新田次郎 著、毎日新聞社、1999年12月、255p、20cm
(全2巻) 初版 カバー 帯付 カバーヤケ無し 帯背少色アセ 帯両面ヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
ポルトガルの海軍士官・詩人モラエスは、日清戦争前夜に来日、移築椎国ぢと尋常に驚く。モラエスの眼を通して毎時日本を描き、この国を深くい考察した新田次郎の遺作。
完となった父・新田次郎の絶筆を、息子である藤原正彦が書き継ぐ――三十年越しの悲願がようやく形になりました。明治~大正期の日本の美しさ(=国家の品格!)、日本人の美風(=日本人の誇り!)を欧米に紹介したポルトガル人外交官、モラエスの評伝です。日本の風土を愛し、日本人の妻を娶り、日本でその生涯を終えたモラエスにとって、二度と会えない人、二度と戻らない故郷への思いはまさにタイトルの通り「サウダーデ」。哀惜の念と共に、なぜか甘美な思いも胸に滲みます。新田パートと藤原パート、合わせて1500枚に及ぶ大作、著者それぞれの個性の滲む描写も読みどころです。