ニール・マクレガー 著 ; 東郷えりか 訳、筑摩書房、2012年4月、285p、19cm
(全3巻) 初版 カバー 帯付 カバーヤケ無し 帯ヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好の美本です。
大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史」を知ったのは偶然NHKラジオ放送「モノが語る世界の歴史」の第3回プログラム「鳥をかたどった乳棒(すりこぎ)」を聴いた事でした。すりこぎの発見場所、それにより農業の発生に関するそれまでの学説の変更を余儀なくされたこと。人類が現在主食にしている各種穀物の事、等々で私に知的欲求を喚起するに充分でした。機会を得て東京都美術館の展示会に出かけました。見学して一つの不満がありました。それは展示物に脇にある説明文は数十~百文字程度でしかなく、あまりにも簡素でした。見学コースの最後はお土産コーナーがあり、解説書(公式カタログ「大英博物館展: 100のモノが語る世界の歴史 (単行本)」)も2400円で販売されていましたが、図説はあるもののやはり説明は少なかったです。NHKの放送のような説明はないものか?とAmazonで検索するとありました。前回同様な展示があったとき(2012年)に発行された書籍で、元々は大英博物館館長ニールマクレガー氏著の英語版(2010年)を日本語翻訳したものです。一冊2000円弱、3冊6000円になる書籍の買い物は躊躇しましたが、詳細な解説を読みたいという欲求が勝ち、購入しました。
買って良かったです。記述内容はラジオ放送の5割増し以上というところ。ラジオ放送では削除された内容も載っていました。ネットでラジオ放送内容を聞きながら同じ展示物の解説を読むと「あぁここが削られたのね。」「こことここの説明文が順番が入れ替わっている。」「ここをラジオ放送で削除したのは今の国際情勢を勘案したのかな?」といろいろと考えさせられました。まだ数章しか読んでいませんが暇を見つけてじっくりと読み進めていきたいと思っています。他の方が書かれている通り、発行年次が古いため、今回の展示品とは一部異なっていますが、その差異はほとんど気になりません。NHKのラジオ放送は100のモノから30を抜粋して放送されていますが5月いっぱいで放送は終了します。