世界の名著 第27 ロック, ヒューム 第27 ロック, ヒューム
¥1,000
大槻春彦責任編集
、中央公論社
、昭和43年6月
、574p 図版
、18cm
3版 函 帯 両ビニールカバー付 (函と本体に) 函ヤケ無し 帯ヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し
<月報>付の保存状態良好の美本です。
初めの解説で、高野長英がすでに紹介していたとのこと。江戸蘭学者たちの旺盛な知識欲に驚いた。
ロックは医者として一流であり、科学者ボイルとも親交があったとのこと、そういう時代の人だからこそ、込み入った政治事情も明晰に、人間知性論・統治論・寛容論といった形で空白なく誠実に論じ尽くすことができたのであろう。
論理の進め方に飛躍も空白もなく、平易で緻密な点に驚く。1680年代(今から330年前)の本だということを忘れさせるような記述である。日本が曲がりなりにも市民社会になってからわずかに75年、市民社会の伝統の年月に4倍の開きがある。恣意的な安倍政治がまかり通る社会との違いが納得できる。