春陽堂、明治33年、A5判、合本2冊
日本で初認可の私製絵葉書「二少年シャボン玉を吹く図」付(第1巻第9号)
私製絵葉書は、明治33年10月の郵便制度改正を機に誕生した。
最初の私製絵葉書とされるのは、同年10月5日発行の『今世少年』第1巻第9号附録「シャボン玉を吹く二少年」の彩色石版絵葉書であり、石井研堂の案、小島沖舟の画によるものである。この絵葉書は、石井研堂の著書『明治事物起源』に「私製絵葉書の始」として次のように記録されている。
「明治三十三年十月一日より、私製絵葉書発行許可の逓信省令あり。同五日発行の『今世少年』第一巻九号に、石井研堂案、小島沖舟筆、二少年シャボン玉を吹く図の彩色石版絵葉書を附録口絵として読者に頒つ。これ私製絵葉書の始めなり。」
長らく実物は未確認とされてきたが、2005年に実逓便の一枚が発見され、『朝日新聞』一面に掲載されるなど大きな反響を呼んだ。『今世少年』に綴じられたままの未使用品は極めて貴重である。
経年の古色は見られるものの、おおむね良好な状態。特に絵葉書は未使用の状態で綴じられたままであったため、良好な状態を保っている。
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