の古い順に並べ直したことによって、私が関心を抱いて
きたテーマや、出版文化の流れが浮き上がってきたのである。

 古書マニアの方々には笑われそうだが、私がブログで取り上げて
きた本の大半は、わずか数百円で買える雑本にすぎない。だが、雑
書には雑書なりの面白さがあり、思いがけない発見もある。そんな
ある日、〈古書を古読せず、雑書を雑読せず。〉という言葉に出会
った。これは明治・大正の実業家で、社会事業や公共事業に尽した
金原明善の言葉だが、まさに我が意を得た思いだった。拙著で雑書
の魅力を知っていただければ、これほどうれしいことはない。

 最後に、私のブログは現在、闘病記のようになっているが、また
古書展通いを再開して、本来の「古書の森」として書き続けたいと
願っている。病状を気遣ってくださっている方々と、応援のメッセ
ージをくださった方々すべてに、この本を感謝とともに捧げたい。

<作家・黒岩比佐子が魅せられた 
明治の愛しき雑書たち―日露戦争・独歩・弦斎>

6月26日(土) 10:00~18:00まで
東京古書会館2F情報コーナー開催中

http://www.kosho.ne.jp/news/news_100525.html

*このイベントは終了いたしました。ご来場ありがとうございました

ブログ「古書の森日記」

http://blog.livedoor.jp/hisako9618/

工作舎の『古書の森 逍遙』のページ

http://www.kousakusha.co.jp/BOOK/ISBN978-4-87502-430-9.html

工作舎の『古書の森 逍遙』関連イベント等のページ

http://www.kousakusha.co.jp/DTL/kuroiwa.html

━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━
 
  次回の自著を語るは荻原魚雷さんの
   『活字と自活』(本の雑誌社・6月中旬発売)

  ブログ 文壇高円寺
     http://gyorai.blogspot.com/

本の雑誌社 『活字と自活』

http://www.webdoku.jp/kanko/2010/#003419

  イベント 西荻ブックマーク
      「つれづれなるままに古本」
       出演:荻原魚雷×向井透史(古書現世)

    http://nishiogi-bookmark.org/

━━━━━【第45回 明治古典会 七夕古書大入札会】━━━━━

国内最大かつ最も歴史のある古書オークション

「第45回 明治古典会 七夕古書大入札会」が7月に開催されます。

普段は古物商の許可を受けた組合員しか出入りできない
東京古書会館の古書市会場に一般の方も入れるチャンスをお見逃し
なく。当日は、有名作家の自筆原稿や初版本など約2300点の文化
資料を手にとって、見ることができます。

■日時:一般下見会 7月2日(金)、3日(土)
10:00~20:00(3日は17:00まで)

■場所:東京古書会館
■入場料:無料

*このイベントは終了いたしました。ご来場ありがとうございました。

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

6月~7月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋メールマガジンその92 2010.6.25

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日本の古本屋メールマガジン その91 5月25日号

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☆INDEX☆
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  1. 自著を語る(39)
  2. ニッポン洋行御支度史(3) ガイドブック2  西出勇志
  3. 次号の自著を語る・イベントのお知らせ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

━━━━━━━━━━━【自著を語る(39)】━━━━━━━━━━

『出版状況クロニクルⅡ』

                        小田光雄

 出版業界もマスコミも電子書籍問題一色に染まっている。5月28
日にはアップルのiPadが日本でも発売されるから、そのような状況
はさらに加速し、電子書籍元年をめぐる様々な話題が次々と続いて
いくだろう。

 しかしこれらの報道は現在の出版業界の問題をミスリードする危
険性を孕んでいる。電子書籍リーダーの出現よりもはるかに重要な
問題は、日本でしか起きていない出版における深刻な危機である。
それは日本特有の再販委託制による出版社・取次・書店という近代
出版流通システムの破綻に起因している。だがその破綻と危機が自
明となった現在でさえも、相変わらず再販制がタブーゆえに、正面
から論じられていない。

 そのような状況の中で、私だけが一貫してこの問題に言及し、近
年は論創社のホームページで、毎月「出版状況クロニクル」と題し、
出版社、取次、書店、ブックオフ、CCC=TSUTAYA、古書業界など、
本に関係する全分野の状況をレポートし、コメントを加えてきた。
ようやくその二冊目が『出版状況クロニクルⅡ』として、六月に論
創社から刊行される。今回は新刊書店の古本併売の問題とも絡み、
古書業界も含んだ広範な時限再販本市場の創出を提言している。古
本好きの側からの意見もぜひ聞かせてほしいと思う。

