61期生会記念誌編集委員会編、陸士61期生会、昭和60年、201p、26cm
表紙少ヤケ茶変色。小口少ヤケ
---序にかえて
私たちの孫よ。君たちや、君たちのこどもが高校に入り、十六、七歳のころの私たちと同じ年ごろになったとき、読んでもらいたくてこの本をつくる。なんとバカげた、かわいそうな青春と、そう思ってくれるならそれでも結構。いつまでもそういう平和で豊かな日本であって欲しいと心から思う。
だが、心の片隅に、おじいさん今はポケてるけど、あるいは顔も見たこともない仏さまだけれど、なかなか立派だったじゃないか、国を守ろうと一生けんめいだったのだなあ........と、そうおもってくれるといいなという願いもちょっぴりはある。
君たちのお父さんやお母さん、つまり私たちのこどもたちは、戦後の焼野原から日本を建て直す生活の戦いにポロボロになって、決してカッコよくなかった私たちの姿を身近に知っているから、こんな本を見せても、古いこと言ってるーと相手にしてくれなさそうな気がするけれど、二世代か、それ以上離れた君たちならばもう少し客観的に、あの日本全土をおおった第二次世界大戦の未期に、日本陸軍の士官になろうと思って、そのための学校に入ったおじいさんたちが、どのように生き、どのように死をみつめたかを感じとってくれそうに思える。戦争がよくないこと、それはいうまでもないことだ。だが、古今東西戦争はあったし、現実に今も世界のあちこちで武力による争いが行われている。われわれが馳せ参じようとした太平洋戦争の、原因や、意味づけはいろいろの見解があろうし、それが歴史として定着した時にも果たして真の実相を描くかどうかわからない。
だが、正邪の判定が、いずれにあろうとも、その戦争の中に、国と民族を守ろうとして立派に戦い、死んでいった数多くの若者がいる。自分の生命をかけて自分の愛するものを守ろうとしたその姿は限りなく美しく悲しい。そういう局面を作った政治や国の責任とこれは別の次元のことだ。
そして、あの一時期、私たちも外窓に対する防波堤の一員たろうとした。そのことをひそかな誇りとしている人にも、あるいは自分の国の過ちを見抜けなかった少年の日の幼稚
な行動と記憶から消し去りたい人にも、ともあれ、振武台、同徳台、若松台の三つの台上に胸を張って立った同じ青春の日々があった。
(以下略)
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