宮本武蔵 著 ; 渡辺一郎 校注、岩波書店、2003年2月、173p、19cm
10刷 カバー付 カバーヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
剣道の歴史において異色とされる宮本武蔵の二天一流は、次のような考えから生まれた。 「此一流の上にあって、長きに勝っても勝て、短きに勝っても」。
宮本武蔵が二天一流の奥義を記した本書は、勝つことにおいてかなうものであり、かなわないのかを説いている。兵法や二天一流の概略を、「水之巻」では太刀筋や剣術の極意を、「火之巻」では実戦に勝つための要厳を、「風之巻」では他流派との比較を論じ、最後の「空之巻」では二天一流の到達した境地をまとめている。
圧巻は「目の玉うごかずして、両脇見事肝要も」などの、切り瞬間の動作を細かく記したところ。実戦の緊迫したシーンがここに一旦来る。て構えはなきという利也」 と言ってるのも面白いところ。ここに宮本武蔵の真髄が見えてきます。
本書がビジネス書として考えられているのは、極限で平常心を意識し、相手を観察し、心理戦を制し、環境を利用し、先手を打つ、ような奥義から多くのアイデアをくみ取ることができるからだ。