飯倉 江里衣、有志舎、2021、358p.、22cm
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[解説] 満洲国軍に入隊した朝鮮人の軍事経験は、解放後の韓国にどのように引き継がれたのか。日本の植民地支配の実態を明らかにしながら、植民地解放後の韓国軍による民間人虐殺の起源に迫る。
日本がつくった満洲国軍に入り、日本の侵略戦争、植民地支配に積極的に協力したのは朴正熙元韓国大統領だけではない。朝鮮戦争の「英雄」と讃えられ、度々論争の的となってきた白善燁、朴正熙軍事独裁政権下で国務総理まで務めた丁一權、そして本書が注目する金白一……。彼らはいずれも植民地解放=日本敗戦後には韓国軍で将校となり、民間人を弾圧する側にまわった。本書は、満洲国軍での朝鮮人の軍事経験が韓国軍にどのように引き継がれたのかを問い、韓国における「親日派」問題とは何なのか、その歴史の深刻さを浮き彫りにする。