衛藤即応 著、岩波書店、2002年5月、380p、22cm
6刷 函付 函ヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好の美本です。
衛藤即応博士(駒澤大学総長)の博士論文(京都大学)である。
独留学をも経た青年期の学位論文は、「全力傾注」の清々しさを伴う。
周辺文献の調査が行き届き、よく整理されており拝読して心地良い。
他宗の研究も率直に取り入れており我宗第一の「我田引水」の弊は見られない。
他書に触れられることの少ない曹洞宗内の卍山・天桂 論争も明確に言及されている。
滋味に富む碩学による、「正伝の仏法」を唱道された道元禅師論と評し得よう。
読者には、事前の「正法眼蔵」の通読が本論文理解の条件として求められよう。