 また論創社からはすでに『古本探究』シリーズを三冊、『古雑誌
探究』一冊を刊行している。これらは新たな古本史を提起する試み
として書かれた。しかしこちらもタブー含みのためか、まったく黙
殺されている。この四冊も古本好きの方々に読まれ、感想でもうか
がえれば、とても有難い。

 なお「出版状況クロニクル」は5月1日より、自分のブログ【出版
・読書メモランダム】へと移行した。こちらでも古本を通じてもう
ひとつの近代文学、出版史を意図する「古本夜話」を連載している
ので、ぜひ一度お出かけあれ。

出版・読書メモランダム

http://d.hatena.ne.jp/OdaMitsuo/

論創社 出版状況クロニクル

http://www.ronso.co.jp/index.html

━━━━━━━━━【ニッポン洋行御支度史(3) 】━━━━━━━

海外旅行が自由化される3年前の1961年、現代教養文庫から
「海外旅行ABC」が出た。著者は九州大教授で理学博士の三上操氏。
59年に出かけた欧州視察を基に、旅程からチップの渡し方までを
綴った海外旅行ガイドブックだ。携行品は特に詳細に記されていて、
明治から現代までのトラベルグッズの変遷を調べている筆者のような
者には実に興味深い。
戦後の混乱期を脱して増えてきた海外渡航者のために、役立つ知識を
伝えようと執筆された。洋行の喜びと気負いが感じられる本であり、
数多くの情報を盛り込んだことで出版時には関係者の間で評判になった。
そんな本書の大きな特徴は、個人が自らの体験を基に書いたガイド
ブックである点だろう。

現在、実用的なデータを満載したスタイルのガイドブックは、出版社
編集の組織だったものがほとんどである。しかし、海外旅行自由化以前、
ベデカーシリーズなど欧米のガイドブックは充実していたが、日本語の
ものは非常に少なかった。数少ない例外の一つが、52年に日本交通
公社が出した「外国旅行案内」である。ただ、世界中を網羅している
ためにハンディーなタイプではなく、旅行先で持ち運びがしやすい
4分冊スタイルとなったのは60年。この外国旅行案内は独占的な状態が
続き、各出版社による一般向けの海外旅行ガイドブックの刊行はしばらく
後になる。

続きはこちら

http://www.kosho.ne.jp/melma/1005/index.html

【プロフィール】にしで・たけし 1961年京都市生まれ。都内
の報道機関から東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO M
X)に出向中。携行品を通した日本人の海外旅行史「モノ語り ニ
ッポン洋行御支度史」を「ホテルジャンキーズ」誌に連載している
(現在21回目)。共著に「アジア戦時留学生」「TVドラマ“ギ
フト”の問題」など。

━━━━━【次号の自著を語る・イベントのお知らせ】━━━━━━

 黒岩比佐子著 『古書の森 逍遙』(工作舎・6月中旬発売)

  http://www.kousakusha.co.jp/NEWS/weekly20100511.html

イベント開催のお知らせ
  <作家・黒岩比佐子が魅せられた
         明治の愛しき雑書たち―日露戦争・独歩・弦斎>

  会期: 6月20日(日)~6月26日(土) 10:00~18:00
  会場: 東京古書会館 2階展示室 入場無料  
 後援: 東京都古書籍商業協同組合

詳しくは: http://www.kosho.ne.jp/news/100525.html

━━━━━━━━【古書販売目録コレクション配布】━━━━━━━

『古書販売目録コレクション』(A4・8頁・カラー)を配布中!

千代田区千代田図書館では、『古書販売目録コレクション』(A4・
16頁・カラー)を作成しました。現在、東京古書会館受付で配布を
しております。
  なお、このパンフレットは、今年1月25日~3月27日まで千代田
図書館で行われた展示会『反町茂雄古書販売目録』をもとに制作され
ました。

 (残部のみの配布ですので、あらかじめご了承下さい。)

━━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

5月~6月の即売展情報
⇒ http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋メールマガジンその91 2010.5.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3-22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
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【発行者】
     広報部:早川多摩雄
     TKI:河野高孝
編集長:藤原栄志郎

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日本の古本屋メールマガジン その90 4月26日号

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☆INDEX☆
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  1. 自著を語る(39) 『近代大阪の出版』  吉川 登 編著
  2. 「東京堂ふくろう店の出版の棚」をつくるにあたって
畠中理恵子
  3. 日本の古本屋 即売展情報

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━━━━━━━━━━━【自著を語る(39)】━━━━━━━━━━

