三十巻及び高祖遺文別録 少虫 一部少痛み 綴じ紐切れ
小川泰堂が日明『新撰祖書』を底本として、日蓮の遺文を校合、編年体に編纂した『高祖遺文録』。泰堂は在野の日蓮信奉者であったが、本書の編纂によって泰堂の名が知られることとなった。
本品は『高祖遺文録』の肉筆稿本である。第一巻の巻末にある、泰堂の孫・雪夫の筆による「高祖遺文録第一回校訂稿本紛失の記」によると、「高祖遺文録」の稿本は「第一回稿・第二回稿・第三回稿・版稿」の四種が存在していたが、第一回稿は紛失したとある。稿本は代々小川家に保管されていたが、うち一種は平成20年に池上本門寺に寄託された。
明記されていないため確証はないが、版本との内容の相違から、本品は第二回稿と思われる。稿本には校訂や泰堂による書き込みのほか、関係者の記述が存在する(池上本門寺本にも共通するかは不明)。
第一巻に先述の「紛失の記」、第七巻見返しにに田中智學による「高祖遺文録第七巻に就て」、第七・九・十・十二〜二十巻の各冒頭に「泰堂家誡」、大尾に泰堂による跋文が存在する。
泰堂は日蓮遺文との出会いから本書の上梓まで、三十年もの年月を要した。また出版に至る過程に於いてもトラブルに見舞われたこともあり、本書にかける泰堂の意気込みは先述の「泰堂家誡」などからひしひしと伝わってくる。
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