村上陽一郎 著、NTT、2005年3月、283p、19cm
5刷 カバー 帯付 カバーヤケ無し 本体三方ヤケ無し 本体天に極少点シミ 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
本書は、40年の長きにわたって東大教養学部で学生を教えてきた著者が、「教養」とは何か、教養が目指すべきものは何か、について著者の信条を述べた一書です。
著者は「教養教育」の原点を12世紀ヨーロッパまでさかのぼります。12世紀ヨーロッパに大学が生まれたとき、教養科目は文法・論理・修辞学の三科と、天文学・算術・幾何学・音楽の四科で構成されていたことから、リベラル・アーツは「自由七科」と翻訳されることもあるそうです。大学という知識の殿堂に入る人間は、全員がまずこの七つの技を身につけることが要求されました。
その後、日本の明治教育の中の「教養」の位置付け、大正教養人の時代、戦後民主主義の時代を概観した後、「教養の原点はモラルにあり」との自らの信念を吐露しています。
硬い話ばかりではなく、途中で話が脱線したりするので、けっ