種村季弘、北宋社/仮縫室・発売、1979年
初版 カバー 帯 裏見返しラベル剥がし跡有 253頁 -冒険小説・探偵小説・怪奇小説を思わせる、スリリングな面白さと意外性の楽しさと夢幻的な甘美さとにあふれた独自の語り口によって、永らく隠されてきた近代日本文学の、まばゆくきらめく豊饒な地か鉱脈を一挙に明るみに出した、ユニークな作家論集(帯文) 3部26編 -1・夢の舌(夢の舌・島尾敏雄、「夢十夜」から・夏目漱石、水辺の女・泉鏡花1、鏡花再演・泉鏡花2、虫を愛でる姫君・泉明月、森林の隠士・國枝史郎、水中生活者の夢・香山滋、玉手箱を開けるとき・橘外男、亂歩のいた家・江戸川亂歩) 2・機械学的退行(機械学的退行・三島・花田・島尾、鏡のなかのオイディーポス・萩原朔太郎、精巧な贋恋愛小説・吉行淳之介、森川町の静かな家・宇野浩二・水上勉、二十世紀鐵假面・小栗蟲太郎、仮面のイデオローグ・花田清輝、豪快な敗北感・山田風太郎、フレア・スカートの鉄仮面・池内紀、箱・書物・人称変換装置・巖谷國士、模型の思想・稲垣足穂) 3・仮面の地誌学(冒険と日和下駄・少年冒険小説の作家たち、逆立ち宇宙の喜怒哀楽・巖谷小波、押川春浪と数の魔術・押川春浪、仮面の地誌学・大岡昇平、蝙蝠傘の効用・唐十郎、怪物趣味と批評・吉田健一、金魚鉢のある木の家・永井荷風)/あとがき、初出一覧