[李東陽撰] ; 謝鐸, 潘辰評 ; 何孟春註、遊馬唫社、27丁、26cm
1.直感で本書は安政2年(1855)喜多村直寬聚珍本宋版太平御覽の活字を使用したから宋代の欠筆があると思いました。
2.調べたところ「太平御覽」の最初数巻に玄、弘(例えば巻4「晷」字の3行前)の欠筆がないから、別の活字を使用したと推定されました。
3.宮内庁書陵部の宋版蜀刻「太平御覽」で確認したところ、最初数巻は日本人の補写であることがわかりました。弘の欠筆もなく、もしかして、書陵部本を完全復刻したから、同じ漢字でも欠筆があるのもないのも作った?と末巻から調べたら、喜多村本巻の953木部1丁目の「竟」字はやはり欠筆がありました。
4.それだけでは終わらない、書陵部の953木部1丁目の「竟」字はまさかに欠筆がない。今の段階の結論として、喜多村本は書陵部本の刊本部分に欠筆があるはずの字を訂正した可能性があると思います。
小虫入