堺 俊明編、大阪医科大学、1995-12、166p、26cm
発刊によせて
学校法人大阪医科大学理事長 田中忠彌
平成7年1月17日早暁、 阪神・淡路大震災が発生、 被災地に対し全国各地より、 医
療関係者が被災地に集まり、災害医療活動が展開された。
大阪医科大学においても、医療班を編成し、被災地における救護活動を行った他、
後方支援病院としても、被災地からの患者を優先的に受け入れ、治療にあたった。 こ
とに精神医学教室においては被災地の各地の精神科救護活動だけでなく、 日本精神神
経学会としての救護活動を関西現地本部長として遂行し、精神科救護活動ならびにこ
ころのケアを行ってきた。
最近これらの救護活動がまとめられ、多くの出版物が上梓されている。 しかし、 本
書はただ単に大阪医科大学の救護活動だけをまとめたものではない。 企画・編集者は、
災害医療教育の視点から、学内においてシンポジウムを開催し、卒前教育 (医学部学
生、看護学生)、卒後・ 生涯教育の一環として全学をあげて、ともに学び、 これらをま
とめて掲載している。さらに地域住民に対する啓発活動として、高槻市、高槻市医師
会、大阪府三島救命救急センターとの4者の協同で市民公開フォーラムを開催し、そ
の成果も盛り込まれている。
本書の刊行に際しては、医師、看護部 薬剤部、 事務局など大学の教職員が職域、
職階を越えて参加し、さらに学外からも、 大阪医科大学仁泉会会員の多くの方々がこ
れに協力された。
このように大阪医科大学に縁のある方々が、 内外を問わず一致協力して、災害救護
活動ならびに災害医学教育に関わり、その成果をまとめて発表したことは開学以来未
だかつてなかったことである。これを契機に、このようにして集まった情熱と力を、
今後は大阪医科大学の発展に役立てていただければと希っている。
最後に、本書の企画・編集にあたって尽力された堺 俊明教授、 大槻勝紀教授、な
らびに関係諸氏に厚く御礼申し上げる。