黒田泰三 著、中央公論美術出版、2007、口絵32頁 本文262頁 挿図151点、B5判上製函入
本体美本、函に傷み汚れ有り。
狩野永徳の嫡男として安土城障壁画などに従事し、永徳没後は狩野一門の中心として豊臣秀吉の肥前名護屋城の襖絵などを制作した光信は、父永徳の豪放な巨木表現に代わり、華麗な金碧画のやまと絵の伝統に近づいた優美な叙情性を発揮し、花鳥画家と謳われた。この狩野光信の花鳥画だけではなく、人物画家としての新たな認識を喚起する。それに加え狩野長信の作品を発掘し、風俗画に係わる彼の評価を構築する。
目次
第1章 光信の花鳥画(勧学院客殿障壁画;光信の周辺)
第2章 光信の人物画(やまと絵系人物画;漢画系人物画;光信の周辺)
第3章 光信様式への影響(長谷川等伯の動物画;松林図屏風;等伯の影響)
第4章 光信・長信と長谷川派(光信と長谷川派;長谷川派の風俗画)
第5章 長信の風俗画(相応寺屏風;花下遊楽図屏風・伝本多平八郎姿絵屏風・彦根屏風)
納入までに2週間ほどかかります。