「うらそえ文芸」編集委員会編、浦添市文化協会、2005/5、390頁、A5判
天少シミ・頁角少折シワ 特集執筆者/諸見里道浩・新垣誠・前泊博盛・松島泰勝 ほか11名。大城立裕・船越義彰・仲程昌徳・星雅彦による巻頭座談会「沖縄近現代文学・社会状況の狭間から」(全28頁分)では、雑誌『琉大文学』の功罪について、大城立裕が「罪の方が大きいと思う」、「文学そのものの可能性の芽を摘んだ点が多いように思う」、「一部では『琉大文学』は評判はいいですよね、ヤマトでもね。私には全く抵抗がある」などと批判的に語っているのに対し、仲程昌徳が「僕は良かったと思う。なぜ良かったかというと、大城立裕を生んだからです」、「ああいう対抗馬がいないと、大城さんは全く別の形の作家になったと思います」、「そういう拮抗するかたちというやつが膨らみのある大きなものを生むことになる」と評している。