鶴見俊輔 著、勁草書房、1967年10月、352p、20cm
1刷 函付 函ヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
"今日の用語法で"芸術"とよばれている作品を『純粋芸術』とよびかえることとし、この純粋芸術にくらべると俗悪なもの、非芸術的なもの、ニセモノ芸術と考えられている作品を『大衆芸術』と呼ぶこととし、両者よりもさらに広大な領域で芸術と生活の境界線にあたる作品を『限界芸術』と呼ぶことにして見よう"として柳宗悦や宮沢賢治を語り始める本書は1967年と今から約50年前に初版が出たにも関わらず普遍的な刺激を与えてくれる。
また個人的には、日本語の言葉が(例えばアメンボなど)子供視点で出来たのではないか?とか、漫才と知識人、替え歌の解釈などに著者の知識の幅の豊かな批評性、そして大衆に対する優しい眼差しを感じてほっこりする。
"わけがわからない"それでも走り出す様な表現活動をしている人、あるいはそんな表現者を支えている誰かにオススメ。