井筒俊彦 著、慶應義塾大学出版会、2011年2月、264, 24p、20cm
1刷 カバー 帯付 カバーヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 奥付に小レッテル貼り付けありますが保存状態良好の美本です。
『イスラーム思想史』は『アラビア思想史』と本書『アラビア哲学』を
統合し、補筆改訂を経て出版されている。
本書には、『イスラーム思想史』として刊行された際に、削除された
いくつかの重要な記述を含んでいる。
その典型が、イスラーム哲学とギリシア哲学の関係に触れた論述である。
井筒にとって、イスラーム哲学とは、ギリシア哲学の正統なる継承だった。
アリストテレスの影響は言うまでもない。
プラトン、プロティノスの影響が、偽書を『アリストテレスの神学』を通じて、
イスラームに流入したことは、世界の思想地図を決定した
文字通りの「事件」だったことを論じる。
この著作のあと、井筒が書いたのが『神秘哲学』である。
原著には、未熟さと謝りを考慮に入れても、看過できない魅力がある。
ことに、井筒俊彦のような詩人哲学者においてはそうである。