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フィクションの修辞学 <叢書記号学的実践 13>

フィクションの修辞学 <叢書記号学的実践 13>

書籍データ

The rhetoric of fiction

著者名:ウェイン・C.ブース 著 ; 米本弘一 ほか訳他の作品を見る

出版社:書肆風の薔薇

発売日:1991.2

571p 22cm

ISBN:4891762470

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フィクションの修辞学 <叢書 記号学的実践> <叢書記号学的実践 13>

佐藤書房
 東京都八王子市東町
7,000
ウェイン・C.ブース 著 ; 米本弘一 ほか訳、書肆風の薔薇、1991年2月、571p、22cm
1刷  カバー付  カバー両表紙シミあり カバーヤケ無 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。

本書のキモを一言で示すならば、「小説は語りなのだ」 という一点に尽きます。

小説を 「示す小説」 と 「語る小説」 とに分類し、

そして近代の作家たちは 「語る」 から「示す」 へ進化しようと努力を重ねてきた、と指摘します。

「語る小説」は 古い口承話芸の残り香をひきずるできそこないだ、というわけです。

たとえばサルトルの「神の視点への批判」 などが例として挙げられます。

しかし、とブースは言います。

小説のナラティブから 「語り性」を脱色することなどできはしない。

小説とは本質的に「語り」なのだ。

小説とは 作者と読者とのコミュニケーションの媒体なのだ。
小説 = コミュニケーション 、というわけです。

この基本的な視座にのっとって様々な分析がなされますが、
根本は 「語り手の声」 の分析です。

本書は1961年に書かれた記号論の論考なのだ、という点は、
読む際に考慮に入れたほうが良さそうです。

「小説 = 作者と読者のコミュニケーション」 という命題の目指すところは、つまるところ、
小説の所有権を作者から読者の側にとりもどそう、という当時の思想の流行と一致します。
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フィクションの修辞学 <叢書 記号学的実践> <叢書記号学的実践 13>

7,000
ウェイン・C.ブース 著 ; 米本弘一 ほか訳 、書肆風の薔薇 、1991年2月 、571p 、22cm
1刷  カバー付  カバー両表紙シミあり カバーヤケ無 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。 本書のキモを一言で示すならば、「小説は語りなのだ」 という一点に尽きます。 小説を 「示す小説」 と 「語る小説」 とに分類し、 そして近代の作家たちは 「語る」 から「示す」 へ進化しようと努力を重ねてきた、と指摘します。 「語る小説」は 古い口承話芸の残り香をひきずるできそこないだ、というわけです。 たとえばサルトルの「神の視点への批判」 などが例として挙げられます。 しかし、とブースは言います。 小説のナラティブから 「語り性」を脱色することなどできはしない。 小説とは本質的に「語り」なのだ。 小説とは 作者と読者とのコミュニケーションの媒体なのだ。 小説 = コミュニケーション 、というわけです。 この基本的な視座にのっとって様々な分析がなされますが、 根本は 「語り手の声」 の分析です。 本書は1961年に書かれた記号論の論考なのだ、という点は、 読む際に考慮に入れたほうが良さそうです。 「小説 = 作者と読者のコミュニケーション」 という命題の目指すところは、つまるところ、 小説の所有権を作者から読者の側にとりもどそう、という当時の思想の流行と一致します。
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