牧野富太郎 著、筑摩書房、2008年2月、318p、15cm
1刷 カバー付 カバーヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し書き込み無し 保存状態良好の美本です。
独学で植物学を学び始め、ついには世界的大家になった牧野翁84歳にして、終戦直後に書き記した牧野植物百物語。最初のお話、「ジャガイモのことを馬鈴薯と言うなかれ!」から、目をパチクリ。フジは藤にあらず、クリは栗ではない、なぜユリを百合と書くのだ?と、先達の植物学者の勘違いや浅学をバッサバッサと切り捨てていく。要は、当時、日本の植物学のお手本は中国だったが、中国に生えているのと、日本に生えてるのは違うのに、そのまま漢名を使うべからず、とのこと。博覧強記なだけでなくフィールドにも強く、個性的筆致の牧野博士でした。