柳父章, 水野的, 長沼美香子 編、法政大学出版局、2010年9月、344p、21cm
1刷 カバー 帯付 カバーヤケ無し 本体三方ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 奥付下に小レッテル貼付けありますが保存状態良好も美本です。
文学の批評、資料に強い法政大学出版局の本領発揮とも言うべき、素晴らしい出来映えのアンソロジーです。とかく無視されがちな明治初期から(最古のエッセーは渡辺温の1873年のもの)1944年のものまでを扱っています。冒頭に「なぜこのエッセーを収録することにしたか」の簡潔な説明がついていて、読む上で非常に役立ちます。エッセー同士の関係もわかります。また、抜粋でなく、各エッセーが全文掲載されているのも便利です。
近代日本の翻訳理論の移り変わりを追うのに非常に便利な1冊です。3,000円プラスと値は張りますが、何回も資料館に行って調べなくてはならないようなことがこれ1冊で分かります。近代文学を研究する方々、学部生、そして文学本家に比べどうしても忘れられがちな翻訳という作業が今より重要視されていた時代のことを知りたい方々に、心よりお薦めいたします。