松本淳 解説 ; 伊沢正名 写真、誠文堂新光社、2011年10月、143p、30cm
5刷 カバー付 カバーヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し書き込み無し 保存状態良好の美本です。
「粘菌」は見た目はグロテスクなものもありますが、その生態は驚くべきものです。アメーバ状で補食して増殖し、周囲の餌が枯渇すると一致団結して社会性を発揮します。どのような信号で情報の伝達をしているのかまだ謎の多い生物ですが、胞子嚢を支える柄になる個体があったりして自己犠牲の上に他の個体が胞子を作り、臥薪嘗胆の時期を過ごします。動きが大変緩慢なので、見た目で動きは分かりませんが、こんな生物が地球上で生命をつないでいる実態は大変感動的で、知の巨人、南方熊楠が研究対象にしたのが頷けます。本書に掲載されている写真はアングルが良く、粘菌の生活実態をたいへん良くとらえていると思います。