(リープクネヒト) / (ベーベル) / (ヘプナー)、1911
2nd edition, 8vo, 944pp, original cloth binding, top edge brown, some note and highlighting by pencil, spotting on fore edge, Exlibri of “S.E.D. Partei Hochschule Kar Marx Bibliothek”, classification label removed from spine, stamped on front end paper, title page, page 3, bottom edge
ライプツィヒ大逆裁判とは、ドイツ社会主義労働者党(ドイツ社会民主党SPDの前身)のW. リープクネヒト、A. ベーベルが独仏戦争にて領土併合と即時講和締結の呼びかけ、第二次の戦時公債反対を反対したことに対して、国家に対する反逆を企図したものとして逮捕され、ライプツィヒでの裁判の後に二年の禁固刑が科された事件のことです。本書はその事件についての記録で、初版は1894年、第二版(本書)は1911年に刊行されました。
この事件の意義としては、ビスマルクとリープクネヒトら国家社会主義グループとの連携の可能性が完全になくなり、以降労働者政党がドイツ帝国で反体制政党になったこと。また、社会主義思想史から見た意義としては、裁判資料として当時絶版になっていた「共産党宣言」が裁判の証拠資料として提出され、記録文書となりました。そのため「共産党宣言」が社会主義者の扇動文書ではなく、あくまでも裁判資料という名目でその内容が世間に広く知られるきっかけとなりました。本書にも166~194頁に収められています。
なお本書は、ドイツ民主共和国(DDR:東ドイツ)の社会主義統一党(SED)の直轄にあった高等教育機関カール・マルクス大学図書館の旧蔵書です。