ジークフリート・ナスコ/青山孝徳・訳、成文社、2019年
初版 398頁 カバー -持ちこたえる、じっと耐える、そして可能ならば協力する。それは、眼前の怪物のような国家が、その縛りと強制を投げ捨て、社会共同体へと発展するのを待つだけでなく、むしろその方向に働きかけるためだった。(帯文) 二つの世界大戦後の混乱の中で二度の共和国樹立者、オーストロマルクス主義を立ち上げたひとり、国家・行政・憲法問題専門家、法律・経済専門家、議会人、著作家-様々な顔を持ちながら、そしてまた、つねに調和を重んじ、構想力に富み、前向きで思いやりのある政治家、それがカール・レンナーであった。すでにコンパクトながら包括的な伝記のある著者が、本書でより精査に詳細にレンナー八十年の実像に迫っていく。(紹介文) 8章構成 -序文 本書はカール・レンナーの新評価を目指す/第一章 協働こそ漸進の原則/第二章 征服戦争に反対、名誉ある和平を!/第三章 国家狂信者、協働者、連立主義者?/第四章 協同組合活動家として/第五章 国家の経済への浸透/第六章 合邦思想 1818~1938/第七章 1945年4月のレンナー対スターリン-第二共和国への道/第八章 統一ヨーロッパのために/著者の謝辞、訳者解説、原注、訳注、資料および文献、人名索引