砂川判決と戦争法案

[筆者]不明、古地図史料出版、発行年不明

地図内容：
・「京城」（現在のソウル）を中心とする市街路線図。
・赤線は路面電車／主要幹線の走行ルート。
・主要地点（南大門・東大門・西大門・京城駅・京城城郭跡・神社・官庁・劇場・旅館・料亭など）が記載。
・外周には漢江（現在のハンガン）が描かれ、橋梁・郊外の町名まで記載されている。

裏面：
・「観光協会指定旅館料金一覧表」として、京城の旅館・ホテル・料亭の名称、住所、宿泊料金が細かく並ぶ。
・料金は 2円〜7円程度／一泊二食付き が多く、昭和初期（1930年代頃）の物価に合致。
・「朝鮮ホテル」「松屋旅館」「大塚旅館」「笑扇旅館」など、当時の実在施設名が確認できる。

保存状態：
・紙は薄手、折り畳み跡あり。
・シミ・ヤケありだが、地図・文字判読は明瞭。
・状態評価：B（並）
・サイズ　たて１９.５ｃｍ ×よこ２６.５cm

発行年代推定：昭和初期（1930年代前半〜1940年代前半、戦前）。
本品は、日本統治時代の朝鮮・京城（現ソウル）にて発行された観光協会指定の路線図です。市街の主要道路・路面電車路線・城門・神社・観光施設・旅館・料亭などが詳細に描かれ、裏面には観光協会指定旅館・ホテルの料金一覧が掲載されています。
当時の京城の交通・観光・宿泊事情を知ることができる貴重な史料であり、朝鮮近代史研究や都市交通史資料としても価値があります。

年代：昭和初期（1930年代〜戦前期）

寸法：折り畳み地図（約B4〜A3サイズ相当、展開時大判）

状態：折り跡、シミ、ヤケあり。文字・図版判読良好。

付属：裏面に観光協会指定旅館料金一覧表

コレクター向けコメント
戦前の朝鮮に関する地図・ガイド類は残存数が少なく、特に観光協会発行の指定旅館料金表付きは珍品に属します。
日本統治下の京城の都市構造・交通路線・宿泊事情を伝える貴重な歴史資料として、研究者・歴史地図コレクタ

記念寫眞帖編纂委員、記念寫眞帖編纂委員、昭和戦前期（1938～40年頃）

本品は、日中戦争（支那事変）に従軍した三田村部隊の記録として編纂された『支那事変記念寫眞帖』です。厚表紙に金文字を配し、非売品・複製不許と明記された限定配布資料で、当時の軍人関係者にのみ配布されたものと推定されます。

収録内容は、皇居写真や戦地行軍地図、指揮官や将兵の肖像、行軍・追悼儀式・戦地活動の写真で構成されており、部隊史的価値を持つ一冊です。軍事史研究、戦争資料の収集において非常に貴重な資料となります。

年代：昭和戦前期（1938～40年頃）

編輯者：記念寫眞帖編纂委員

印刷所：細谷貞美館（大阪）

寸法：縦約27cm × 横約20cm

状態：B（表紙良好、ケースに欠損、本文にシミ・ヤケ）

付属品：スリップケース（傷みあり）

推奨コメント

限定配布の非売品軍事写真帖は現存数が少なく、コレクター市場でも評価が高いジャンルです。日中戦争研究、軍事史資料として大変貴重です。

松村源吉、松村好文堂、昭和9年

本書は昭和9年（1934年）、松村好文堂より刊行された『満洲名所寫眞帖』です。表紙には金文字で「満洲名所寫眞帖」と白刷りの牌楼・塔の図が描かれています。

内部には満洲各地の名所旧跡・都市景観・寺院・風俗・市場の様子などを収録し、さらに当時の時代性を色濃く映す戦争関連の写真（旗に血痕が付着したものを掲げる兵士、破壊された鉄橋など）や溥儀夫妻の肖像も含まれています。

これは観光写真集であると同時に、満洲国成立後の日本の対外宣伝・記録資料として重要な価値を持ちます。

年代：昭和9年（1934年）

発行所：松村好文堂

編輯印刷兼発行者：松村源吉

寸法：不明（画像からは確認不可／横長中判冊子）

状態：B–C（経年ヤケ、シミ、小破れあり）

付属品：なし

コレクター向け推奨コメント

戦前の満洲関連資料は、現在では歴史的資料としても希少性が高く、プロパガンダ研究・東アジア近代史研究において価値ある資料です。特に溥儀夫妻や戦争写真を含む点が注目されます。

