西村公朝 著、小学館、2002年5月、127p、25cm
3刷 カバー 帯付 カバーヤケ無し 帯ヤケ無し 品胎天少点シミ 小口と地ヤケ無し 線引き無し書き込み無し保存状態良好です。
天台宗の僧侶であり、仏像彫刻家である西村公朝が、仏像修理をすることを通じて学んだ仏像の造形、仏の心についてわかりやすく解き明かした仏像鑑賞入門書である。 本書で取り上げるのは、奈良・大和路の国宝・重要文化財から選び出した22体。具体的にあげていくと、法隆寺の百済観音像、救済観音像、釈迦三尊像、東大寺の四天王像、執金剛神像、興福寺の弥勒如来像、阿修羅像……、とだれもが実物を見たことはなくても、写真などを通じてどこかでかならず目にしている、いずれも名品ばかりである。 仏たちの姿はなぜそれぞれに特有のものがあるのだろうか。なぜ多くの人の心を惹きつけ、思わずこうべをたれ、祈る気持ちを人の心に喚起するのであろうか。こうしたことに、仏像解説の第一人者の西村公朝がやさしく解説を加えている。仏像の種類やわかりにくい仏像の各部分についてもきちんと図解するページをもうけて、仏像鑑賞の「いろはのい」から親切に解き明かしている。さらに、斑鳩や奈良公園周辺といった大和路の古寺めぐりにかかせないガイド情報も充実しているので、この本を片手に奈良の仏像をめぐれば、仏像の姿をとおして仏の心が理解できることうけあいの仏像鑑賞入門の決定版である。