『近代大阪の出版』

吉川 登 編著

 版元は創元社。大阪を代表する出版社のひとつです。
明治以降の大阪の出版について、通史的にひととおりそのあらまし
を知ることのできる本がないものか、と長い間待望していました。
とくに、大阪の出版に関心をもち始めた初学者向きに、あまり専門
的・学術的でなく、おもしろく読めるものが必要だと思っていました。

 はからずも自分がその任にあたることになって、まず心がけたの
は「読みやすさ」です。やはり読者として思い描いていたのは、こ
れから勉強しようとする人たちですから。そして、できればおもし
ろがってほしいと。

 しかし単独の著作ならともかく、何人か共同して一冊の本をだす
となると、なかなか思うとおりにならないのが当たり前です。それ
ぞれの章を担当してくださった方がたには、かえって負担をかけて
しまったかもしれません。また、ほんらい取り上げねばならない出
版社・出版人や刊行ジャンル等々で、現時点では使える資料がなか
ったり、適当な執筆者が得られなかったりという問題にぶつかって
しまいました。戦時下の大阪は何度も空襲に遭っていて、それが最
大の原因なのですが、これまでまとまった通史が書かれなかった理
由を痛感したしだいです。けれども、たとえば学参書を中心に百年
を超える歴史を誇る増進堂・受験研究社(「自由自在」シリーズ、
うま~のマークのさんこぉ~しょ、のCMソング)について触れること
ができなかったのは、編者の力不足としか言いようがありません。
今後の課題ですね。

 さいわい古書ずきにはおなじみの古本ライター・岡崎武志さんの
書評(「サンデー毎日」3月21日号)をはじめ、紹介記事やブログ等で
もおおむね好意的な評価をしていただき内心ホッとしています。
ずいぶん大ざっぱな地図かもしれませんが、ようやく大阪出版史研
究の入口に一枚の案内図を置くことができたかな、という気もちです。

創元社:

http://www.sogensha.co.jp/booklist.php?act=details&ISBN_5=20152

吉川 登(よしかわ のぼる)
1953年大阪市生まれ。大手前大学メディア・芸術学部教授。
日本出版学会理事。『出版の検証』(文化通信社、共著)、
『阪神大震災と出版』(日本エディタースクール出版部、共著)ほか。

━【「東京堂ふくろう店の出版の棚」をつくるにあたって】━━━

「東京堂ふくろう店の出版の棚」をつくるにあたって

畠中理恵子

 東京堂書店で働き始めこの四月で三年目に入った。以前は同じ神
保町すずらん通りの数軒先で、地方小出版流通センター直営店「書
肆アクセス」で働いていた。地方小出版流通センターとは、全国の
地方の出版社や小規模の出版社と大手取次、書店を結ぶ中取次のよ
うな流通業を営む会社。1000近い出版社の本を扱っている。「書肆
アクセス」はそのアンテナショップとして30年近く営業していたが、
営業不振で2007年11月に閉店。私も退職した。その後たくさんの方
にお世話になり縁あってすぐ近くの東京堂書店で働くようになった。

 書肆アクセスは、書店への卸し業務と一般の読者への販売業とい
う二つの顔があった。神保町再開発が行われる以前(もう十年以上前
になる)、神保町奇数番地が今よりたくさんの中小の取次店が30近く
ひしめき、活発に中小書店が直接書籍を仕入れに来ていた時代、卸
し業務中心に営業していた。より早く読者に本を届けたい、と様々
な書店が時間をつくり仕入れにいらしてくださった。また、近所古
書店が定期的にいらして、あまり流通していない地方の出版物や小
部数の出版物、独自に仕入れた自主流通本など、本の街に訪れるコ
アな本好きの読者のために仕入れてくださっていた。週末、本を探
しに神保町へいらっしゃる読者とこのような書店に支えられて営業
できた幸せな書店だった。

続きはこちらへ
  http://www.kosho.ne.jp/melma/1004/index.html

東京堂書店HP

http://www.tokyodoshoten.co.jp/

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(私は15日号発行人です。)

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畠中理恵子 東京堂書店ふくろう店勤務

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日本の古本屋メールマガジンその90 2010.4.26

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日本の古本屋メールマガジン その89 3月25日号

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☆INDEX☆
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  1. ニッポン洋行御支度史(2) ガイドブック1 西出勇志
  2. 古本屋ツアー・イン・ジャパン 小山力也
  3. 日本の古本屋 即売展情報

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━━━━━━━━【ニッポン洋行御支度史(2)】━━━━━━━━

