リチャード・ドーキンス 著 ; 日高敏隆 ほか訳、紀伊国屋書店、1987年7月、555p、20cm
1刷 カバー 帯付 カバーヤケ無し 帯ヤケ無し 本体天ウスク点シミ 小口と地ヤケ無し 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
神はいない!と最近断言された著者、そういう結論に導かれる道筋の一端が既にこの著者初期の著作の中に現れている、とも思いながら読ませて頂きました。
かなり専門的な内容もあり、生物学の教科書を時々確認しながら読みました。生物個体とは、遺伝子DNAが次世代に引き継がれ生き延びるための”機械”にすぎない、という「利己的な遺伝子」の考え方の上に、そのDNAから”延長された”表現型として、生物個体があり、様々な振る舞いがある、という主張が様々な例を引きながら述べられています。本書の一番最初に出てくる「ネッカーキューブ」の如く、生物に対して、遺伝子に対して、様々な見方があるものだ、と関心させられます。
中盤で、自然淘汰、という言葉に対して「適応度」という言葉がいかに様々な意味に捉えられるか、が述べられていますが、私にはこの言葉、1990年代に出た「複雑系」「複雑系と自己組織化」理論を連想し、生物個体、遺伝子など、この複雑系そのものだな、と考えたりいたしました。
そして最終的な結論「生物体を再発見する」で刺激的な主張が続きます。例えば著者独特の主張”発現している生物個体のためではなく、遺伝子自身のため、遺伝子の分子配列のため、に進化している”(