ラーゲルクヴィスト 作 ; 尾崎義 訳、岩波書店、昭和49年12月、185p、15cm
1刷 帯付 オブヤケ無し 本体三方っ笙ヤケ 線引き無し 書き込み無し 保存状態良好です。
解説を含めても185ページの中編小説で、読みやすい文章なので3-4時間で通読可能。ペール・ラーゲルクヴィストがノーベル賞受賞の前年に書いた(1950年)。キリストの磔から物語ははじまりローマの大火(AD64年)で終わる話で、主人公はキリストが身替わりに磔にされたことで生きながらえたバラバ。新約聖書でバラバは、キリストの磔の部分にしか登場しないので、磔刑から逃れた後のバラバの生涯は創作。ただし、新約聖書で有名なキリストを否定したことで苦悩するペテロやキリストに甦らされたラザロなども登場するので(“ペテロ“や”ラザロ“という名前は明記されてはいないが)、小説の一部は聖書の記述に一致する。バラバは、“人を愛する”とは、“キリスト(の教え)とは何か”“キリストの磔の意味は”などについて“決して倦むことなく問かえけをした”人物として描かれている。解説にもあるように、これらの質問に明確な解答を与える書ではなく、100%キリスト教を肯定している小説でなく、初期キリスト教の信者たちのネガティブな側面も描いている(排他的で、口唇裂のある貧しい信者に耳を貸さなかったり、キリ