大法会

本品は、高野山における大法会を記念して発行された写真帖です。表紙には「大法会」「真写帖」と明記され、朱印には「開山千二百年記念」の文言が確認できます。内部には大門、根本大塔、御影堂など高野山を代表する伽藍や名所を収め、モノクロ写真を主体としつつ一部に赤彩色を加えた趣深い仕上げとなっています。
状態は経年の変色・ヤケが見られますが、破れや欠損はなく、綴じ糸も残っております。保存状態は概ね良好で、コレクションに適した一冊です。高野山や仏教美術、宗教行事の資料として貴重な存在です。

年代：大正末～昭和初期（1920–30年代頃）

寸法：不明（画像からは確認不可）

状態：B（経年並）

付属品：なし

推奨コメント

大法会の公式記念写真帖は発行数が限られ、現在市場に出回る機会は多くありません。宗教行事の資料性に加え、当時の建築・風景を伝える歴史的価値の高い一冊です。

[発行所・発行年]廣嶋縣安藝国佐伯郡嚴嶋町　宮嶋物産卸商　沼田榮三郎、明治37年発行

◆ 商品説明

嚴島神社の名所鳥瞰図（真景全図）。明治期らしい多色刷りで、海上の大鳥居と回廊、寺社建築群を桜花の季節に配した華やかな構図。左余白に著作・再版の但し書き、左下に発売所「宮嶋物産卸商（丸ぬ）沼田榮三郎」の印刷があります。版種は多色石版の可能性が高いものの、画像のみでは断定不可といたします。発色は良好で、余白に小傷・薄汚れ・小シミ・軽い折れ癖が見られるBコンディションです。

仕様（写真から判明する範囲）

年代：明治期（左余白に明治年次の再版記載あり／具体年は判読不可）

題名：『嚴島神社真景全圖』（上部題箋表記）

発売所：宮嶋物産卸商（丸ぬ）沼田榮三郎

版元／絵師：不明（画像からは確認不可）

材質・技法：紙・多色刷り（石版の可能性高／断定不可）

寸法：不明（実測値の情報なし）

状態：B（並）／上辺に薄シミ、下辺余白に微小汚れ・縁の微小欠け、面に軽いスレ・折れ癖、裏面に薄ヤケ
◆ 歴史的背景と由緒

明治後期、鉄道網の発達と観光需要の高まりにより、各地の名所を俯瞰で描いた観光鳥瞰図が大量に制作されました。本図はその典型で、「日本三景」嚴島神社の景観要素（海上大鳥居、回廊、五重塔、千畳閣、紅葉谷など）を一望のもとに配しています。左余白に再版の年記が印刷され、当時の正規再版であることが読み取れます。発売所として**「宮嶋物産卸商（丸ぬ）沼田榮三郎」**の印記があり、宮島土産・観光頒布ルートで扱われたことがうかがえます。
◆ コレクター向けコメント

日本三景×明治観光図という鉄板テーマ。土産・観光配布系の正規再版で、宮島の地元業者表記が残るのも資料価値があります。状態は実用級、入門～実用コレクションに好適。

石井孝 著、吉川弘文館、1966、974p、24cm

加藤謙一 編、講談社、昭和41、3冊、23cm、3冊

函

昌慶苑、発行年不明

■商品説明
李王職刊行の『昌慶苑案内』。中央にカラーの「昌慶苑平面圖」、周囲に「昌慶苑十二景」の写真を配した折り本状の園内ガイドです。表紙題箋は緑字刷り。朝鮮王家所管の「李王職」クレジットが明確に読み取れ、当時の公式ガイドとしての性格がうかがえます。
現存品は流通が少なく、写真・配色凡例付きの平面図を備えるため、近代朝鮮（現・ソウル）の都市史・観光史・植民地期文化研究の一次資料としても有用です。
状態は経年のヤケ・点シミ、折り畳みスジ、周縁の軽擦れがありますが、致命的な欠損は画像からは認められません。

■年代・寸法・付属品

時代：戦前〜昭和前期頃（推定／表紙記載年は画像から確認不可）

発行年：不明
発行：李王職（表紙に明記）
[仕様]サイズ　たて４０ｃｍ ×よこ６８cm&nbsp
[状態] 良好

■コレクター向けコメント
李王職クレジットが入る「昌慶苑」資料は韓国近代史・日本統治期資料のなかでも需要が安定しています。園内図の彩色凡例と写真群を一体で残す点が魅力で、はがき類より資料性が高いカテゴリーです。状態は並級ながら、実用・展示に十分耐えます。
■歴史的背景と由緒（画像に基づく説明）

「昌慶苑」は李朝王宮の一部を公園化した施設名。表紙の発行者「李王職」表記から、日本統治期に王家（李王家）所管の資料として頒布された園内案内と判断できる（表紙記載による）。

本冊は園内図「昌慶苑平面圖」と「十二景」の写真群で構成され、当時の配置・施設名・動植物園・温室などの状況を示す一次資料的価値がある。