島根県教育委員会, 大田市教育委員会 編、島根県教育委員会,、2001-3、77p 図版12p、30・・・
序
石見銀山遺跡は日本を代表する生産遺跡であります。ここで培われた鉱山技術が日本各地の鉱山
に伝播し、日本の産銀量を飛躍的に増大させた点で日本鉱山技術発祥の地ともいわれ、その最盛期
には日本国内はもとより、世界の政治や経済にも大きな影響を与えたとされています。 平成12年11
月には国の文化財保護審議会世界遺産特別委員会において、 石見銀山遺跡がユネスコに提出される
世界遺産候補物件の一つとして選定されました。
島根県教育委員会では、この石見銀山遺跡の全貌と歴史的な意義を解明すべく、地元大田市、 温
泉津町、 仁摩町と協力して平成8年度から総合調査に着手しました。 石造物調査は主要な調査部門
の一つであり、平成9年度から継続して行っています。
本書は平成11年度に悉皆調査した妙正寺跡の石造物調査成果をまとめたものです。 調査の結果、
近世前期から近代に至るまでの墓塔の型式的な変遷を知ることができたばかりでなく、この地に葬
られた人々の階層や人口動態が窺えるなど、多くの貴重な成果をあげることができました。
この調査に際して御協力いただきました関係各位に厚くお礼申し上げますとともに、本書が今後
の調査研究、整備活用および歴史学習に広く活用していただければ幸いです。
平成13年3月
島根県教育委員会