「ニッポン洋行御支度史」ガイドブック1

西出勇志

 一九〇一(明治三十四)年十二月十八日、ロンドン滞在中の夏目
漱石は、留学直前の茨木清次郎(後の東京外国語学校長)に宛て、
渡英に関する懇切丁寧な手紙をしたためた。旅装や下宿の探し方に
ついて箇条書きでアドバイスしたその手紙の中に、次のような記述
がある。「ベデカーの倫敦案内は是非一部御持参の事」ベデカーは
当時、非常に重宝された旅行ガイドブックのシリーズ。
ガイドブックの代名詞として英和辞典にその名が記されるほど、
一世を風靡した。洋行する日本人はトランクに必ずこれを入れたと
言われ、漱石も一九〇〇年に渡英した際にベデカー片手に市中を歩
き回ったという。
ベデカーは十九世紀前半、ドイツ人のカール・ベデカーによって創
始された。英国のマレー社発行のガイドブックと並び、最初の本格
的なトラベルガイドとして旅行者の必携品となった。ヨーロッパ諸
国や中東といった各地域を対象に、英独仏などの言語で刊行された
が、その記述の細かさと正確さが日本人の心を捉えた。
大正年間に日本で刊行された「世界通」という本がある。編集顧問
には、海外団体パック旅行のはしりである朝日新聞の「世界一周会」
を引率したジャーナリスト杉村楚人冠、同じくジャーナリストでシ
ベリアで非業の死を遂げたとされる大庭柯公、作家の巌谷小波らが
名を連ね、旅行の心構えから旅程の立て方、アフリカを含めた世界
各地の情報を満載している。

続きはこちら

http://www.kosho.ne.jp/melma/1003/index.html

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━━━━━━━【古本屋ツアー・イン・ジャパン】━━━━━━

ブログ「古本屋ツアー・イン・ジャパン」が続くわけ       
                 
古本屋ツーリスト/小山力也

“古本”と“古本屋”、一体どちらが好きなのかと問われれば、
もちろん両方好きなのではあるが、今の私は迷い無く“古本屋”
と即答出来る。あまりにも多くの古本屋を巡り過ぎたために、
心の天秤が大きく傾いてしまったのであろうか…。
三年前、フリーのデザイナーである私は、仕事の激減に恐れおの
のいていた。このままではいかん!と営業活動に精を出すも、成
果は一向に上がらない。しかし稼ぎは必要である。そこで苦し紛
れに思いついたのが、ネット古本屋を開業して自分の蔵書を売り、
何とか生活の足しにしようと言う、安易な発想であった。タコが
自分の足を食べるようなものであろうか。しかしいきなりネット
の海に飛び込んでも、当然売れるわけがない。何がしかの宣伝活
動が必要である。では私に何が出来るのか…そうだ!仕事の目を
盗んで訪ねている、全国の古本屋さんをブログにしてしまおう!
しかも普通に紹介するだけではダメだ。詳細に偏執的に古本屋そ
のものを文章にしてしまおう!と固く決意。

 デザイン以外にも、ロックバンド・ゴーイング アンダー グラ
ウンドのツアーに帯同し、携帯サイトの仕事をする機会を持って
いた私は、ことあるごとに仕事を抜け出し、ツアー先の古本屋を
ダッシュで巡っていたのだ。折よく始まった全国ツアーを利用し、
特定の地域ではあるが、以前より熱心に古本屋さんを訪ねて回っ
た。調べた場所にお店があると言うのは非常に楽しいことで、
個性があふれ過ぎているお店の多様さも、古本屋フィーバーに多
大なる拍車を掛ける結果に!そして次第に従来のガイドブックで
は満足出来なくなり、独自にネットで調べ上げたお店を目指すよ
うになっていった。最初のうちは『棚を見るのも勉強だ』などと
殊勝なことも考えていたが、いつまで経ってもネット古本屋の開
店には至らず、ひたすらお店巡りにハマりブログをアップし続け
る日々。ツアーが終わっても関東近郊をグルグルグルグル…。

 つまりこのブログは、私がいつまでたっても店を開店せずに、
ダラダラウカウカと過ごしている結果の集積なのである。ミイラ
取りがなかなかミイラになれないために続いているのである。
ちなみにデザインの業績はどうにか回復傾向に…これがまた煮え
切らない原因のひとつでもあるのであった…。

古本屋ツアー・イン・ジャパン

http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

3月~4月の即売展情報
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日本の古本屋メールマガジンその89 2010.3.25

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日本の古本屋メールマガジン その88 2月25日号

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  1. 自著を語る(38)
  2. シンポジウムのお知らせ
  3. 神奈川古書組合からお知らせ

