グループ一九八四年 編、PHP研究所、昭和53年1月、238p、20cm
7刷 カバー 帯付 カバー背経年ヤケ カバー両面ヤケ無し 帯背ヤケと上部」欠損 帯両面ヤケ梨 本隊天と小口少ヤケ 地ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態並本です。
土光敏夫さんがこの論文を気に入り、「何万部もコピーして配った」(「私の履歴書経済人20」)とあって興味を持ちました。
文明が滅びた理由を分析し、多くの場合、外部からの攻撃により滅びたのではなく、内部からの社会的崩壊によった、としています。日本の「自壊作用」を論じ、「自己決定能力の喪失」「自制無き権利を要求し活力無き福祉国家への堕落」「エゴと悪平等の泥沼」などの問題点を指摘しています。最後にグループが考える解法の提案があります。
30年以上たった今でも論点は変わりません。著者グループが文明崩壊を分析するなかで日本との類似性を見つけたのか、問題提起が先にありそのために適した論理構成をあてはめたのか、私の知識レベルではわかりません。土光さんが絶賛するだけあり、たしかに興味深い指摘が多く、再読の価値があると思います。概ね分り易い本です。文章と格闘する必要はありません。ただし論理展開が一部こんがらがっているようです。