愛知県尾張部特殊教育研究会 (まえがき:浅見久治)、昭和37年、151p、26cm横
孔版。表紙ヤケ。小口ヤケ
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まえがき
学校教育において特殊教育の対象となる精神薄弱児の比率は小学校で4.5% 中学校で7.2%にもなっていて、其の数は全国で75万 〜80万ともいわれている。 わが愛知県では本年5月現在で小学校で 0.2% 中学校で 0.16%の精神薄弱児が特殊教育をうけている。その数は小学校872名 (86学級) 中学校 476名 (34学級) にしかすぎない。 大部分の精薄児は特殊教育を受けず、じゅうぶんの教育効果を身につけられないまま普通学級でお客様扱いを受けたり、又は忘れ勝ちのまま終ることになるであろう。
特殊学級は年々その数はふえ,とくに文部省の五ヶ年計画が実施の段階に入って急に増加はしているが種々の事情により特殊学級の設置がおくれている。 特殊学級設置の必要性は認められながら、施設とか設備の面,或は適当な担任者が得られないとか,又父母の理解と協力がはたして得
られるのか等々の幾多の問題がある。しかし折角特殊学級を開設して発足しても担任者が毎日の指導や学級経営がうまくできるだろうか。
他の職員の協力や援助を得ることができるだろうか,普通学級の担任とは異つた苦悩と焦慮がある。
県下尾張部の特殊学級担任者がしばしば担任者研究会を開き指導の実際を話し合い経営の状況を見合いしてお互の欠くる点を補い、経験を出し合つて地域の特殊学級が有機的につながり合つて指導技術の向上に努力しようと、これがきつかけとなつて指導の実践を記録して指導の手引となる資料集をつくろうということになったのである。
特殊学級の指導には特殊教育課程の編成によりその教育課程により指導しなければならないことはいうまでもないが,精薄児の心身の発達程度とが生活環境など地域に即して編成することは仲々容易なことではない。 特に担任としての経験も浅く指導は理論ではなくて体当りの実践指導が主となるからである。
特殊教育の理論の参考資料は冊子として見受けられるが,この種の担任者の実践指導の記録は少ないと思う。この資料集は担任者が日常指導の手引ともなり、又特殊教育課程の編成の参考資料ともなるのではないかとのことで編集したのである。
なおこの資料集作成にあたり文部省特殊教育事務官花熊四郎先生の御指導と(以下略)
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