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━━━━━━━━━━【自著を語る(38)】━━━━━━━━━━

『sumus』13号 まるごと一冊晶文社特集  

林哲夫

晶文社が、今月、創業50周年を迎えました。高橋徹『古本屋月
の輪書林』、内堀弘『石神井書林日録』、田村治芳『彷書月刊
編集長』そして高橋徹『月の輪書林それから』という名著の版
元であり、そして何より、あの元祖古本ヒッピーともいえる植
草甚一を売り出した版元でもあります。

1999年に創刊しました雑誌『sumus』(スムース)は「三月書
房・本は魂をもっている」から「小出版社の冒険」まで、山本
善行、岡崎武志、南陀楼綾繁、荻原魚雷、扉野良人、生田誠、
松本八郎らの同人が分担しつつ書物にまつわる特集をしてまい
りました。

ただ2004年5月以来、編集人である小生の怠慢もあって、休刊
状態だったのですが、昨年、その晶文社が、50周年を前にして
経営のスリム化を図ったことを切っ掛けとして、6年振りに
「まるごと一冊晶文社」特集によって再起動することになりま
した。

特集内容は、晶文社元編集部・島崎勉さん、元営業部・島田孝
久さんへのインタビュー、蟲文庫、聖智文庫、書肆砂の書とい
うユニークな古本屋のみなさんの晶文社本への思い、福島修氏
による「中村勝哉「創業のころ」を読む」および同人それぞれ
のエッセイに加えまして、思い出に残る晶文社本のアンケート、
元営業部・高橋千代さんが作っておられた書店向けちらし『晶
文社SCRAP通信』の一部と『晶文社図書目録1973.5』の全部を
復刻して収録しました。

神田神保町の東京堂書店あるいは三省堂書店、神戸元町の海文
堂書店などでは直接ご入手いただけると思います。今回は発売
元を「みずのわ出版」とし「地方・小出版流通センター」およ
び「JRC」の取次扱いにしておりますので、それ以外の書店様
でもご注文いただけます。また古書善行堂、古書ほうろう、
蟲文庫、聖智文庫、古書現世、音羽館などでもお求めいただけ
ますので、どうぞごひいきにお願い申し上げます。

晶文社: http://www.shobunsha.co.jp/

ISBN978-4-944173-76-1 C0095 \1500

林 哲夫(はやし・てつお)
1955年香川県生れ。画家。雑誌『sumus』『spin』を編集。著
書に『古本屋を怒らせる方法』(白水社)、『喫茶店の時代』
(編集工房ノア)、『古本デッサン帳』(青弓社)、『読む人』
(みずのわ出版)など。

http://sumus.exblog.jp/

━━━━━━━━━【シンポジウムのお知らせ】━━━━━━━

東京古書組合では創立90周年を記念して、シンポジウムを開催
いたします。

テーマ: 滅亡か、復権か
        -大規模デジタル化時代と本の可能性-

日 時:4月14日(水)14時~18時 開場13時半

会 場:国立情報学研究所 一橋記念講堂

申込み:入場無料(事前登録制) 200名様 
     *申込み多数の場合抽選

講演者:長尾真氏(国立国会図書館館長)
     森野鉄治氏(大日本印刷常務取締役)
     高野明彦氏(国立情報学研究所教授)

ホームページ

http://www.kosho.ne.jp/symposium/index.html

━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━

神奈川古書籍商業協同組合主催
「古本屋入門講座」のご案内

受講対象者:
神奈川県在住で、古本屋を開業またはインターネットでの販売を
考えられている方。尚、既に店舗開業されているか、インターネ
ット販売をされている方で当組合に入られていない方も対象とな
ります。

講座内容:
1) 古本屋とは
2) 古本屋の開業準備 
3) 古本屋開店
4) インターネットによる販売 
5) 神奈川古書籍商業協同組合とは 
6) 組合入会手続について 

開講日時:平成22年3月20日(土)PM2:00~PM4:00

開講場所:横浜市神奈川区反町2-16-10
神奈川古書籍商業協同組合 2階
( http://park22.wakwak.com/~kosho/index.htm )

費用:無料
定員:30名(先着順とさせて頂きます)

お申し込み:電話、Fax、葉書またはEメールにてお願い致します。

お申し込み、お問い合わせ先:神奈川古書籍商業組協同合
Tel: (045)322-4060
Fax: (045)322-4122

e-mail: kanagawa_kosho@bg.wakwak.com

*電話は金曜か月曜のAM10:00~PM4:00にお願い致します。

━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

2月~3月の即売展情報
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日本の古本屋メールマガジンその88 2010.2.25

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